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2007年1月18日

260家族性黄斑萎縮 スターガルト病 Stargardt disease

Stargardt’s Disease スターガルト病
管理頁

始めに

Stargardt病はfundus flavimaculatus(黄色斑眼底)とも呼ばれ、通常20歳以前に発症する黄斑部が変性する疾患です。 この病気では、両方の目の中心視野に進行性の欠損が起きますが、周辺視野には影響がありません。

スターガルト
Stargardt患者では網膜の錐体と呼ばれるの光受容細胞が徐々に変性します。 錐体は黄斑(maculaマクラ)に集中していて、中心視力や色の判別に役立っています。この病気の影響を受けた細胞により視野の中央に暗い部分が出来、色を感知する機能も結局は衰えます。

この病気は通常常染色体劣性の遺伝形式で受継がれます。 またStargardt病の優性遺伝子もあります。

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徴候

Stargardt病は進行性の病気です。 Stargardt病の進行速度は個人によって違います。 最初の徴候は穏やかなことが多いのですが、そのうちに視力が0.5まで下がった後には視力が0.2に達するまで急速に悪化することがあります。 この水準で、患者の視野は普通は安定するようになります。

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早い時期の徴候

眼鏡でもコンタクトレンズでも補正できない視野の中央の暗点は最も早い徴候の1つです。

明るい日光の下からより薄暗い部屋の明るさ合わせる暗順応の困難がみられます

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より進んだ時期での徴候

中心視力の進行性の悪化

中心視野の暗点

色を感知する機能の減弱

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診断

病気の初期には、Stargardt病の子供には視野について不明瞭な訴えをします。この時点では、網膜からは、まだ正しい診断が困難で、検査を継続する必要があります。

そのうちに、眼底にはより明白なStargardt病の変化が現れます。Stargardt病の臨床所見を発見すると、医師は暗順応テストと電気生理学的な検査を指示します。

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視力と色覚は中心部の機能の、またAmslerチャートはもう少し外の視野を観察するのによく使われます。

フルオレスセイン蛍光眼底撮影は網膜の循環系を評価し、レーザー光凝固などの処置が必要であるかを教えます。

クロロキン
リウマチの治療に使われるクロロキンなども似たような網膜の変性(牡牛の眼bull’s eyeと呼ばれる)をおこしますので診断には注意が必要でしょう。

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処置

Stargardt病には確立されたのた治療法はまだありません。

患者の網膜に漏出点があればレーザー光凝固の処置が行なわれます。但し、それは欠けた視野を戻すのではなく、更なる悪化を避けるだけです。

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補助具によって周辺と残った中心視を利用できます。 大活字、特別な拡大鏡および望遠鏡などがこの補装具には含まれます。

1997年に、Stargardt病の遺伝子が発見され、(フラビマクラトス)黄色斑眼底と呼ばれていたものと同じ疾患の別の表現型ということになりました。この遺伝子の突然変異として知られるABCRは網膜光受容細胞の退化の原因になっています。

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この様な研究によって、多くの網膜色素変性症と呼ばれる疾患群と共に、この病気の遺伝が理解されることは新しい診断法と治療法の開発のためにも重要ですが、診断が即治療開始に結びつかないところがいまだ難点です。

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私たちが研修医の頃は黄斑に変色を示す類円形の病巣を示す疾患の鑑別診断は?スターガルト、ベスト病、加齢黄斑変性、何々などという臨床カンファレンスが繰り返されていましたが、今も大学ではおこなわれているのでしょうか?遺伝子診断が行なわれると、症状から云々言う余地は少なくなったことでしょう。

私たち臨床医には、実際に治療できる疾患をきちんと診断して正しい治療に早く乗せることが何よりも大事です。

日本では東北大学の玉井信前教授などのグループが精力的にこのような網膜変性症の研究に取り組んでいましたが、今も女性の和田先生などがこの疾患の研究を一生懸命に続けている事と思います。東京地区で紹介するにはどなたが良いのでしょうか?

今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。

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