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2007年4月9日

316,コロイデレミア choroideremia (無理に訳せば 先天性脈絡膜欠如)

コロイデここに示す図はコロイデレミアの眼底写真です。網膜色素変性かという話で来院された患者さんにコロイデレミアChoroideremiaのような眼底を見ましたのでこの疾患を取り上げて簡単な説明を試みます。

次に示すのが比較的典型的な網膜色素変性の眼底写真です。(⇒出典

040410コロイデレミアの基礎的な記述

コロイデレミアChoroideremia (CHM)は稀な遺伝性の疾患で、脈絡膜(コロイド)と網膜の変性によって進行性の視力低下を起こす疾患です。ほとんどが男性患者です。子供の時には薄暗いところを歩けないという夜盲がもっとも普通に見られる最初の症状です。病気が進むにつれて、視力の低下がおきますが、これは不規則なリング状の視野の感度低下(輪状暗点)で始まり、その暗点は中心と外方の周辺視野に同時に広がってゆきます。

この病気は一生の間、進行します。視力喪失の頻度と変化の速さは患者によって異なり、同一家系内でも差があります。

04049実際の視力の喪失はいくつかの視力維持に必要な網膜の細胞層の変性によって引き起こされています。これらの細胞層は眼球の内側つまり眼底にあり、これが脈絡膜(choroid)、網膜色素上皮(RPE:retinal pigment epithelium)、そして網膜(retina)と呼ばれます。脈絡膜は網膜と(眼球の表面からみて白く見える白目の部分)強膜の間に存在する血管の網の部分です。脈絡膜の血管は網膜色素上皮と網膜の光受容細胞に対して酸素と栄養素を供給しています。

04048網膜色素上皮は網膜のすぐ下にあって、光受容体細胞を助けています。光受容細胞は光を電気的な信号に変換しており、この信号でメッセージが実際に見るという現象が起きている脳に伝えられます。コロイデレミアの初期では、脈絡膜と網膜色素上皮が最初に劣化します。実際に、は光受容細胞も変性してしまいます。この結果で、視力がなくなるのです。

04047遺伝
コロイデレミアは一般にX染色体に関連した遺伝形式をとります。このタイプの遺伝では原因遺伝子はX染色体にあります。女性は2つの染色体を持ち、男性はひとつだけのX染色体を持っていますから、受精では二つのうちの一つだけに異常な遺伝子が含まれています。家計内の女性はひとつの異常遺伝子を持つのでコロイデレミアの初期に訴えられる夜盲やまぶしさなどの症状を訴えます。稀に、女性キャリアがコロイデレミアの全部の症状を示すことがあります。

04046男性は一つだけX染色体(と一つのY染色体)を持っています。ですから、X染色体に関連した疾患には感受性が高いのです。X染色体に関連した疾患はいつもX染色体を経て娘に移行しこの娘は保因者(キャリア)です。疾患を持つ男性は決してX染色体をその息子には渡しません。それは、父親から息子にはY染色体が渡されるからです。女性の保因者からは半数の女児にその因子を持ったX染色体が行くのでその女児がまた保因者になります。そして、50%の男児がまた素因の有るX染色体を受け継ぎます。 そしてこの男児が発病します。

04045治療
1990年代の初頭にX染色体上のコロイデレミアの遺伝子が発見されています。この発見に基づいて治療法の研究が進んでいます。しかし、現在までに、有効な治療法は見つかっていません。最近になって、コロイデレミアの可能性のある患者さんに的確な診断を付けられる血液検査が開発されました。

04043コロイデレミアは出産前に診断することの出来る数少ない網脈絡膜変性疾患の一つです。女性のキャリアは医学遺伝学者や遺伝相談員から情報をもらうことが出来ます。この疾患を持つ家系の家族の全員が遺伝に関する相談を受けるために眼科を訪れることを勧めます。が勧められます。これらの専門家には病気に関する説明をし、遺伝の核家族構成員の発病するリスクを知らせることが出来ます。

04042治療法が発見されるまでは、光学的な、また電気的なまたはコンピュータを用いた弱視補助具(ロービジョンエイド)の助けを得ることが出来ます。個人的な声を用いた相談、見えないことになれるための訓練、職業適性の考慮と収入を得るための援助が(米国では)自治体から得られるでしょう。

Web Master, Angus MacKinnonのページを参考にしています⇒リンク

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