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2005年10月22日

第2回 眼瞼、顔面けいれん友の会がひらかれました。

第2回 眼瞼けいれん、顔面けいれん友の会が

2005年10月22日、中央区日本橋の興和ホールにてひらかれました。

私も会長挨拶、若倉先生の講演に続いて講演をいたしました。

眼瞼痙攣研究の現状
清澤眼科医院、東京医科歯科大学  清澤源弘

本日の話題:
1、自己紹介:4月に医科歯科大学を離れて東西線南砂町駅前に小さな眼科クリニックを開業しました。医科歯科大学外来にも水曜日午前午後に出ていますが、眼瞼痙攣へのボトックス治療は主に(特定の)火曜と土曜に医院で行っています。希望者は医院に電話をください。

これからの眼瞼痙攣ボトックス投与予定日は
10月29(土)、11月1(火)、15(火)、26(土)です。電話でご予約ください。(11月5日土曜日は都合により中止します。12月野予定は近日決定します。)

2、ボトックスの日本国内販売がアラガンからグラクソ・スミスクラインに変わります。患者さんには大きな影響はないと思います

3、本会と類似の世界団体である眼瞼痙攣研究財団のホームページ紹介と。同財団の活動を紹介しました。本部がハリケーンの被害を受けた模様です。
このホームページの眼瞼けいれんの説明は眼瞼けいれんの本(清澤、若倉)に通ずるものがあります
4、同財団から補助を受けて、患者様の協力を得て私たちが行った研究の中間報告をしました。
眼瞼痙攣における 神経伝達物質の異常
ドーパミンD2レセプターの減少
下の図はD2受容体分布で左が正常人、右は眼瞼痙攣患者です。患者では線条体で13%の低下が見られました。

具体的内容は続きをご覧ください
正常痙攣D2

今日も最後まで眼を通してくださりありがとうございます。

清澤眼科医院通信最新ページへ(リンク)します


の会での具体的発表内容は続きをご覧ください

1、眼瞼痙攣研究財団の活動と同財団のホームページ BEBRF

 原発性眼瞼痙攣研究財団は Blepharospasm-Meige症候群の患者である Mattie Lou Kosterによって1981年に作られた。

 目的は..”原発性眼瞼痙攣およびそれに関連する疾患の原因を究明しする研究を行い、助成し、進歩させること” である

 幹部:会長、財務、顧問などを掲示している

 出版:2月ごとのニュースレター、パンフレットと書籍などを出版。(本部機能は回復したが、オンラインショップはハリケーン被害で休止中です。)

 研究助成金配布と年次総会講演者の招請。

 患者と医学界が参加する国際年次総会ではハイライトとして継続的な教育講演を持ち、 年次総会の講演記録テープが借りられる。

 殆どの州には.最低1つのサポートグループがある。

 医学助言会議は出版物への助言と研究資金の分配に助言を与える。

 会への献金とニュースレターの購読は小切手を送るか為替送金で可能である。

このホームページの内容は清澤と若倉の本の内容に近いです

 Blepharospasm眼瞼けいれん、What is blepharospasm? 眼瞼痙攣とは何、How does blepharospasm begin? はじめは?などなどがかいてあります。

◎年次総会からの科学的な報告(Scientific Reports from the Annual BEBRF Conferences)

この項目は、最終更新が2003年8月11日です。例年、春から夏に大会が行われ、その年の秋にこのページが更新されてきていたのが、最近更新されていないようです。オンラインショップ閉鎖の理由にされているテキサスを襲った南部のハリケーンの影響かも知れません。

◎さて本講演の後半は、昨年のこの会で被験者を募った原発性眼瞼痙攣の研究結果中間報告です。

眼瞼痙攣における神経伝達物質の異常
ドーパミンD2レセプターの減少
医科歯科大学研究会 2005.9.21 堀江長春の資料から

○開閉瞼運動
は上眼瞼挙筋と眼輪筋が働く。
*開瞼時には上眼瞼挙筋が収縮(動作筋)し、眼輪筋が弛緩する(拮抗筋)。
*閉瞼時には眼輪筋が収縮(動作筋)し、上眼瞼挙筋が弛緩する(拮抗筋)。
大脳基底核が運動の発現と制御に関与している

○(大脳皮質-基底核-視床ループを説明する)

◎ドーパミン

 ノルエピネフリンやエピネフリンなど生体内アミンの一種

 脳内で神経伝達物質として働く

 ドーパミン受容体はD1レセプターとD2レセプターのグループに分類される

 ドーパミントランスポーターはドーパミン再利用に働く

◎ジストニアとは

 身体の特定の筋肉の収縮が持続し、意志に反して反復性の動作や異常な姿勢の継続が起こるもの。

 眼瞼痙攣は眼輪筋の不随意な収縮により起きるのでジストニアの一種と考えられる。

 書痙や痙性斜頸などもジストニア二含まれます。

◎ジストニア発症原因についての先行報告には次のものがあります

 外傷後のジストニア患者でMRIやCTでは異常ないがPETで被殻に血流異常や酸素代謝の異常があった(Perlmutter1984)

 眼瞼痙攣患者でMRIやCTで器質的異常はなかったがPETで線条体(尾状核・被殻)および視床で糖代謝亢進していた(Esmaeli1999, Suzuki2003)など

→線条体、視床が原発性眼瞼痙攣の発症に関与している可能性を示している

◎ジストニアとドーパミンに対する先行報告には次のものがあります

 頭部ジストニア患者でPETで被殻でのドーパミンD2受容体が減少していた(Perlmutter 1997)など

◎今回の研究の目的:
 原発性眼瞼痙攣患者では脳内ドーパミン神経伝達の異常が予想される。

 PETを用いて原発性眼瞼痙攣における脳内ドーパミン受容体に着目した研究はほとんど行われていない。

 PETを用いて原発性眼瞼痙攣患者において線条体でのドーパミンD2受容体密度の変化が起こっているかどうかを調べる。

◎対象:

正常群4例(男性1名:女性3名  平均年齢53.3±5.2歳) 

患者群9例(男性2名:女性7名   平均年齢53.7±3.6歳)
  
原発性眼瞼痙攣の好発年齢は40-60歳で、女性の発症率は男性の2.3倍です。 

◎方法

[11C]raclopride 300 MBqを静注し、その後60分間の撮影を行ってドーパミン受容体結合能を測定する。

◎結果:

原発性眼瞼痙攣患者では

 尾状核でのドーパミンD2レセプター密度が 13%減少していた(p<0.05)。

 被殻でのドーパミンD2レセプター密度が13%減少していた(p<0.05)。

 尾状核と被殻の変化はほぼ同等であった。

◎結論:

眼瞼痙攣においても他のジストニア系疾患と同様のD2レセプター密度変化が有り、眼瞼痙攣症例では尾状核と被殻でのD2レセプター密度の減少がみられる。眼瞼痙攣発症の一因である可能性が考えられた

ご静聴ありがとうございました。これが私たちの現在の結論です。今後もまた、更に進んだ研究のために被検者としてのボランティアを募集することがあろうかと思います。その節はよろしくお願いいたします。     清澤源弘、堀江長春

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