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2006年5月28日

104, 人工の眼 artificial eye 人工視覚

はりー
最近ハリーポッターのビデオ(1-4巻)にはまっています。

ハリー・ポッター君も眼鏡を掛けているし、小中学生の眼鏡も悪いもんじゃないですよ。

マッド アイ ムーディー


マッド アイ ムーディーの眼(図の出典)
も大変面白いです。

人工眼
人工眼のイメージ図(出典にリンク

人工眼(artificial eye)といって網膜や視神経が病気で冒された人の視神経や大脳に視覚情報をこのように直接送り込むと言う装置の研究が進められています。

このテーマは、実際にまじめに米国、ドイツ、日本などで研究されています。

日本で研究されているのは眼球の中に電極を置くシステムですが、私も大学にいたころ大脳皮質に電極を置く別のシステムの可能性をユタ大学のNorman教授(研究室のページにリンク:教授の引退か?リンクが消えました。*)と連絡を取って日本への導入を本気で考えたことがあります。

この手法が実用化されればその治療を受けたいというような候補者はいなくはありませんでした。(今でもいます。)

このような新しい技術を臨床医学に応用する研究をするには、まず医師の仲間を集め、研究を行うための経済的な基盤(研究費を国や会社などから募る)も作る必要があります。

ノーマン教授の返事は、
1)脳外科手術をしてくださる医師団を確保して、
2)次に、(本人負担ではなくて)一人に数百万はかかるであろうと思われる手術費用を大学の研究費として確保できれば、
3)その上でプロトタイプ(初期実験形)の装置を提供してくださっても良い。
と言うありがたい言葉でした。
この返事にはに感激しましたが、話をそこまで進めるにはいたらないでしまいました。

その研究の実行にめどがたちますと、
1)その試みが安全性であること
2)患者さんの経済的な負担が許容できるものであること、
3)その研究に倫理的な問題がないこと
などを大学内に設置される倫理委員会で審議してもらい研究の開始の承認を受ける事になります。

この委員会には弁護士や心理学者、作家など医師以外のメンバーも入っていて研究が実験のための実験にならないようなチェックもなされます。

一見荒唐無稽に聞こえますが、すでに耳鼻科領域では人工内耳が実用化されていますから、眼科での人工眼もまったくの夢と言うわけではありません。

現在の問題は、画像処理や的確な電気信号の生成などのエレクトロニクスに属する技術的な問題ではなく、むしろ金属の電極と生体である神経組織がよく馴染み、生体に毒性のある金属イオンなどを出さないで長期間さびないで低い電気抵抗を保つことが困難であるという点にあるようでした。

この人工眼も将来的にはきっとそう遠くない時期に(私が勝手に数字を上げれば5-10年くらいでしょうか)、動物や臨床での実験としてではなくて、普通に使える医療技術として実用化され、誰かの手で日本にも導入されることでしょう。

待ち遠しいことではありますが、そのような患者様はそれまでいましばらくお待ちください。

○役に立ちそうなリンク
人工眼プロジェクト 八木透先生ら (H17年7月改定)⇒リンク
NHKスペシャル補遺⇒リンク現実には実用までまだ時間がかかりそうです。

○お蔭様で本日も無事診療を終わります。皆様に感謝いたします。(2006.9.5加筆修正*)
お祖母ちゃんにも分かる目の病気:病名解説索引にリンク
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○清澤眼科医院通信は日々ページを加えて行きます。最新ページへ(⇒リンク)

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