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2006年3月3日

58 眼サルコイドーシスとは

◎サルコイドーシスは全身性の疾患で、眼にぶどう膜炎を起こす疾患のひとつとして忘れてはいけない疾患です。

○ぶどう膜というのは眼の中の血管を多く含む層の名前で、虹彩iris、毛様体ciliary body、それに脈絡膜choroidの3つの部分にわけられます。したがって、その炎症であるぶどう膜炎も虹彩炎、毛様体炎、脈絡膜炎の3つに分けられます。
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○さてサルコイドーシスは全身のリンパ節に肉芽腫と呼ばれる白血球の集まった炎症性の塊を作る特徴がある疾患です。

○全身の中では肺や心臓に影響が出ることが多く見られます。

○眼の症状は全身性サルコイド症の30%程度に見られます。両眼に生ずる慢性のぶどう膜炎のことが多いのですが、20歳前後の若い人では急激に炎症が起こる例もあります。通常炎症は両眼同時に起きてきます。

○その虹彩毛様体炎の充血は軽く、検査に用いる生体顕微鏡では角膜の裏面に固まった脂の滴のように見える多数の結節が見えます。(図:角膜後面沈着物の引用元へ)

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○このほか隅角部と呼ばれる虹彩の周辺と角膜裏面の境目にも結節を生じ、この結果、虹彩と角膜にしばしば癒着を起こします。

○レンズの後ろのゼリー状の部分を眼科では硝子体(しょうしたい)と呼びますが、この中に雪球状の混濁や、小さな混濁が連なった真珠の首飾りのような混濁を認めることもあります。

○眼底に変化が出る場合には網膜とその下の脈絡膜にかかった炎症であったり、網膜の血管の炎症の炎症であったりするものが見られます。

○サルコイドーシスの経過はこのような眼の変化が慢性に持続して再発を繰り返す中で、併発白内障や緑内障を起こしてくることがあります。

○重篤な眼の症状に至ることは少ないのですが失明にいたる例もなくはないので慎重な経過観察と必要に応じた治療が求められます。

○本当の原因は不明ですが、免疫の異常が関連していて遅延型のアレルギーの減弱と細胞性免疫の低下やT細胞の機能低下も血液検査では見られます。

○診断には角膜後面沈着物の形、隅角の癒着、硝子体内の混濁の形などが参考になります。

○更に肺門部のレントゲン所見、ツベルクリン反応の陰性化なども参考になります。

○治療は虹彩炎だけが所見ならばステロイドと散瞳剤の点眼が、網膜の炎症が加わっていれば経口のステロイドも追加して用いられます。

◎眼サルコイドーシスが疑われると言われた患者さんやご家族には多少なりとこの疾患の特徴がわかっていただけたでしょうか?あわてずに治療すれば克服できない疾患ではありませんので、慎重に治療をお続けください

今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。
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