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2006年11月4日

204 藤野貞記念シンポジウム 抄録 機械を使わない神経眼科検査

12月2日の藤野貞記念シンポジウム(ランチョンセミナー)の中での私の話の抄録です。

藤野貞先生は“機械に頼らない臨床神経眼科学”を一貫して私たち後輩に指導されました。その精髄をまとめた“神経眼科臨床医のために”の11章“ポケットに入る神経眼科用検査器具とその使用法”に従い、スキルトランスファーを試みます。

まず視力と中心視野の検査では

(1)ピンホール付き遮眼子、すなわち黒いプラスチック板に大小(1.5、2.0、2.5mmくらい)の孔を空けたものを用います。患者自身にこれを持ちたせ、勝手に好きな穴から覗かせます。視力が少しでも改善すれば眼球透光帯の再検査が必要です。

次は、(2)よく研いだ赤鉛筆です。これにはテスト用として常にキャップをしておき、筆記に用いてはいけません。色鉛筆ではごく軽い片眼中心視野沈下の検出を行います。

視野の検査には(3)教科書に付属の暗点スクリーニング表を用います。弧状視野欠損、ブエルム領域の視野沈下の検出のほか、暗点、上半、下半視野の部分欠損の検出を行うことが出来ます。しかし、これはスクリーニングにのみ用い、異常が発見されればさらに詳しい検査が必要です。

(4)半盲検出用カード(教科書に付属)または、図書カードにコインを宛てて2個の赤丸を描くカードで半盲を検出します。色は実用上赤が使いやすいです。その使用目的は半盲と4半盲のスクリーニングです。

(5)視野視標は各種野ものがあります。たとえばプラスチック視標8本(赤5、10、20mm、白5,10mm、一面赤かつ多面緑で10mmと20mm、一面黄で他面は青10mm、半田屋製)や、黒く塗った割り箸に待針や球形の画鋲をさしたもの、それにレーザーポインターなども使えます。

視野測定にはこのほか1)指数を数える対座法、赤視標を見せる対座法、玩具視標を意識の低い患者の視野に出し、気がつくときの角度を記載する方法などがあります。また平板視野検査には正式な平板視野計やその代用には黒いカーテンなども用いられます。この際、視標サイズを分子に検査距離を分母に記載し10/300W(白視標)などと記載します。周辺視野検査には、Goldmann視野計が用いられます。

瞳孔前眼部の検査には、(6)ペンライトとルーペ、瞳孔計、物差しなどが使えます。

眼球運動の検査では、眼球運動範囲の計測便法として、(7)教科書に添付の赤ガラスで複像検査を行います。

核上性眼球運動の検査は衝動性眼球運動と滑動性眼球運動を見ます。それには、(8)指示棒を用い、指示棒にルーペをつけて振り子にします。

また、(9)視運動性眼振の検査は教科書に付属の金魚など2種のOKNテープが有効です。

(10)このほか各種のポケットに入るほどの検査器具を供覧します。

最後の眼底検査には(11)直像鏡を用います。光源を暗くし短時間でかつ無散瞳で見るのが大切で、見るべき順番が有ります。うっ血乳頭か否かを決めるには、散瞳検査よりもむしろ問診が大切です。

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