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2006年3月13日

64 先天性鼻涙管閉塞症

先天性鼻涙管閉塞 (管理頁
(この項目に関して2006.3.13私のページを尋ねてくださった方が居られたので今回はこれを説明いたします。)

涙は、眼球の上外側にある主涙腺および瞼の中にある小さな涙腺から分泌され、これが目の表面を潤して目頭の上と下にある涙小点に吸収されます。

上下の涙点から約1センチ鼻によった両側にある骨のくぼみの中に涙嚢と言う袋があって、吸収された涙は、ここにいったん集まり、さらに下に向かって鼻涙管(びるいかん)を下って、鼻腔(鼻の奥)におちてゆきます。(図:鼻涙管の構造(出展のページにリンク)
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この下の端は弁状になっていてハスネル弁と呼ばれます。

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生まれたばかりの赤ちゃんでは、この弁の部分がまだしっかり開いていないことがあって、その場合ずっとなみだ目が続いたり、膿が眼頭から出続けたりすることがあります。これが先天性鼻涙管閉塞です。

もし鼻涙管に閉塞が疑われる場合には、注射器に先の切れない安全な針をつけて水を流してやれば、膿が眼の表面に逆流してくるか、あるいはのどに水が落ちないので子供はむせません。正常であれば、子供はせきをしてむせて見せてくれます。

鼻涙管に閉塞があることが確認された場合でも、多くの症例では(私の私的な印象では7割くらいでしょうか?)には、抗生物質の点眼を使いながら鼻の付け根部分を一日2回程度(各40回位押してください)丁寧にマッサージして涙を流れやすくしているうちに、生後3ヶ月程度までに先天性鼻涙管閉塞は自然に改善してきます。

しかし3月くらいその治療をして待っても先天性鼻涙管閉塞が通過してくれず、なみだ眼や膿がひどい場合には、点眼麻酔だけを施し(通常全身麻酔はしません)、赤ちゃんを急に動けないように大きなタオルで包んで固定し、金属のやや柔らかい棒(これを涙管ブジーと呼びます)を目頭の下涙点から涙の通路にしたがってそっといったん押し込んで、ハスネル弁を押し広げてやります。(図:ブジーの入れ方;出典のページにリンク
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その後、先の検査と同様に、この通路に食塩水を流し込んで子供がむせるて、口から出る唾液に、わずかの血液が混入して見えます。このことを確かめて、先天性鼻涙管閉塞の管の開通を確認します

この治療が先天性鼻涙管閉塞の開放術と呼ばれる手技(簡便な手術)ですが、後日2度以上同じことを必要とすることはほとんどありません。

私の場合には水を流す(涙菅洗浄)ところまでを自分の医院(03-5677-3930江東区南砂)で行い、小児のブジ―はいろいろな安全性を考えて自分が外来診療枠を持っている東京医科歯科大学の水曜日の外来(文京区、JRお茶の水駅前、水曜9-11時)で、複数の医師のいる環境で行うようにしています。

この処置で先天性鼻涙管閉塞に通過が得られないことや、重篤な後遺症を起こすことはほとんどありませんが、まれに、軽い皮下出血を見せたり、注入した食塩水が皮下に入ってその吸収にさらに数日を要すことがあります。

(ちなみに価格を問い合わせる質問がブログ上にありますのでお答えしますと、この先天性鼻涙管閉塞開放術と行っていることは通常の成人の涙管ブジー450円と変わらないのですが、一生に一度の先天性鼻涙管閉塞開放術だと37200円が国民健康保健の定める価格です。乳児ではおそらく丸乳で本人負担は最終的にはありませんが。)

赤ちゃんのなみだ眼が続くとき、目脂が止まらない場合には眼科にご相談ください

◎お蔭様で無事に、開院15月の診療を無事終われますことを感謝いたします。なお、
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今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。
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