お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2020年11月2日

12403:小幡績氏の「転機の日本経済・中国共産党化する日本政治」の記事紹介

ニューズウィーク日本版に小幡績氏の転機の日本経済・中国共産党化する日本政治という記事が出ています。その末尾で、スマホ料金問題と日本学術会議問題を論じています。菅政権について、「中央の経済計画当局が市場や消費者のニーズをつかみきれず、失敗した社会主義体制経済と実質的に同じスタイル、いやテイストを持っていることを示している。このテイストが問題なのだ。」と論じており、それは私も感じていたテイストの悪さでもありました。

 ―――記事を抄出――

2020年10月03日(土)08時50分

中国共産党化する日本政治

何のメリットもない権力行使を行いたがる権力は最も恐ろしい Issei Kato- REUTERS

<携帯料金や日本学術会議人事への政治介入で、「働く内閣」の関心は権力行使そのものであることが露呈した。これは経済政策も中央集権化して失敗した共産主義国家と同様の帰結になる危険性があることを意味する

携帯料金に政治介入するという憲法違反、共産主義国家のような統制経済が始まった。これは、中国でもいまややらないレベルの統制で、これでビジネスが育つわけがなく、日本の市場経済は終わりだと思っていたが、実は、それ以上で、経済だけでなく、社会も、日本は中国以上の統制国家になりつつあるようだ。

日本学術会議への人事介入は、戦後の日本の歴史ではあり得ないこと。安倍政権時の憲法改正議論や、敵地攻撃論など比べ物にならない、人々を恐怖に陥れるには十分な効果があるだろう。もっとも驚いたのは、日本学術会議という力のない組織の人事に介入したこと。

学術会議に手を出す必然性は

日本学術会議のメンバーが誰になろうと、世の中にまったく影響はない。本人たちにとってはどうだか知らないが、国民にとっては何の関係もない。カネの無駄だから、日本学術会議をつぶしてしまう、というのならまだわかる。――

しかし、たった6名の任命を拒否したことによる世の中への影響は、恐怖政治の始まりだ、という無駄な批判を、うるさいメディアに書かれることだけだ。これはすべてのメディアが多かれ少なかれ批判するだろう。つまり、メリットゼロで、デメリットあり、リスクありの行動であり、合理主義者とみられていた現政権がなぜこんな余計なことをしたのか、という大きな疑問が生じたことが一番の問題なのだ。現政権は、一般に思われているほど、合理的ではないのではないか? という仮説が急に浮上したのである。これは、まずい。

現政権にとっても良くないが、そもそも、日本にとって最悪のシナリオだこれが恐怖政治よりも恐怖だ。そういう風に見ると、携帯電話料金の引き下げという現政権の唯一の目玉政策も、違った姿を現してくる。

まず、首相が携帯電話料金の引き下げを携帯各社に圧力をかけるのは、憲法違反だ。財産権の侵害であり、民間企業のビジネスの自由を奪う行為である。もし、3社の寡占により、独占的な立場を利用して、価格を高く釣り上げている、というなら、公正取引委員会が法律に則って、処分すればよい。

厄介極まりないテイストの悪さ

しかし、実際には、法的な違反行為はない可能性が高い。総務省の資料などを見てわかることは、日本では、有力携帯電話会社を、価格が高いにも関わらず、消費者が、そのサービスの高さなどの理由で選んでいる、ということだ。――日本でも、格安スマホという選択肢が多数の会社から提供されているにもかわらず、消費者があえて、高いが、通信品質が高く、いつでも何でも面倒を見てくれるショップが存在するという、手厚いサービスの会社を好んで選んでいるのだ。

したがって、携帯の価格の下落という圧力をかけるということは、まさに、中央の経済計画当局が市場や消費者のニーズをつかみきれず、失敗した社会主義体制経済と実質的に同じスタイル、いやテイストを持っていることを示している。

このテイストが問題なのだ。

日本学術会議の人事への介入についても、権力を行使し、人々が自主的に行動しているものに、介入すること自体を目的とする、いやそれを好むテイストがある、ということが問題なのだ。政治的にも、人々にとっても、何のメリットもない権力行使を行いたがる、というテイストの存在。それがもっとも恐ろしいことなのだ。https://www.newsweekjapan.jp/obata/2020/10/post-57_1.php

Categorised in: 社会・経済