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2005年11月7日

視能訓練士、神経眼科の力試し

葛西にある東京医薬専門学校の視能訓練士科2年生の講義のうち神経眼科に関連する部分をお引き受けして、11月7日までに4回の講義を行いました。
その最終回に、期末テストの問題を提出しましたので掲載します。神経眼科に興味のある方は実力をお試しください。

この学校は、当医院の視能訓練士の神谷さんが卒業された学校です。

この学校での授業の印象は、まず生徒の出席率が非常に良い事でした。こんなに学生が出てくれた講義は今までの医学部医学科や歯学部それに医学部保健衛生学科でも見たことがありませんでした。渡したレジメにしたがったノートを取って、理解できなかった文言があれば、その授業の直後にも、また次回の講義の時でも、詳しくよく聞きに来てくれて復習をしているのに感心。これならば、かなり理解できていると感じました。

前日までにパソコンでパワーポイントのスライドと授業要旨を用意し、当日は12時半から3時半までの当医院の昼の休診時間に南砂町から葛西の学校へ移動しての講義をしたのですが、忙しい移動だったので、授業後の質問にも十分にゆっくりお答えできたかどうか心配です。来年は授業要旨をもっと早く渡すようにしましょう。

学会の前などには、予行をかねて特別講演の内容も少し聞いていただきました。
教室からそのまま飛行場に向かい、その晩に教室でのご意見に従いスライドの手直しをしたこともありました。

授業内容に、教科書にない最新の話題をひとつはさむのが授業を面白くするコツと東京医科歯科大学名誉教授 所 敬 名誉教授からうかがいました。

さて、医薬専門学校の学生諸君には期末テストのできばえはいかがでしたでしょうか?

問題をここに掲載いたします。前半が問題、後半は正答です。自己採点にご利用ください。

1、次のカッコを生めよ
主な視覚路の概要は 網膜-(1、   ) - 視交叉 - (2、  ) - 外側膝状体 - (3、   ) -第一次視覚領 – 高次視覚領である。このほかに膝状体外視覚路と呼ばれる(4、  )などを介するものが有って、これは瞳孔の対光反応やblind sightと呼ばれる視野の半盲領域における光の感覚にも関与している。

以下続く吹き抜け骨折甲状腺眼症

今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。

清澤眼科医院通信最新ページへ(リンク)します


神経眼科;視神経と視路に関連した疾患の試験問題
担当講師;清澤源弘m.kiyosawa.oph@tmd.ac,jp

1、次のカッコを埋めよ
主な視覚路の概要は 網膜-(1、   ) - 視交叉 - (2、  ) - 外側膝状体 - (3、   ) -第一次視覚領 – 高次視覚領である。このほかに膝状体外視覚路と呼ばれる(4、  )などを介するものが有って、これは瞳孔の対光反応やblind sightと呼ばれる視野の半盲領域における光の感覚にも関与している。

2、視神経疾患など
うっ血乳頭は(5、     )の腫脹をしめす。その原因には;(6、   )、脳炎、頭蓋内出血、などであり、発生機序は視神経の軸索輸送の障害である。症状には(7、  )、悪心、嘔吐があるが、初期には視力障害は(8、  )。眼底の乳頭境界は(9、   )で、浮腫状の腫脹、充血それに乳頭陥凹消失をしめす。蛍光眼底所見では乳頭上の毛細血管拡張と、乳頭周囲の蛍光色素の(10、  )がみられる。その視野の特徴は(11、       )拡大である。長期にわたると、視神経は(12、  )し視力障害は回復しなくなる。
(13、      )では各種の脳神経検査で異常が見られないのにうっ血乳頭を示す。脳圧は250mmHg以上であるが脳脊髄液成分は正常である。 

視神経炎のうちで、球後視神経炎は(13、     )に炎症所見を示さないもので、視力が低下し、発病後数週で乳頭は蒼白化する。視力はその多くの症例で回復する。視神経炎のうち乳頭の発赤があるものは乳頭炎と呼ばれる。
視神経炎に用いる検査には視力検査のほかにa) 視野、b)(14、    ):これは石原式検査表などでしらべられるもの、c)(15、       ):正常値は35-45ヘルツ、d)(16、      );潜時の延長が特徴、e) 髄液検査;髄液蛋白、細胞数の増多、免疫グロブリン変化などをみるもの、などが行われる。治療:薬物には(17、         )薬のパルス、賦活目的のビタミンB1やB12、鼻性のものでは視神経への圧迫を除くための外科治療も行われる。

視神経萎縮
定義は外傷、炎症、変性、圧迫、血管病変、腫瘍性の圧迫などによって(18、        )の変性と機能消失をきたしたものである。検眼鏡で乳頭の色調が黄色から(19、  )に変化する。このうち、遺伝性視神経萎縮;のもっとも代表的なものが(20、    )病でこの疾患は急性球後視神経炎の形で始まり、急激に両眼の視力が低下をきたし、大きな中心暗点を示す。遺伝子にミトコンドリア11778変異などがあるが、この変化があっても必ず発症するわけではない。

その他の視神経疾患として

虚血性視神経症は50歳以上の老人にみられ、片眼に急激な視力低下をしめす。視野欠損の特徴は(21、      )である。
この疾患では視神経を栄養する(22、  )動脈の閉塞で視神経内に虚血性壊死を生ずる。殊に短後毛様動脈の閉塞は前部虚血性視神経症をきたす。原因から動脈硬化や高血圧によるものと(23、   )動脈炎によるものに分けられる。
特発性虚血性視神経症は動脈硬化や糖尿病に好発する物で、50-60歳に多く、一眼にあらわれる。蒼白浮腫、乳頭縁の火炎状の出血を見ることがが多い、10-20日で退色する。
これに対して、動脈炎性の物は70-80歳台に多く、全身倦怠、微熱、一眼の急激な視力低下、側頭部の痛み、乳頭の蒼白浮腫、を示し、赤沈は(24、  )を示す。側頭動脈の生検で確定診断を下し、その場合にはしステロイドの大量投与を要する。

中毒性視神経症には、酒と誤って飲んでおきる(25、   )アルコール中毒、結核治療薬によるもので投与の中止でゆっくり回復することが多い(26、       )中毒、それに有機リン農薬中毒などがある。

視路の病変としては視交叉疾患に腫瘍視神経交叉を犯す腫瘍群がある。これには(25、    )腫などが含まれる。

上位視覚路の病変の主な症状は(26、  )の変化で現れる。右脳病変では(27、 )半盲、脳の上方の障害は(28、 )視野欠損、後頭極に(29、  )と中心視野の欠損を示す。この際に、病変が視覚中枢に近いほど左右の欠損は似ていて、この状態を(30、       )が高いと表現する。後頭葉の血管病変では欠損側の視野の中心部分が残るが、これは(31、    )と呼ぶ。また瞳孔反応は瞳孔を動かす視神経線維が(32、     )を経ずに上丘に入るので、両側の後頭葉病変で視力が悪い場合でも正常な事がある。

先天性の異常である網膜(33、     )は、網膜に白く刷毛で書いたような神経繊維に沿う白い色の変化で、視野は正常である。通常は眼球の外の視神経線維だけが髄鞘を持つが、網膜上にまでこれを見ることがあるという正常のバリエーションである。

大脳の高次視覚関連領域の障害の症状には次のようなものがある。
(34、  )とは片側の視覚領の障害で起きて、右または左の視野が見えない状態をいう。これに対し(35、      )は、右の頭頂葉下部や前部帯状回の病変で体の軸に対して左半分の空間にある物体に注意が向けられない状態であって、テーブルの上の左側のおかずをいつも残すなどの症状を示す。
(36、    )は側頭葉から後頭葉下面にある紡錘状回の病変で起こり、人の顔が見分けられないというものである。この状態では、声を聞くと、その人が誰かわかるが、直接相手の顔を見たり、写真を見たりしても誰かわからない。
このほか代表的な中枢性視覚障害に、(37、   )領域の病変で起きる中枢性色覚障害、(38、  )領域の病変で起きる視覚性運動盲がある。文字が読めなくなる(39、  )、文字が書けなくなる(40、  )などではかなと漢字の処理能力に差が見られることがある。

複視をきたす疾患には,眼位異常を伴わぬものと伴うものがある。
このうち、眼位異常を伴わないもので単眼性のものには(40,       )などが有る。
眼位異常を示すものには眼球運動核よりも上位の病変で起きる核上性のもの、核そのものが侵される核性のもの、そして核下性のものがある。

眼球の運動に関連する記述
(41、  )神経のうち瞳孔縮瞳の繊維はその下枝から眼球に入る。この神経の上の枝に含まれるのは眼球を上に引く(42、  )筋と瞼を引き上げる(43、    )筋である。
(44、   )神経の核の血管障害では、(45、  )神経が同時に麻痺して顔の半分の動きが悪くなる。これはその神経が外転神経核の周りを回って出てゆくからである。
(46、  )神経麻痺では内下側に眼球を引き回旋にも関与する(47、  )筋が麻痺する。

眼窩に原因のある複視:
神経筋接合部の疾患の代表的なものが(47、       )症で、アセチルコリン分解酵素阻害剤のテンシロンを注射すると改善するので、これが診断に用いられる。この疾患は朝夕を比べると(48、  )に症状が悪化する。
外眼筋をおかして複視を生ずる疾患には(49、   )機能亢進症などがある。これは人の名前を取ってバセドー病とも呼ばれる。この疾患で眼球は(50、    )する。
眼窩部に鈍的な外傷を受けた場合よくみらられる骨折が眼窩(51、     )骨折である。眼窩の(52、   )または内壁が副鼻腔にむけて押し出されるように骨折する。

以上52問、2問は予備です。

神経眼科;視神経と視路に関連した疾患の試験問題答の部
担当講師;清澤源弘m.kiyosawa.oph@tmd.ac,jp

1、次のカッコを埋めよ
主な視覚路の概要は 網膜-(1、視神経) - 視交叉 - (2、視索) - 外側膝状体 - (3、視放線) -第一次視覚領 – 高次視覚領である。このほかに膝状体外視覚路と呼ばれる(4、上丘)などを介するものが有って、これは瞳孔の対光反応やblind sightと呼ばれる視野の半盲領域における光の感覚にも関与している。

2、視神経疾患など
うっ血乳頭は(5、視神経乳頭)の腫脹をしめす。その原因には;(6、脳腫瘍)、脳炎、頭蓋内出血、などであり、発生機序は視神経の軸索輸送の障害である。症状には(7、頭痛)、悪心、嘔吐があるが、初期には視力障害は(8、ない)。眼底の乳頭境界は(9、不鮮明)で、浮腫状の腫脹、充血それに乳頭陥凹消失をしめす。蛍光眼底所見では乳頭上の毛細血管拡張と、乳頭周囲の(10、蛍光色素の漏出)がみられる。その視野の特徴は(11、マリオット盲点)拡大である。長期にわたると、視神経は(12、萎縮)し視力障害は回復しなくなる。
(13、偽脳腫瘍または良性頭蓋内圧亢進症)では各種の脳神経検査で異常が見られないのにうっ血乳頭を示す。脳圧は250mmHg以上であるが脳脊髄液成分は正常である。 

視神経炎のうちで、球後視神経炎は(13、視神経乳頭)に炎症所見を示さないもので、視力が低下し、発病後数週で乳頭は蒼白化する。視力はその多くの症例で回復する。視神経炎のうち乳頭の発赤があるものは乳頭炎と呼ばれる。
視神経炎に用いる検査には視力検査のほかにa) 視野、b)(14、色覚異常):これは石原式検査表などでしらべられるもの、c)(15、中心フリッカー):正常値は35-45ヘルツ、d)(16、視性誘発電位);潜時の延長が特徴、e) 髄液検査;髄液蛋白、細胞数の増多、免疫グロブリン変化などをみるもの、などが行われる。治療:薬物には(17、副腎皮質ステロイド)薬のパルス、賦活目的のビタミンB1やB12、鼻性のものでは視神経への圧迫を除くための外科治療も行われる。

視神経萎縮
定義は外傷、炎症、変性、圧迫、血管病変、腫瘍性の圧迫などによって(18、視神経線維の軸索)の変性と機能消失をきたしたものである。検眼鏡で乳頭の色調が黄色から(19、白色)に変化する。このうち、遺伝性視神経萎縮;のもっとも代表的なものが(20、Leber病、レーベル病)でこの疾患は急性球後視神経炎の形で始まり、急激に両眼の視力が低下をきたし、大きな中心暗点を示す。遺伝子にミトコンドリア11778変異などがあるが、この変化があっても必ず発症するわけではない。

その他の視神経疾患として
虚血性視神経症は50歳以上の老人にみられ、片眼に急激な視力低下をしめす。視野欠損の特徴は(21、水平性欠損)である。
この疾患では視神経を栄養する(22、毛様動脈)の閉塞で視神経内に虚血性壊死を生ずる。殊に短後毛様動脈の閉塞は前部虚血性視神経症をきたす。原因から動脈硬化や高血圧によるものと(23、側頭動脈炎)によるものに分けられる
特発性虚血性視神経症は動脈硬化や糖尿病に好発する物で、50-60歳に多く、一眼にあらわれる。蒼白浮腫、乳頭縁の火炎状の出血を見ることがが多い、10-20日で退色する。
これに対して、動脈炎性の物は70-80歳台に多く、全身倦怠、微熱、一眼の急激な視力低下、側頭部の痛み、乳頭の蒼白浮腫、を示し、赤沈は(24、亢進)を示す。側頭動脈の生検で確定診断を下し、その場合にはしステロイドの大量投与を要する。

中毒性視神経症には、酒と誤って飲んでおきる(25、メチルアルコール)中毒、結核治療薬によるもので投与の中止でゆっくり回復することが多い(26、エタンブトール)中毒、それに有機リン農薬中毒などがある。

視路の病変としては視交叉疾患に腫瘍視神経交叉を犯す腫瘍群がある。これには(25、下垂体腺腫、髄膜腫、頭蓋咽頭腫)などが含まれる。

上位視覚路の病変の主な症状は(26、視野)の変化で現れる。右脳病変では(27、左)半盲、脳の上方の障害は(28、下)視野欠損、後頭極に(29、近い)と中心視野の欠損を示す。この際に、病変が視覚中枢に近いほど左右の欠損は似ていて、この状態を(30、調和性;congruity)が高いと表現する。後頭葉の血管病変では欠損側の視野の中心部分が残るが、これは(31、黄斑回避)と呼ぶ。また瞳孔反応は瞳孔を動かす視神経線維が(32、外側膝状体)を経ずに上丘に入るので、両側の後頭葉病変で視力が悪い場合でも正常な事がある。

先天性の異常である(33、網膜有髄神経線維)は、網膜に白く刷毛で書いたような神経繊維に沿う白い色の変化で、視野は正常である。通常は眼球の外の視神経線維だけが髄鞘を持つが、網膜上にまでこれを見ることがあるという正常のバリエーションである。

大脳の高次視覚関連領域の障害の症状には次のようなものがある。
(34、半盲)とは片側の視覚領の障害で起きて、右または左の視野が見えない状態をいう。これに対し(35、半側空間無視)は、右の頭頂葉下部や前部帯状回の病変で体の軸に対して左半分の空間にある物体に注意が向けられない状態であって、テーブルの上の左側のおかずをいつも残すなどの症状を示す。
(36、相貌失認)は側頭葉から後頭葉下面にある紡錘状回の病変で起こり、人の顔が見分けられないというものである。この状態では、声を聞くと、その人が誰かわかるが、直接相手の顔を見たり、写真を見たりしても誰かわからない。
このほか代表的な中枢性視覚障害に、(37、V4)領域の病変で起きる中枢性色覚障害、(38、V5)領域の病変で起きる視覚性運動盲がある。文字が読めなくなる(39、失読)、文字が書けなくなる(40、失書)などではかなと漢字の処理能力に差が見られることがある。

複視をきたす疾患には,眼位異常を伴わぬものと伴うものがある。
このうち、眼位異常を伴わないもので単眼性のものには(40,屈折異常、網膜異常対応を伴う斜視手術術後,心因性のいずれか)などが有る。
眼位異常を示すものには眼球運動核よりも上位の病変で起きる核上性のもの、核そのものが侵される核性のもの、そして核下性のものがある。

眼球の運動に関連する記述
(41、動眼)神経のうち瞳孔縮瞳の繊維はその下枝から眼球に入る。この神経の上の枝に含まれるのは眼球を上に引く(42、上直)筋と瞼を引き上げる(43、上眼瞼挙筋)である。
(44、外転)神経の核の血管障害では、(45、顔面)神経が同時に麻痺して顔の半分の動きが悪くなる。これはその神経が外転神経核の周りを回って出てゆくからである。
(46、滑車)神経麻痺では内下側に眼球を引き回旋にも関与する(47、上斜)筋が麻痺する。

眼窩に原因のある複視:
神経筋接合部の疾患の代表的なものが(47、重症筋無力症)で、アセチルコリン分解酵素阻害剤のテンシロンを注射すると改善するので、これが診断に用いられる。この疾患は朝夕を比べると(48、夕方)症状が悪化する。
外眼筋をおかして複視を生ずる疾患には(49、甲状腺)機能亢進症などがある。これは人の名前を取ってバセドー病とも呼ばれる。この疾患で眼球は(50、突出)する。
眼窩部に鈍的な外傷を受けた場合よくみらられる骨折が眼窩(51、吹き抜け)骨折である。眼窩の(52、下壁)または内壁が副鼻腔にむけて押し出されるように骨折する。

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