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2005年12月25日

35 コンタクトレンズ(特にO2オプティクス)に適した消毒液は?

頻回交換コンタクトレンズに適した消毒液は?

私たち眼科医は“コンタクトレンズにはどの消毒液が良いか?“という質問がしばしば投げかけられます。各レンズ会社は推奨する消毒液を発売していますが、それは果たしてどのような原則で選ばれているのでしょうか?
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○私の診療所では、チバビジョン社のO2オプティクスという30日で交換するレンズを最も推奨しています。このレンズはシリコンハイドロゲルという素材を使っていて酸素透過性が高く、眼の乾きや充血が少ない上、一日当たりの価格も一日物に比べると安いのです。短所は乱視レンズが無いことと一日物では不要な毎晩の手入れが必要だということでしょう。

まずこのO2オプティクスに対して使うことのできる消毒薬を検討してみましょう。

○“どの消毒剤を推薦しても次回来院するときには他の製品を使っている患者さんも多いし、中には自分が買って使っている製品名も知らない患者さんも少なくは無い“という話も有りますが、この原則を考えて消毒薬を選んでいただくと一定の良い装用感にたどり着けることでしょう。

○レンズの消毒薬には
1)過酸化水素系2液タイプ(AOセプトなど)、
2)ヨード系2液タイプ、
3)塩酸ポリヘキサニド系(コンプリート、レニューなど)
4)ポリクアド系(オプティフリーなど)
の4つのタイプがあります
AOセプト

1) 過酸化水素系2液タイプ:チバビジョン社が当初推薦していたO2オプティクス用のレンズ消毒剤はAOセプトという過酸化水素を用いた2液タイプの製品です。
コンセプトワンステップ

○この過酸化水素を用いた消毒剤にはAOセプトやコンセプトワンステップが含まれますが、これらは消毒が強力で、良いパフォーマンスが期待できるのです。夜にレンズをはずしたら過酸化水素に浸して、朝になったら第2液ですすいでから装用します。

○この2液タイプは最初の液で消毒をし、眼に戻す直前で洗い流す第2液を用いる操作が面倒といえば面倒です。またレンズに付く淡白質などはこすり洗いをする必要があります。また、翌朝使うわけですから急ぐ必要はないのですが、何時間以上という滅菌時間を面倒と思う患者さんもいるでしょう。

○このAOセプトの見本は今でも私の診療所でレンズフィットを受けてくださる方々に2週間分をレンズ生産会社のチバビジョン社から供給を受けて無料で配布しています。しかし、米国の生産工場で不十分な品質の原料が混入したという事故のため、ここ数ヶ月はこの製品の日本市場への新規の供給が制限されてしまいました。
このためチバビジョン社はAOセプトに変わるものとして中和方式が異なる過酸化水素系のコンセプトワンステップ(AMO社)を勧めています。

AOセプト
◎(追加記事;2006.5.22)2006年5月にAOセプトプラス(エーオーセプト クリアケア)が発売されました。これは消毒用の瓶の中に白金の小プレートを触媒としてつけることによって、6時間の滅菌後には過酸化水素を分解消失させ、すすぎなしで装用できるようにした製品です。従来品よりも薬局小売価格で大瓶1本200円くらい高いそうですが、今後の普及が期待されます。

2) ヨード系2液タイプ:このほかの2液タイプのものとしてヨードを使った製品がありますが、この良否をわざわざ検討する必要はなさそうです。

○マルチパーパスソリューション(多目的溶液)は、これらの2液タイプに代わるものとして開発されて、広く流通しているのが1液タイプ多目的用液です。

○O2オプティクスには現在流通しているものではメーカー推奨の過酸化水素消毒(AOセプト、コンセプトワンステップなど)が無難なのですが、患者さんと医師が経過に納得できれば多目的溶液MPS(オプチフリーなど)に変えてもよいようです。
コンプリート
レニュー

3) 塩酸ポリヘキサニド系マルチパーパスソリューション (例:コンプリート、レニュー、フレッシュルックケアなど):その第一のグループはレニュー、コンプリートなどの含まれる塩酸ポリヘキサ二ドという成分を含むタイプです。この特徴はなんと言っても洗浄から消毒まで一本で済ますことができることです。使いやすさの点からは短時間消毒のできるコンプリート10ミニッツ(AMO)の使用も可能です。

○しかし、この群の中にはO2オプティクスと一緒に使って角膜上皮の障害を起こしたという報告のあるレニューマルチプラスが含まれます。このため、一液タイプを02オプティクスに用いるならば次のポリクアド系マルチパーパスソリューションを勧める人がいます。

オプティフリー

4) ポリクアド系マルチパーパスソリューション(例:オプティフリーなど);多目的用剤の第2のグループがポリクアドを有効成分として含むタイプです。オプティフリーはその代表的なものです。この方が、塩酸ポリヘキサ二ドより角膜上皮への影響が少ないと言われています。

○このほか、レンズの表面を特に洗う必要がある場合に使われるクリーナーではミラフロー(チバビジョン社)が強力です。またこのほかに淡白除去剤の使用を勧める人がいます。私はアトピーに伴う慢性の結膜炎があって、どうしてもレンズが曇ると訴えていた患者さんに、後日、淡白除去剤でレンズを洗うと数日は曇らなくてよかったと教えられました。
66トーリック

○なお、現在当医院では2.5D程度以上と乱視が強い患者さんには66トーリックというボシュロム社の2週間タイプの乱視用レンズの使用をお勧めしています。片方がこのレンズの場合には他眼に乱視が無くとも同じ素材なのでボシュロム社のメダリスト2を処方しています。これらについては、ボシュロム社の(塩酸ポリヘキサニド系MPS)レニューやレニューマルチプラスが推奨されていますが、ほぼ同様の理由でお勧めする消毒薬はコンプリート(塩酸ポリヘキサニド系MPS)やオプティフリー(ポリクアド系MPS)でもよいと思います。
レニューマルチプラスレニュー

◎ここまでお話しすると、従来型の長期間使うソフトコンタクトレンズでは何が良い?と聞かれるでしょう。その答えは、“従来型のソフトコンタクトの処方は現在市場で行なわれている全処方の0~4%に過ぎないから、従来型のソフトコンタクトは頻回交換レンズに換えさせる”という言葉に集約されます。

○ハードレンズでは角膜乱視の強いものや円錐角膜など、ハードでなければという症例があります。しかしソフトレンズにはそれがありません。しばしば見かけて驚くのは、汚れて黒くなったソフトレンズのケースに古いソフトレンズをいれて使っているというケースです。ソフトレンズのコンテナなら当医院でいくつでも無料で差し上げます。どうぞ1月を越えた古いケースは捨ててください。皆が知っていてあえて説明しない長期型のソフトレンズをすでに処方しなくなった理由もあります。それは直接私にお聞きください。

○この文をまとめるのに、“頻回交換ソフトコンタクトレンズに対する消毒液の第一選択“をまとめた日本コンタクトレンズ学会誌本年12月号の記事、チバビジョンユース2005年12号を参考にし、チバビジョン社の担当者の方にお話を伺い参考にしました。

○元の雑誌の記事は、公平を保つために個々の商品名ではなく、“ポリクアド系MPS”などと一般名で記載してありますので、私には当初何のことか分かりませんでした。そこで、この文では具体的に代表的な商品名を挿入して記載をいたしました。従ってその群に含まれる薬剤は個々に記載したものばかりではありません。追記すべきこと、訂正すべき点など、ご意見がありましたらお教えください

今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。
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