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2006年6月12日

111 目頭がぎゅっと収縮し痛む(痛みのある眼瞼けいれん)

梅雨の真っ盛り。昨日は堀切菖蒲園に行き、見事な菖蒲を拝見してきました。

あやめ

”目頭から鼻の付け根にかけてぎゅっと収縮し痛む”と言う質問が当医院のホームページのQ and Aに与えられました。

質問:

目頭の収縮
 1年ほど前から目頭から鼻の付け根にかけてぎゅっと収縮し痛む症状が続いていま
す。眼の疲れから始まったと思うのですが、テルネリンやビタミン剤ではよくなりま
せん。痛みで不眠になります。ひどいときは眼球が動かしにくい感じがします。近所
の病院の眼科では眼をレンズ越しに見た後に、疲れだから気にしなければ良いと言わ
れたのみでした。近所の内科からもらった鎮痛剤をのみ紛らわしてきましたが、何か
治療法はあるのでしょうか?何をご専門にされる医師にかかればよいのでしょうか?
お聞かせください。
何卒よろしくお願い致します。
赤薔薇

答え(清澤源弘)

よくお問い合わせくださいました。
”1年ほど前から目頭から鼻の付け根にかけてぎゅっと収縮し痛む”と言うことですが、実際に筋の収縮が起こっていて、しかもその罹病期間が1年も続いているということですので、私が多くの患者さんを治療している眼瞼けいれんが最も考えられると思います。
 通常は眼瞼けいれんでは痛みは伴わないことが多いですが、眼瞼けいれんに伴って瞼の動きがぎこちなくなって、眼の表面が乾くなどの症状を発生すると眼の表面に細かい傷がつき、はじめはまぶしさ、順に痛みを伴い、あけていられないといった症状を加えて訴える場合があります。

眼瞼けいれんがあり、これに合併したドライアイによる痛みが強く、さらにドライアイの諸治療でその痛みがとれない場合には、三叉神経のブロックを先に麻酔科で行ってもらい、それからおもむろに痙攣の治療にかかる場合もあります。

 当医院ではまず、直接その痙攣を見て軽症で特別な治療のいらない”眼輪筋波動症(ミオキミア)”を除外します(先に受診した先生はこれを考えたのでしょう)。これにはこれで治療薬はあるのですが。

 そして、その痙攣がいわゆる眼瞼けいれん(これは頭頚部のジストニアと呼ばれる疾患の一環に含まれるものです。)か、それとも”片側眼瞼けいれん”(小脳の血管による顔面神経への圧迫が原因になっているものとされています)か、を診断します。

 眼瞼けいれんは一般に夜間よりも昼間に強く、知らない人と対面するような緊張する場面でより強く現れます。

 私はボトックス注射の治療がこれらの疾患には最善と信じていますが、最近では、最初に行われたボトックス治療が不十分でボトックス治療に失望してしまって居る患者さんも居ます。

また、(自分がボトックスという治療手段を使えない先生を介して、または自分で勉強しすぎて)4月で切れるというボトックスの短所を過剰に吹き込まれてしまっていて、それらの不信感からボトックス治療に取り掛かれない場合も散見されます。

(ですから、最低でも年に50-100件以上のボトックス治療を行っている医師にご相談ください。(ボトックス相談電話があります。)

そのような場合には、飲み薬でまず症状を軽減させ、患者さんを少し安心させることも最初は必要かと、私も考えをすこし変えています。

そのような理由からか、この道の名医、井上眼科病院院長の若倉雅登先生も最近はアーテンを治療の選択肢に含めておられるようです。

しかし、リボトリールなど一時的には有効でも、長期にわたって連用すると依存性を生じて薬剤を切れなくなる場合が多いので、私は経口剤の開始は特に慎重にしています。

 当医院には眼瞼けいれんで”はい”と言う答えに導かれる若倉が作った10の質問表が用意してあります。(眼がしょぼしょぼしたら、眼瞼けいれん? 清澤、若倉著に出ています。)

その質問表の答えを見ることが診断には特に有効です。

目がしょぼしょぼしたら-眼瞼けいれん?―正しい理解と最新の治療法

眼瞼けいれん自己診断(治療前用)(若倉)から抜粋
( )瞬きが多い
( )外に出ると、または室内でもとてもまぶしい
( )眼を開いていられない、目をつぶっていたい
( )眼が乾く、「眼が諸募集簿する、痛いなどいつも目のことが気になる
( )人ごみで人や物にぶつかる
( )電柱や立ち木、停車中の車などにぶつかったことがある。
( )太陽や風、会談の昇降が苦手で外出を控えている。
( )危険を感ずるので車や自転車の運転をしなくなった
( )手を使って目を開けなければならないときがある。
( )片目をつぶってしまう
さて、いかがですか?丸が0個は正常、1-2個は眼瞼けいれんの疑い、3個以上では眼瞼けいれんの可能性が高いと判定します。

 次に患者さんの痛みの性格をうかがって、必要ならば蓄膿症や脳腫瘍など脳外科や耳鼻科の助け画必要な疾患の除外を目的に、MRIなどの画像診断を依頼します。

 眼科の診断的な検査では、まず角膜生体染色顕微鏡検査で角膜表面の細かい傷の有無と涙液層破壊時間の短縮を調べ、さらに下眼瞼での涙液メニスカスの高さなどを評価してドライアイの合併の有無を見ます。眼の表面が乾いていることが推定されれば、涙液の分泌量を測るシルマーテストも行います。この結果ドライアイが診断されればまず眼の渇きの治療を行います。

そして、先にあげた、眼瞼けいれんの質問表に”はい”の答えが多く、痙攣の症状からも眼瞼けいれんが診断される場合には、眼の回りへのボトックスの注射(ここから以前の記事にリンク)を検討することになります。
リボトリールなどの神経系に働く薬剤の治療的な使用を私たちはお勧めいたしません。デパスなどの安定剤、入眠剤を大量長期使っているとそれが原因のこともあります。

一度受診していただき、診察させていただけるとより正確な助言が出来るでしょう。

参考文献:清澤源弘、若倉雅登 著眼がしょぼしょぼしたら 眼瞼けいれん?、正しい理解と最新の治療。メディカルパブリケーションズ社、2005年

目がしょぼしょぼしたら-眼瞼けいれん?―正しい理解と最新の治療法にリンク

お祖母ちゃんにも分かる目の病気:病名解説索引にリンク眼瞼けいれんに関連した記事がここにもいくつかあります
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目がしょぼしょぼしたら-眼瞼けいれん?―正しい理解と最新の治療法

今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。

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