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2007年1月18日

259 パーキンソン病の視覚症状、眼症状

パーキンソン病の眼の問題 (管理頁

目に訴えがあることはパーキンソン病の患者さんには珍しく有りません。

01164徴候

体の硬さと震えがパーキンソン病の主な症状です。しかし目の訴えもパーキンソン病では少なくありません。

パーキンソン病の患者は、思いがけない閉瞼(眼瞼けいれんの一種といっても良いでしょう)が頻繁に起こるので苦労します。目の運動障害は機能的な観点からはあまり問題を起こしませんが、検査してみればその変化は明白です。

01163例えば、上向きの眼球運動は、パーキンソン病でも老化と共に減弱します。これは多くの老人にそれほどではないにせよ常に起こっています。眼を動かすと目に苦しさを感じ、それが持続することもあります。

目の動きのわずかな調節が悪いので、患者は特定の方向を見たときに複視を経験する事があります。

これは特に読書の時に起こります。このためにある患者では複視を訴え、疲れて読書が出来ないという訴えとなります。

これらの問題はすべてパーキンソン病の人々の脳幹の退化によって起きるものです。 この退化は脳内の重要な神経伝達物質であるドーパミン濃度の低下に起因するものです。

視覚誘発電位(VEP)および網膜電位図(ERG)のような脳の電気活動を測定する特別なテストではパーキンソンを持つ人々の視覚の異常を検出できます。

01163これらの異常によって引き起こされる徴候には、狭くなった視野、色覚の障害、見たものの定位の困難などがあります。これは、脳の変化によるのことも網膜の変化による事もあります。

高度のパーキンソン病の患者は特に幻視に苦しみます。 そんな患者は、人や動物、または実際にそこにないものを見たりします。

幻覚は色を持っていたり、または白黒映像であったり、また動く映像で有ったりします。 それらの治療には特定の薬剤が用いられます。

先の眼瞼痙攣とは別に、瞬目回数の減少が起こることも有ります。この瞬目の減少は読書の時に問題を起こします。 瞬目は目の前の表面を湿った状態に保ち、角膜(目の前部の表面)を覆う涙の層の質を維持するために必要だからです。

不十分な瞬目によって、視界が曇ります。これにより不快を引き起こし、視覚にも影響します。

これらの結果として、頻繁に見られる老化に伴う目の乾燥と共に、パーキンソン病の人々には、読書および日常生活ではっきりと見ることに困難がおきます。

有能な眼科医なら涙の量と質の両方の変化を測定できるでしょう。

01162処置

一般に販売されている防腐剤を含まない人工涙液を点眼することは、一時的に視覚の質を改善する方法として使用することができます。但し、頻繁におきる瞼の痙攣のために、点眼は困難かもしれません。(本当にそれが痙攣であればボトックスの適応もあるでしょう)

そして点眼の効果は15分間しか有効では有りません。

一日に2または3回以上点眼されると目を刺激するような化学薬品(保存薬としてのベンザルコニウム)が入っていない点眼薬は、一回使用の容器で、箱に約30包入って売られています。(ヒアレインミニなどです。)

誰の涙も、酸性度、粘着性、塩分、等によって異なってますから、誰にも使える点眼液があるわけでは有りません。

また、汚れを流し出すために目を洗浄する事も、また有用かもしれません。

複視がひどくてだめならば、眼鏡で片目を隠してしまえばよいのです。人を驚かさないための半透明の遮蔽レンズもあります。複視の強い視野の一部を隠しても良いのです。

幻覚があるとしたら、担当医にそれらを報告してください。パーキンソン病の薬を減らすと消えるのかもしれません。また他のパーキンソン病の症状を悪化させないで幻覚を抑制できる薬物があるかも知れません。そんな薬なのですが、clozapineには再生不良性貧血の、またquetiapineには起立性低血圧の副作用がありますから、これらの投与中は患者を厳密に見ている必要があります。

パーキンソン病の眼症状の根本的な解決法は、元の病気の治療と症状の予防です。より良い薬の開発も進んでいますし食事の工夫も有用です。

パーキンソン病患者の症状はでたり消えたりします。 蛋白の多い食事ではLドーパを含んでいるパーキンソン病の治療薬の吸収が抑制されます。お供物や植物繊維など植物性の食事にすることでこの問題は解決します。

01161結論

パーキンソン病の人々で起こる視覚の問題のいくつかは対応が困難ですが、あきらめるべきではないのです。

患者自身が自分でできるものを含めで、対策への患者の教育も大切です。

この文章はhttp://www.healthandage.com/public/health-center/41/article/1972/Vision-Problems-in-Parkinson-Disease.htmlを参考にして翻訳、追加、短縮しています。

今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。

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