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2007年2月16日

286 第17回眼科医療従事者講習会印象記

020204第17回眼科従事者講習会 平成19年2月17日 主婦会館プラザエフ7Fカトレア
この講習会の講師を務め、他の講師の講演を拝聴したしました。聴講者は約100名で都内各眼科診療施設の職員です。 (管理頁

演題
1、”涙ーこの神秘の世界ー”、山田昌和先生

2、”緑内障の目薬ーたかが目薬、されど目薬ー”、吉川啓司先生

3、”眼が動かせるということ、動かせないということ”清澤源弘

4、”屈折ーオートレフには任せられない”伊沢保穂先生

講演後に懇親会も行われ、さまざまなお話が聞けました。

自分の聴講の記録と知識の整理をかねて印象記を記録します。

0201021、”涙ーこの神秘の世界ー”、東京感覚器センターの山田昌和先生
ドライアイは成人の10-15%が悩んでいる疾患で、涙液の減少によるもの(シルマーテストの短縮で診断される)と涙液の不安定化によるもの(これは涙液の表面の平坦な反射が崩れるのに要する時間、すなわちBUTで診断される)に分けられます。このうちでも、涙液不安定型のドライアイの頻度が圧倒的に多く、これにはマイボーム腺の機能不全、コンタクトレンズの装用に伴うもの、VDT作業によるものなどが含まれて居ます。

020201涙液は表面から油層、水層、ムチン層から出来ていますが、涙液不安定型のドライアイでは涙液の油層に含まれるリン脂質成分が減少しており、特にコンタクトレンズ装用に伴うものではレンズに付く蛋白質に含まれるリン脂質の分解酵素が関与しているという話をなさいました。

020203さらに、VDT作業従事者では確定30%、疑い30%程度の高いドライアイの存在があるのですが、オフィス周り、デスク周り、眼の周りのそれぞれのレベルでの改善策があるというお話が聞けました。

山田先生はいつもながら、自分の示したいことを支持する先人のデータを過不足なく見せ、自分の示すべき内容を示す自分のデータを的確に配したオリジナリティの高い発表で、実用的な知識も多く大変参考になりました。

0201012、”緑内障の目薬ーたかが目薬、されど目薬ー”、吉川啓司先生

吉川先生のお話は緑内障の目薬が”適当に使われる薬”ではなく”本当の薬”であって、その処方と使用には細心の注意が必要であるという内容でした。

まず緑内障の目薬にしみるものがあるということを取り上げ、充血を起こすものや角膜表面に細かい傷を作りやすいものもあると話されました。傷を作りやすいもの、色素沈着なども見られるもの。徐脈を起こすものや、元々ある喘息を誘発することがあるのものなど例も挙げてくださいました。

話を聞く立場では、前もって知っているべきものであってもすべてを常には処方して居ないので、注意すべき具体的薬剤名がわかってありがたかったです。

020103緑内障の目薬では一本3000円クラスの目薬も多数有って、それでは一本が60-120滴としても一滴が25-60円にもなるという指摘は当然のことながら指摘されると驚きます。

私のところは処方箋で薬剤を出していますが、不遜ながら処方箋を出すほうが当医院での窓口支払いが大きくならないので見かけだけでも安く出来て良かったなどとも考えてしまいました。気楽に”今日はキxx2本ほしいのですね”などと処方すれば、自己負担が2000円以上にもなるわけで、私がいただく診療費を超えてしまうことになります。

020104吉川先生はジェネリック薬品にも詳しくていらっしゃるので、てっきり賛成派なのかと思っておりましたが、原末の成分が同じというだけで、保存薬等の配合剤もまったく保障されたものではないのでうかつには信用出来ないというような立場であったようでした。

実は私も開業後一時ジェネリックを許容した時期があったのですが、患者さんからの不満も少なくはなく、今は品名指定でジェネリック薬品を処方することはあっても、代替品なら何でも良いという処方箋を発行することはやめました。

0130023、”眼が動かせるということ、動かせないということ”別項目に記載⇒リンク
清澤源弘

0130014、”屈折ーオートレフには任せられない”伊沢保穂先生
眼科にとって見えるか見えないかは内科にとっての生きているか死んでいるかに相当するものです。
伊沢先生は、視力検査をする前に相手をしっかり観察しようとおっしゃっています。赤ちゃんなら無理して図らなくて良い。3歳児では調節麻痺剤を用いる。患者様本人が嫌がっても医師が視力を求めている場合の対応。患者さんが見えないと訴え、詐病が疑われる場合の対応。本当に見えにくいと判断される場合の対応。小児の心因性視力障害の場合には?などのお話が実際の検査をなさる方にはよく理解できたことでしょう。

講師の先生方、座長や役員の先生方、それに眼科医会の担当者も皆さんもご苦労様でした。

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