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2006年2月17日

51 加齢黄斑変性

加齢黄斑変性

03313概要管理頁

眼底(眼球の中)には光を感ずる神経の膜、網膜があります。その網膜の中央部分が、物体を特にはっきりと感じることのできる部分で、黄色い色をしているので黄斑と呼ばれています。

黄斑変性は、その黄斑に変性を生じて物が見難くなる病気です。

03316網膜の一番深い層にブルッフ膜という薄い膜があり、その更に奥には脈絡膜という細い血管が詰まった層があります。加齢黄斑変性では、ドリューゼンと呼ばれる網膜やブルッフ膜の変性に呼び起こされて、脈絡膜からの異常血管が網膜の下に発生します。この血管は脆弱なので、これが自然に破綻して網膜の下に出血を生じ易いのです。

こうして加齢黄斑変性では網膜の中央部が障害されるので、視野の中心が見えにくくなり、視力が低下します。視力低下の度合いは患者さんによってまちまちで、進行すると0.1以下に低下する場合もあります。

0313110診断

診断のためのスクリーニングとしては、加齢黄斑変性の軽いものでのゆがみを検出できるアムスラーチャートが行なわれます(引用)。

見難い部分の広がりは、ハンフリーやゴールドマンの視野計で記録できます。次に網膜の状態を眼底検査や眼底写真で見ます。写真を撮れば患者さん本人にも状況が見ていただけます。

0313111次に腕からフルオレッセイン造影剤を注射し、眼底の血管を造影する検査や、更にインドシアニン蛍光眼底撮影で新生血管の詳細な形を調べる検査があります。

これらの検査には危険も伴うので、私の診療所ではこれを行なわず、大学病院に患者さんを連れて行ってそこで行ってもらうようにしています。

私が主宰している東京医科歯科大学眼科の神経眼科グループでは数年前に早稲田大学の百瀬桂子教授の指導を受けて新しい視覚誘発電位測定装置を開発し、約20例の加齢黄斑変性症例を分析し、この結果をJapanese Journal of Ophthalmologyと日本眼科学会雑誌に発表ました。この結果についてはまたいずれ説明することとしましょう。

”RNA干渉を利用した加齢黄斑変性の治療法”の中に記載しました。⇒リンク

031111治療

加齢黄斑変性では一人一人の患者さんごとに病気の状態が異なっています。
その病気の状態によって、選択される治療法も変わります。

サンテルタックスまず治療薬というよりも栄養剤という感覚で自費負担(保険外)で使われるものがサンテルタックスやオキュバイトと行ったサプリメントです。私は近親者でこの疾患のある人にもこの使用を推奨しています。

次に内服薬では、止血剤のアドナ、血管強化剤のシナール(ビタミンC)、出血の吸収を促すダーゼンなどを処方して経過観察をします。

031112次に行なわれるのがレーザー光線による網膜の焼灼で、ことに最近注目を集めているのが光線力学療法です。

この治療では腕の静脈から増感剤を注射した上で、新生血管にやや弱いレーザー光線を当てて異常な新生血管を退縮させます。

日本大学駿河台病院では湯沢美都子教授が黄斑変性に対する恐らく国内で最も豊富な症例の治療を行なっています。また、私が以前に助教授で奉職していた東京医科歯科大学では大野京子助教授が強い近視の患者さんの血管新生黄斑症を対象に特徴ある治療を行なっています

更に、網膜の下に大量の出血が溜まっている場合や眼内が出血で見えなくなっている場合には、眼球内の出血を洗い流す硝子体切除手術が選ばれる場合もあります。

0313112終わりに

加齢黄斑変性は高齢者に多く、60歳以上の高齢者の視力低下をきたす疾患の代表的なもののひとつです。男性には女性の約3倍にみられ、約20%は両眼に発症します。アメリカ合衆国では失明原因第一位の疾患です。

白内障やドライアイなどに比べてそ病気の治療は難しいので、この疾患の診断が確定しましたらこれを専門的に診断治療できる医療機関に今後の治療方針をいったん相談してもらうのも良いと思います。

追記:RNA干渉を利用した加齢黄斑変性の治療法⇒リンク

◎お蔭様で無事に、開院24月の診療を無事終われましたことを感謝いたします。なお、
ここをクリックいただくとお祖母ちゃんにも分かる目の病気:病名解説索引にリンクします。また、こちらから清澤眼科医院診療予約フォームへリンクします。(平成19年4月追記)

今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。これからも様々説明を書きますのでお聞きになりたい病名や質問をお寄せください。

清澤眼科医院通信最新ページへ(リンク)します

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