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2021年8月17日

13048:【舛添直言】政権奪取のタリバンと真っ先に関係築く中国の魂胆:

清澤のコメント:今回のカブール陥落に中国が歓喜する図は透けて見える物であり、だれでも気付くことであろう。イランが消滅しないのも、ミャンマークーデターが転覆しないのも同じ構図かと感じられる。米国の傀儡政権が倒れたという点では南ベトナムのサイゴン陥落との相似性が目立つ。舛添氏の解説は確かに時宜を得ている。長い記事なので後半は省くが、海外(米国)の傀儡であって、腐敗した先の政権に対して、より愛国的であるとしてタリバンを支持する国民の声もあろう。タリバンに比べて5倍もの兵員を持ちながら、政府軍の士気も相当に落ちていた模様である。これは世界史の潮目の変わり目なのではないか?と思う。

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米傀儡政権の腐敗にアフガン市民反発、再び大国の思惑交錯の場に 2021.8.17(火)舛添 要一follow

8月15日、首都カブールの大統領府を掌握したタリバンの戦闘員たち(写真:AP/アフロ)

(舛添 要一:国際政治学者)

 8月15日、タリバンはアフガニスタンの首都カブールに無血入城し、政権を奪取した。ガニ大統領は国外へ脱出した。このような情勢の急展開はなぜ起こったのか? そして、今後の展望は描けるのか? 中国は早々にタリバンの政権掌握を事実上容認するなど、関係構築にいち早く動き出している。関係諸国の思惑も踏まえ、アフガン情勢を解説しよう。

腐敗はびこり、統治能力乏しかったガニ政権

 まずは時計の針を20年前に戻してみよう。2001年9月11日、アメリカで同時多発テロが発生した。テロの首謀者はアルカイダだったが、そのリーダーであるオサマビンラディンを匿っているのがアフガニスタンのタリバン政権だとして、米軍は「自衛のため」という名目でアフガニスタンに軍事侵攻した。その結果、2カ月でタリバン政権は崩壊し、アメリカを中心とする国々の支援でカルザイ暫定政権が成立した。

 2004年1月には民主的な憲法も公布され、10月には大統領選挙が行われ、カルザイが当選して初代大統領となった。これにより、それまでイスラム原理主義のタリバン政権の下で抑圧されていた女性の権利が尊重されるなど、新しい国造りが始まったのである。

 2002年1月には東京でアフガニスタン復興支援会議が開かれ、日欧米、サウジアラビアなどが多額の拠出を決めていた。このような世界各国の経済的支援もあり、民主国家アフガニスタンの建設が始まったかに見えたのである。

 しかし、タリバンは次第に勢力を復活させ、各地で攻勢に出はじめた。一方、新生アフガン政府は、腐敗がはびこり、統治能力に欠け、アメリカの支援がなければ動けないような傀儡政権化していった。アメリカが巨額の資金を投入して訓練し、武器を与えてきたアフガン政府軍は、今回のタリバンの攻勢に対して、戦わずして逃亡してしまった。何の役にも立たない代物だったのである。政府軍兵士が放棄した武器は、タリバンの手に渡っている。(中略)

米国は、現在までに220兆円の巨費をアフガニスタンに注ぎ込み、米軍兵士などの死者も2400人を超えている。ーーー、日米などが「アフガン復興のため」と称して巨額の援助を与えたが、それは国民に渡るよりも政権幹部の懐に入り、汚職と腐敗の源泉となっていた。イスラムの思想では、豊かな者が貧しい者を助ける(喜捨)のは当然の義務であると考えられており、外国からの援助が目的通りに使われることを期待することはできない。むしろ腐敗の温床となったと言ってもよい。

ーーータリバンが、厳格で残酷なイスラム原理主義を実行して人々に恐怖を与える反面、腐敗と戦うという姿勢が国民から一定の支持を得ていることもまた理解すべきである。さらに言えば、外国の軍隊に支援される政府よりも自前で統治の仕組みを作り出す勢力のほうが、ナショナリズムの観点からはより多くの支持を調達できる。ーーー

ーーー「共産主義は敵である」という思想で、アメリカが北ベトナムを軍事力でねじ伏せようとして失敗したのがベトナム戦争であり、「イスラム原理主義は敵である」として20年間も武力行使をした挙げ句に敵を殲滅できなかったのが今回のアフガン戦争である。南ベトナム政府にしろ、カルザイ・ガニ政権にしろ、極論すればアメリカの傀儡政権であり、ナショナリズムの観点からは、北ベトナム政府やタリバンのほうが正統性が強いことは、先述した通りである。ーーー

ーーーー(タリバンの)資金は豊富だ。その原資は、支配地域での徴税や麻薬取引による利益、パキスタンやサウジアラビアなど諸外国や個人からの献金などである。この豊富な資金が、今回の一斉蜂起、政権奪取の背景にある。ーーー

Categorised in: 社会・経済