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2006年9月4日

154 未熟児網膜症と表層義眼(Q and A)

黄色い花なーちゃん)ママからお子さんの表層義眼についての質問をいただきました。

▼▲質問事項▼▲

ナーガレット極低出生体重児から未熟児網膜症になり

ピンクの花一つ霧はじめてご質問させていただきます。よろしくお願い致します。

娘はタイトルの通り714グラムの早産で誕生し、未熟児網膜症が発症し、新生血管抑制の為その治療(光凝固とレーザー)を行いました。現在は生後まもまく2年を向かえる時期で眼以外は特段懸念な点はなく過ごしています。

そして、その眼ですが、現在成育医療センターに通っていますが、左眼は現在眼底も安定していて、近視があるかもとのですが、今後視力(0.2から0.3程度以上)の出てくる可能性はあり、経過を見ていきましょうと言われています。

右眼は治療の結果等で、網膜がかなりクシャクシャ(剥離にはなっていない)の状態で、視力は難しいとのことで、若干の明暗が判別する程度と言われています。(また、治療の影響で眼の筋肉が引っ張られている箇所あり、内側への斜視もあります)

蓮華そんな中、前回の診察で視力の厳しい右眼に対し、若干小眼球であるため、顔面骨の歪みが出るといけないとことから、義眼コンタクトの勧めを受けました。まだ、眼の大きさの違いが瞭然では無く、すぐに義眼コンタクト装着をしなければならないレベルではないとのことです。

黄色い花ただ、将来的にどうするか、十分考えるようにといわれています。主治医にも言われましたが、義眼コンタクトを装着することは、今後永遠に装着することであり、その眼は視力をほとんど失うとのことでした。

義眼コンタクト装着に関していろいろ考えているのですが、なんとか現在は視力のある眼が今後不測の事態になった場合を考えると今後現在の日本眼科医学では難しいクシャクシャな網膜の治療が可能となり視力発生の可能性が出たりしないのでしょうか?

(斜視の手術含め)また、アメリカ等海外医療などではそのような処置(手術)で視力回復の実現はないのでしょうか?(親戚が海外にいて費用は何とか工面すると想定して)こどもは娘のため、見た目も十分配慮が必要ですので、顔面が歪むことは避けたいのですが・・・

義眼コンタクト装着について悩んでいまして、とりとめの無い質問ですが、ご意見よろしくお願い致します。

清澤源弘のお答え

未熟児網膜症と表層義眼へのお答え

白い花一輪未熟児網膜症について:

未熟児網膜症では、網膜が未熟な状態で生まれた赤ちゃんの網膜が、眼球の硝子体の中に出来る繊維性の増殖組織膜によって視神経乳頭の側に引っ張られ、進行すると網膜が剥がれます(未熟網膜症にリンク( https://www.kiyosawa.or.jp/archives/50494142.html )。

文面では剥離は無いが、ものを見る黄斑がかなり牽引された網膜であり、眼球自体の成長も充分でない小眼球であるということのようです。私もこの様な患者さんを拝見したことがあります。

網膜剥離が発生した場合には、手術をする余地が有れば網膜剥離の専門家が手術を加える場合がありますが、専門家が見て手術を勧めないとすれば、現在のお子さんの眼に手術の余地があるかどうかはどうも疑問です。

ピンクの花集団表層義眼と今後の方針について:

義眼には元の眼球を摘出して、義眼が入る結膜の袋を作り、その上に厚さ4ミリ上下15ミリ、左右20ミリ程度の合成樹脂で出来たいわゆる義眼を入れる方法と、今回のようにもとの眼には手をつけずに強膜にかかる大き目の厚いコンタクトレンズのような義眼(表層義眼)を置く方法があります。(⇒厚澤義眼のHP⇒リンク   http://www.medweb.ne.jp/atsuzawa_prosthesis/)

表層義眼(http://www.medweb.ne.jp/atsuzawa_prosthesis/prod02.html⇒リンク)では、下の眼球が多少なりとも動けば義眼も動きを示すことが出来ますし、下の眼球が内斜視であっても義眼を正面に向くように作成することが出来ます。

小児眼科専門医が表層義眼をお勧めになるということは、ある意味では”悪い視力の眼の視力は今後ともあきらめてください”というメッセージなのかも知れません。

でも眼球摘出をしようという話ではなく、表層義眼勧めているようですから、現在悪いほうの眼が光をそれと判るだけの能力のある眼で無いならば、義眼を上に載せても現在以上に視力の発達が悪くなることもなさそうです。

白い花の群れまた義眼作成には身体障害者福祉法や児童福祉法の適応があり、資金的な補助もありますのでその点でも試してみることも可能と思います。

もちろん一度も診察したことがない患者さんなので決定的なことはいえませんし、今後世界のどこかにたとえば人工視覚のような革新的方法が出てこないものでもありません。
人工の眼 https://www.kiyosawa.or.jp/archives/50534746.html)。

子どもさんが成人してから他人が見て、眼がくぼんで居る印象を少しでも与えないように、視力がほとんどない眼の瞼を義眼で押し挙げておき、それで周りの骨などの組織の成長を助けておく、というのも眼科医として理解できる判断です。

白い花の群れ先に未熟児網膜症の項目で説明したことがありますが、この手術で最も有名なのはボストンの網膜研究所(retinal foundation)にいる広瀬先生で、そこで一緒に研究に長年従事したのが現在は、西葛西井上眼科子どもクリニック(⇒リンク)の副院長を務め、小児眼科を見ている勝海先生です。

そのあたりの小児眼科の専門家に、セカンドオピニオンを求めて相談されるのも良いかも知れません。今の先生を疑うというのではなく、他の意見も聞いてみるというのは現在では広く行われるセカンドオピニオンと呼ばれる診療です。

私も喜んで相談に乗りますが、この診療所でできることは限られるでしょう。
2歳ではまだ無理でも、もう少しすると慣れた小児眼科の医師にはpreferential lookingなどの方法で小児の視力が測れるようになるでしょう

清澤眼科医院通信の最新ページへ(⇒リンク)

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