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2007年6月2日

353 ひどいドライアイ、眼瞼痙攣? Q and A

薔薇2
質問:
教えてくださいさんからの相談  [お聞かせください] (管理頁

はじめまして、今日始めてこのサイトを見ました。医者にはかかっているのですが、ご意見が聞きたくてメールさせていただきました。

薔薇3
私はコンタクトの装用が正しくなかったようで、二年程前から右目がドライアイになり職場近くの医者から目薬、塗り薬、最後にはプラグをつけてもらい、やっと一年くらいかけて、コンタクトはつけれませんが日常生活には困らないくらいによくなりました。

しかし、三ヶ月ほど前も油断してコンタクトを一時間半ほどしたところ、ドライアイではなかった方の目が乾くようになってしまいました。常に乾きますし、しょぼしょぼしますし、しょぼしょぼしすぎて痙攣のようになってしまうこともあります。

薔薇4
再び同じ医者に行き目薬を処方してもらったのですが、あまりよくなりません。プラグも入れてもらったのですが、右目のようにうまくはまらないようで充血してしまい、結局とり、あんまりよくならないようなら涙点を縫ってふさぐ方法があるといわれたのですが、やはりそこまでしなくてはいけないのでしょうか。

又右目の時と症状が違い、右目の時よりしょぼしょぼしますし、右目の時のような目の周りがひりひりするような痛みは今回はないという点もよく分からないのですが。ヒアレインだと逆に調子が悪くなるため、ソフトサンティアで対応しているのですが、よくならないようならやはり涙点をふさいでもらう方法がよいのでしょうか。教えてください。
 

薔薇5
お答え:
このドライアイ、確かに難しいケースです。でもこんな例が私の周りには最近多いのです。私のまったくの独断見解を申し上げます。

もしかするとこの患者さんには、眼瞼痙攣の気があって、ボトックス注射が必要な例なのかも知れません。眼瞼痙攣では瞬きが乱れますので、ドライアイを合併することも多く見られます。

眼瞼痙攣の診断はなかなか難しく、多くの眼科医ははっきりした症状の症例で無いと(あるいははっきりとした症例であっても)これとは診断できません。

私でも医療保険の自己負担分である3割で3万円を支払っていただきボトックスを打ってみて、症状が改善したので、やはりこれだったかというケースも少なくはありません。

薔薇8ですから、本当にあなたが追い詰められているならば、どこまででも出かけていって私を含むボトックス注射を多数扱っている眼科医に相談してみる必要があるのかも知れません。
(関東各地はもちろん、台湾、北海道、岩手、福島、富山、新潟、長野、静岡、三重、大阪、岡山と多くの地から眼瞼痙攣へのボトックス注射が目的の患者さんは来ています。眼瞼痙攣のボトックス治療は注射の資格登録があって注射ができれば、誰がやっても同じように効果がでて結果が良いという代物ではないのです。)

眼瞼痙攣の自己診断テストは的確に行えるならば、有効な評価法です。(自己評価の方法:リンク)さて、眼瞼痙攣ではなく、単なるドライアイがあると診断する場合には、
1)涙の量(シルマーテスト10ミリ以下が異常)と、
2)涙の質(涙液層破壊時間で評価し、およそ5秒以下が異常)
が、診断のキーワードです。

(最近の新しい診断基準では乾き感という変な項目が入ったのですが、ドライアイが涙の量の不足か質の劣化かの何れかでしかないという点は変わってはいません。)

薔薇7シルマーテストで涙の量が少ないならば、ヒアレイン(保湿力の有るヒアルロン酸0.1%に保存料を加えたもの)かマイティア(この成分は単なる生理食塩水です)の点眼や涙点プラグが有効なのです。このほか風除け眼鏡の推薦や加湿機の設置が対策に考えられます。

涙の表層をコーティングするマイボーム腺からの油成分の分泌が悪い、いわゆる質の悪い涙になっている場合には涙点プラグの挿入はともかく、通常の点眼ではあまり効果的ではないと考えられます。

マイボーム腺の圧迫排出も良いかも知れません。(吉冨式マイボーム腺圧迫カンシ)。点眼も、普通のヒアレインでは保存料のベンザルコニウムが入ってますので、使用できない場合があって、重症例ではヒアレインミニ0.1%、それでもだめならヒアレインミニ0.3%という奥の手があります。

薔薇6
私の経験では、このような場合にはプラグもかなり効果ですが、従来の材質の硬いものでは良くはなくて、スーパーフレックスという(仕入原価の高い)輸入の製品でなくてはなりません。

大きさも専用のゲージを使って妥当なものを選ばないと、小さ過ぎて早々に抜け落ちるか、大きすぎて涙小点に入らないか(これは材料費請求さえもできなくてまったくの赤字となりますので私が大変困ります。)に終わります。

もし入ったら、しばらく(基本的には抜かないのですが、最低3月は)は多少異物感があってもそこに置いてもらいます。

ドライアイ気味の場合、コンタクトレンズは基本的にお勧めはしないのです。

それは、(多くのレンズがそうである所の)イオンタイプであるコンタクトレンズに涙の中のたんぱく質が吸着され、そのたんぱく質のレンズ汚れには涙の油層と水分の層をなじませる働きを持つリン脂質を分解してしまう働きがあるからです。

かくして、コンタクトレンズの装用者にはドライアイが多いという話です。

しかし、あえて使用を求められてそれを許容して私が、コンタクトレンズを処方するならば、一日用の湿り気タイプで最高級品のワンデーアキビューモイストにするのがよいでしょう。

もしそれが可能なら、場合によっては将来には最高級品の2週間のオアシスに変えられる場合も有るかも知れません。私は、ハードレンズやコンベンショナル(従来の長期装用の)ソフトレンズは論外で駄目だと思います。

それ以外の銘柄のデスポソフトレンズでは(たとえその価格が安くても)おそらくその装用と使用はこのようなドライアイが強すぎる例では困難と思います。

(まあ別に、ご本人が使ってみて、そのコンタクトレンズでよかったというのであれば、私がとやかく言っても意味はないのですが。)

従来型の汚れたソフトレンズなどを使っていて、それが原因の慢性の結膜炎があり、何とかそのレンズから患者さんを引き離そうと、”新しくて古くも、あなたにはこんな種類のレンズでは駄目です”と申し上げても、使い捨てのレンズはコンベンショナルなソフトよりもやはりランニングコストが多少なりと高いので、レンズ種の変更は聞きいれて戴けず、むなしい思いを抱く場合も実際には少なくはありません。

さて独断と偏見に満ちたご返事ですが、いかがでしょうか?

しかし、本当に現物の患者さんを見てみないとこれは見当はずれな答えなのかも知れません。あなたが本当に現状に追い詰められていて、しかも、もし可能であるならば、私の診療所を一度お訪ねください。実際に見ると、何かが見えてくるかも知れませんので。

今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。

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