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2006年10月21日

189 外転神経不全麻痺による複視

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[外転神経不全麻痺による複視] 質問にお答えします。
なお外転神経麻痺の解説は次の記事にも有ります。
外転神経麻痺⇒リンク

  (管理頁

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アドバイス宜しくお願いします。

1.発症から丸3年以上経過。徐々に進行し昨年よりフレネル膜を装着。度数は11-12。現在、正面視でも調子がよくないので再処方の考え。つい最近MRIを撮りましたが正常とのこと、過去すでに2回撮っていますが懸念部は位見つからず。

2.大学病院に継続通院中。主治医の話では最終的には手術も考えられるが確度の高いものではないゆえいましばらく様子を見るとのこと。薬はメチバコールとサンコバ点眼薬を継続服用中。眼そのものは両眼ともとてもきれいとのこと。なお、眼がねは以前より着用。このまま、様子を見たほうがベターですか。

3.最終的には回復傾向に向かいますか。リハビリの方法は有りますか。

4.鍼灸治療はどうでしょうか。

5.その他、日によっては僅かですが調子に変動があり、車運転時は眼帯を使用。

 大略、記述しました。ご回答のほどお願いします。

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外転神経麻痺にお答え
(診断が間違っては居なくて)本当に外転神経麻痺であるということを前提にしてご返事いたします。

1、外転神経麻痺の原因病巣が見つからないことは少なくありません。腫瘍性のものだけはしっかり除外しておく必要があります。突然の発症なら、血管性(または外傷性)ですが、だんだん増悪しているというところは気になります。

2、(1)そのまま様子を見る。発症後半年までは自然回復が期待できます。(2)プリズムを眼鏡に入れる。後天性斜視では3分の2程度の患者さんではこの手が使えます。(プリズム眼鏡に記事に⇒リンク:準備中)、(3)斜視の手術を行う。外転神経麻痺(=外直筋の麻痺)は上下のずれが無いので手術の有効性は(動眼神経麻痺よりも)期待ができます。ただしこれは動かない眼が動くようになるわけではなく、複視が少ない部分を読書で使う中央の部分にずらすことができるだけです。過剰な期待は禁物です。

この3つのレパートリーから患者さんと主治医が相談して最善の対策を選んでください。患者さんが完治できるという過剰な期待を持つうちは手術には踏み切れません。

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3、発生して3月で自然に治るもの(糖尿病によるものや血管障害によるものの一部)なら黙っていても回復します。原因が特定できず、6月待って直らねば、脳腫瘍などの除外を目的に画像診断などを繰り返すことが薦められます。この場合、6月を過ぎていますから最終的に、自然に回復するのを期待するのは難しいです。

リハビリは、プリズム眼鏡を作成してこれに眼を慣らす訓練をするか、手術をして(そのままかプリズム眼鏡を補って)新たな眼位に眼を慣らすことになります。脳卒中後の歩行訓練や言語訓練のような”定式にはまった”リハビリの定石は無いと思います。しかし、それぞれの状態に慣れていただくためのアドバイスができます。

4、鍼治療を受けることに反対はしませんが、神経眼科医としてはお勧めはいたしません。

5、自家用車の運転免許の要件は視力(眼鏡をかけて良いほうの眼が0,7)と視野(左右であわせて150度:正常な片目は180度くらい有りますから、これでも良いのです。)ですから、片方の目しか見えない患者さんでも一般車両の運転は許されています。

片方の目で車の運転が出来るて居るというのは大変結構なことです。事故には充分に気をつけて運転なさってください。

拙い返事の、回答が遅れて失礼をいたしました。 清澤眼科医院 清澤源弘

今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。
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