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2005年12月3日

31 結膜弛緩症

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結膜弛緩症(conjunctivochalasis)
私の手許に毎月いくつかの眼科の医学雑誌が届けられてきます。患者の皆さんに今度は何の話をお伝えようかと思いながらこれらをめくってみますと、今まで自分が専門に研究治療してこなかった分野でもしばしばおやっと思う話があります。

今日は、結膜弛緩症の話を取り上げてみましょう。

結膜弛緩症(conjunctivochalasis)は涙目(Watery Eye Syndrome)の原因となる老人に多いありふれた疾患です。下眼瞼に沿って眼球結膜が内眼角か外眼角よりに瞼裂に盛り上がります。病理学的には少数例がelastosisや慢性の炎症を伴って鼻涙管狭窄を合併しますが、この結膜には異常はほとんどみられないとされています。

“眼球結膜の下半分を3分割し、この中の緩んでいる部分を切除し、再縫合する手術”(局所麻酔15分くらいでしょうか)で患者さんの訴えと角膜の所見の両方が改善するといわれています。

ドライアイを伴わぬ結膜弛緩の主要な訴えは結膜の刺激感(51%)と流涙(31%)であり、ドライアイを伴うものでは刺激感(80%)を訴えます。この結膜の切除術後には、約80%で訴えが改善し、角膜障害による角膜染色の面積もその染色の濃さも改善したということです。

結膜の弛緩は単に見栄えの問題ではなくて、角膜表面を正常に保つことも妨げているから、そこに緩みがあるならそれを縫い縮めるのが良いと思われます。

私も医科歯科大学や南東北病院で翼状片の手術と同様に何例か外来での手術を行なってきましたが、この程度の処置で患者さんの満足が得られるのであれば、もっと積極的に行なってよかろうとおもいます。

本日の種本は京都府立医大の横井先生たちの論文(Cornea 24:S24-31)とFrancis ICたちの 論文(Br J Ophthalmol 2005;89:302-5)です

術式

今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。
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