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2006年8月28日

147 乳児内斜視、先天性内斜視

乳児内斜視

赤い花乳児内斜視について質問をお受けしました。まず教科書にある医学用語での乳児内斜視の説明を、お祖母ちゃんにも分かる分かる日本語の文章へ翻訳することからはじめましょう。

斜視弱視診療アトラス(丸尾敏夫、久保田伸枝 両先生著)を眺めてみますと、

乳児内斜視とは:生後6月以内に発生した内斜視の総称で、先天性内斜視とも言います。

白い花この乳児内斜視の特徴は:
1)斜視角が大きいです、

2)固視(眼でものを見つめる能力)は一般に良好ですが、時に偏心固視(眼の中の網膜の中央部分を避けてその傍らで見ている)を伴うことが多いです。

3)交代性上斜位(交互に左右を隠すと覆われた側の眼が上にずれる現象)や下斜筋過動(横を見たときに内側に向いて動く側の眼が上にずれる現象)を伴いやすいです。

4)(内斜視が強いために)片側ずつで見ても、外転が傷害されているように見えることがあります。

とされています。またこの乳児内斜視(先天性内斜視)では両眼視機能の不良なものが多く、手術後の長期の結果では外斜視になってしまうこともあります。

さらに、乳児内斜視(先天性内斜視)のうちで特に斜視角が大きくて両眼とも内斜視の状態で固定してしまって、眼球がほとんど外側に向かって動かないものを特に固定斜視と呼びますが、これは眼の周りの構造が通常と変わっているか、または両側の外転神経麻痺が隠されていることによることが多いと説明されています。

紫の実患者さんのお母さんからの質問:

乳児内斜視と診断されましたが、
現在11ヶ月の娘が5ヶ月の時、乳児内斜視と診断されました。

眼科では眼底検査、視力検査等を行いました。左目が内側に寄っていることが多いです。 

私から見ると両目ともよっているように見えますが、左目が内斜視とのことです。

右目は外側にも黒目を動かせますが、左目はあまり外側に向きません。 

またたまに黒目がふるえて見えることがあります。

ほかの方の質問のご回答にありました「外転神経麻痺の場合には外を向かない目の向きが、反対の眼の向きにかかわらずいつも左右一定程度内向きであることが診断の助けとなります。」というのはどのような意味でしょうか。

娘は外転神経麻痺に当てはまりますでしょうか。

また脳のMRI等はとっていないため心配です。念のため、MRIをとった方が良いでしょうか。

蝶この患者さんへの個別のお答え:

乳児内斜視ということですが、子どもさんが小さいだけにご心配でしょう。
お返事いたします。

小児に内斜視があった場合、まずミドリンPかサイプレジンで散瞳(実際の目的は瞳を開くことでは無くて調節を緩めることです。)して、遠視が無いかを確かめます。

アトロピンその上でアトロピンを用いた屈折検査(ブログ内のこの項目を参照:https://www.kiyosawa.or.jp/wp/archives/50544300.html
といって、アトロピンを使って散瞳して屈折を再度調べ直して、遠視があれば1歳という低年齢であっても、遠視の眼鏡を作ります。

(なお、今年から9歳以下の児童の遠視、弱視の眼鏡作成には国の補助金が出ます。この項参照:https://www.kiyosawa.or.jp/wp/archives/50460154.html

この上で、眼位がどのように改善するかをしばらく見て、残余の内斜視が大きければ比較的小さな年齢でも手術が行われます。

この順番で見ておかしくなければ、必ずしも脳のMRIなどは行わず、省略しても良いのかも知れません。

通常、内斜視では反対の眼を隠して開いている側の眼が、外に向かって相当程度(50度くらい)動けばよいのですが、その動きが悪い場合には生後に生じた脳腫瘍などによる外転神経麻痺の発生を疑って、MRIなどの画像診断をしてみることになります。

外転神経麻痺は通常の共動性斜視には合併が無く、脳腫瘍などに伴って見られます(斜視の原因が脳腫瘍などであることがあるという意味です。)ので、画像診断でそれを探すのですが、一方、小児では無理やり睡眠薬などで眠らせる必要もあるので、画像診断が後回しにされることも有ります。

(私は画像診断をお勧めしたいですが、しかし、上に示した斜視の教科書の乳児内斜視の特徴の説明を見直してみますと、あなたの子どもさんのように外転が弱い例が少なくないことが記載されていますね。忘れておりました。)

大角度の斜視ですと、先に説明しましたように、両眼でものの距離や深さを見る能力が固まってしまう小学校入学ころの年齢(6歳)を待つことなく、手術を急ぐ場合も有ります。

ミッキーtpプルート役に立ちそうなサイトを示します
赤ちゃんの寄り目に付いて(清澤眼科)https://www.kiyosawa.or.jp/wp/archives/50512855.html
大阪大学⇒リンク 
丸尾眼科⇒リンク 
北里大学 石川均先生⇒リンク 
以上お答えいたしました。

清澤源弘

今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。

清澤眼科医院通信最新ページへ(リンク)します

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