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2006年9月20日

164, 結膜下出血、hyposphagma

中等度の結膜下出血
結膜下出血(けつまくか しゅっけつ subconjunctival bleeding, hyposphagma)     (管理頁)

痛くも痒くもない眼の、白目に急に出血して眼が赤く染まり、患者さんを驚かせる病気があります。これが結膜下出血です。(中等度の結膜下出血の図の出典:www.kfunigraz.ac.at/…/bh_hyposphagma.html)

慶応大学の小口名誉教授が大変わかりやすい患者さん用の説明パンフレットを作っていて、私は結膜下出血の患者さんが見える度にお渡しし、目の前でそのパンフレットの要旨を説明するようにしています。

今日、ネットサーフィンしていましたら、このパンフレットと同内容のページがありました。

今日は、その他からの情報や私の意見も加えて結膜下出血の解説といたします。

コスモス1結膜下出血とは
 結膜下出血とは、結膜の下の血管が破れて出血したもので、白目の一部が赤くなります。

多少、ごろごろすることもありますが、強い痛みはありません。

原因はさまざまで、思い当たる誘因がなくてもおきることがあります。結膜下出血は眼球内部に血液が入ることはなく、視力低下の心配もありません。

軽い結膜下出血出血は、1~2週間ほどで自然に吸収されることが多く、出血量が多いものでは1ケ月ぐらいかかるものもあります。(軽い結膜下出血の図の出典:e-learning.studmed.unibe.ch/…/hyposphagma.html)

コスモス2◎気をつけたい結膜下出血

●眼外傷の場合は眼内に穿孔している場合があり、その際は強膜の縫合などが要ります。

●痛みやかゆみ、目やにを伴う場合は感染性のウイルス性結膜炎やアレルギー性結膜炎も考え適した治療をします。

●繰り返す場合は、血液凝固が低下する白血病なども考慮します。

●発熱を伴う場合も、全身感染症などを考えた治療が必要です。

多くの場合、結膜下出血はまもなく吸収します。しかし、私のアドバイスは結膜下出血という素人判断をしないで、すぐ眼科を受診し自分の症状をしっかりと眼科医に伝えたうえで治療方針を立ててもらうことです。

正面から見える目の表面は、茶目の部分が角膜、白目の部分が強膜です。強膜の部分が薄い粘膜でできた眼球結膜におおわれています。眼球結膜には、比較的細い血管も多く、それが出血の供給源になります。

コスモス3◎ 結膜下出血の症状
●出血の程度
 小さな点状のものから、斑状、時に眼球結膜全体をおおうものもあります。
●自覚症状
痛みやかゆみ、目やになどの症状はほとんどありません。また、視力の低下や視野の変化もありません。
●症状の経過
 ふつう1~2週間で自然に吸収されます。時にはもう少し長い機関かかるものもあります。

白花◎ 結膜下出血の原因と治療

結膜下出血の原因には次のようなものが有ります。

●眼局所の要因

重い結膜下出血◇眼外傷や手術による場合。
穿孔性眼外傷では感染の予防などのため直ちに手術で穿孔部を閉じます。(この図のような症例で外傷が疑われたら、局所麻酔して傷の中を見るほうが良い場合があります。重い結膜下出血の図の出典:www.atlasophthalmology.com/bin/atlas?id=11534…)

◇急性結膜炎にともなう場合。
急性出血性結膜炎などでは、痛みや目やに、涙が増えるなどのほかの自覚症状があります。眼科の診察を受け、ほかの人にうつさないよう十分注意して下さい。

●全身性疾患

◇動脈硬化、高血圧、糖尿病、出血性素因(貧血、白血病、紫斑病など)でもおこります。繰り返し結膜下出血がおこる時は内科でしらべてもらいましょう。

結膜下出血がおこった後に眼底出血がおこることはほとんどありません。しかし、高血圧、糖尿病では眼底出血で失明することもありますので注意して下さい。

◇急性で発熱する疾患にともなっても結膜下出血はおこります。
マラリア、猩紅熱(しょうこうねつ)、ジフテリア、コレラなどでも結膜下出血がみられますが、この様なものは日本にはほとんど無いでしょう。

●原因不明のもの
誘因がはっきりしないことも多いですが、くしゃみ・せき、過飲酒、月経、水中メガネなども誘引と成り得ます。

花
◎ 治療について
● 出血が止まったならば、蒸しタオルで一日10分程度温めて周りの血流を良くすると、吸収が促進できます。

●繰り返しおこる人は、内科で糖尿病、高血圧、血管や血液の異常がないかをしらべてもらいましょう。

●出血以外に痛みなどの症状があるときは、必ず眼科医にご相談下さい。

●眼外傷がおこったときの状況を眼科医師に詳しく伝えて下さい。

金属片、ボール、転倒などでの穿孔性眼球外傷は、緊急治療が必要です。外傷後、結膜下出血が長引く場合は、血液凝固能などの精密検査をうけて下さい。

白花この解説の記載には慶応義塾大学医学部 眼科学名誉教授 小口 芳久先生が監修された参天製薬のHP http://www.santen.co.jp/health/ketumaku.shtml
などを参考にしています。

この参天HPやパンフレットでは結膜下出血が“心配ないもの”と表現されています。

しかし、私の説明はこれとは違います。診察後に単純な結膜下出血の患者さんにだけ、安心していただくためにお渡しするならその内容でよいのですが、不特定の市民に結膜下出血が安全なものといって見せるのはよろしくないと思います。

私の言い方ならば“結膜下出血ではまず眼科を受診しなさい。そして間違いなく安全なものであったら、安心して回復を促す手を一刻も早く打ちなさい。“と説明したいと思います。

また来院してくださった結膜下出血の患者さんには、安全な結膜下出血だった場合には”今日はよく来てくださいました。危険な出血でないことが確認できてよかったです。“と付け加えます。

◎本日も最後まで眼を通してくださってありがとう御座いました。最新のページにリンクします。⇒リンク

◎新患再来とも予約をお勧めします。電話予約が簡単ですが、ここからは夜間も使える新患診療予約フォームに⇒リンクします。http://www.kanja.jp/clinic/yoyaku.php?hosp_no=No017057

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