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2006年6月8日

109 アトロピンを用いた屈折検査

アトロピン含有植物

アトロピンを用いた屈折検査に関する質問が寄せられましたのでここで簡単な説明をいたします。

アトロピン点眼駅

眼の焦点距離を測定して眼の屈折の程度をきめようとするときに、幼児や小児では目の中でピントを合わせるための筋肉である毛様体筋が勝手に不安定に働いて、焦点が安静時よりもはるかに近い方向に移動してしまい、しばしば近視によったデータになってしまいます。

殊に片眼または両眼に遠視がある場合には、眼が精一杯の緊張でようやくものが見えるというのではなくて、ゆったりと目の中の毛様体筋が休んだ状態でも、物が見えるようにしてやる必要がありますから(遠視の)眼鏡の処方が行われます。

(2歳から7歳くらいを想定しますが)適切な時期に、その子供の目に合った眼鏡を与えてやらないと、強い遠視や乱視がある子供では、遠視の強い側の目だけを使わない癖がついた状態(、すなわち弱視というもの)が出来てしまいます。

そこで安静時の屈折状態を測定するために、調節麻痺剤というものが検査の目的で使われます。この調節麻痺剤は副交感神経を遮断する薬剤です。

1) まず、遠視が隠れていないか(または本当の近視はどの程度なのか)を知る目的で、初診の患者さんにはミドリンPを点眼し20分後の屈折を測定します。(この散瞳は3時間程度で戻ってきます。)

2) 次にシクロペントレート(サイプレジン)が使われますが、これは当日3回、10分の間をおいて3回ほど点眼し、その90分後に屈折を測定すればよいとされています。(この薬でも瞳孔散大作用は2日位続きます。)

アトロピン

3) 最も信頼できる結果を引き出すには、1%アトロピンの点眼を一日2回、7日程度両眼につけてきていただいて屈折を(オートレフラクトメータまたはスキアスコープで)測定します。子供が小さい場合には0.5%のアトロピンを使う場合があります。

アトロピンの解説と図の出典にリンク

このアトロピンには、本来目的とした瞳孔を開き、焦点の調節を出来なくする作用のほかに、患者が微熱を出したり、顔が紅潮したりする副作用がありますので、事前に十分に親の理解を得ておく必要があります。そうしませんと、親に心配を掛けるだけではなくて、子供思いの親が自分でもつけてみたら、“一週間もまぶしくて表が歩けなくなった“とか、“まったく文字が読めず車の運転も出来ない“などというしゃれにならない不都合を引き起こすことになります。

この調節麻痺はざっと1~2週間は続きます

眼科医はこうして得られた子供の眼の屈折値を基に、わずかの微調整を加えて遠視や乱視の児童の眼鏡を処方します。

対象が9歳未満の児童で、斜視(遠視の子供はしばしば内斜視を示します。当ブログ内の子供の内斜視の解説にリンク)や弱視の発生を予防する目的である場合にはこの平成18年4月から国が遠視(+乱視)の眼鏡の購入にかかった費用の一部を給付する制度も始まっています。

なお、一度この眼鏡の支給を受けると、次回の支給まで1年は給付の対象にはなりません。

詳しくは、私のブログの関連ページ(リンク)を見るか、かかりつけのお医者さんにお聞きください

○お蔭様で無事に、開院14月目の診療を無事終われます。感謝いたします。
お祖母ちゃんにも分かる目の病気:病名解説索引にリンク

◎新患再来とも予約をお勧めします。電話予約が簡単ですが、ここからは夜間も使える新患診療予約フォームに⇒リンクします。http://www.kanja.jp/clinic/yoyaku.php?hosp_no=No017057

今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。
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職員2007.9.15改丁

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