お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2020年6月25日

12021:感染拡大せず「日本スゴイ」…80年前と重なる嫌な流れ:記事紹介

眼科医清澤のコメント:雰囲気を読み、自粛が好きなのが日本人。『政治』が人々の生活や日常全体を変えようとすることが気持ち悪い。『行動変容』『意識変容』を説き、政治が人をつくり替えようとする。これこそ自粛警察の不快さの本質。読むべきは「大政翼賛会のメディアミックス」か?記事の要点を抄出します。

2020年6月20日 贅沢は敵だ

 新型コロナウイルスの感染予防対策として、政府が提示した「新しい生活様式」に沿った呼びかけを、街のあちこちで聞く。今の社会の空気について、戦時下文化を研究する大塚英志氏は「新しい生活様式」が、戦時下の光景と重なると指摘する。『日常』や『生活』は、戦時下に盛んに用いられた戦時用語である。

 一つひとつは、否定しようのない『すてきなこと』に見えるが、『生活新体制運動』は『生活』という基盤から、社会を戦時体制につくり替え、統制に人々を動員した。『政治』が人々の生活や日常全体を変えようとしていることが『正しくない』。政治やメディアが人々の『行動変容』『意識変容』を説き、政治が人をつくり替えようとしている。行動による参加から統制を実現するのは、翼賛会以降の戦時下の動員手法。

 1937年の日中戦争をきっかけに行われたのが『自粛』。対象になったのは、まずは『パーマネント』、それから女性が接客する『カフェ』だった。今回も、理美容院休業議論があったし、今は『夜の街』対策に熱心。『自粛』は生活の自発的なつくり替えに向かい、そして『規制』は本格化する。

 誰かに決めてもらって、自分はただ従いたいという民主主義に相反する欲求がある。自治体首長らが、声の大きさや扇動のうまさで『やっている』ように見えた。『強い力に従うこと』になれてしまった社会の向かう先が不安。コロナ騒動で、専門家会議が冗舌に語ったのは『新しい生活様式』という学級会みたいな『きまり』。科学という専門性の後退が起きた。コロナ禍が過ぎ去った時、自粛や新しい生活様式に、『医学的根拠がなかった』とか、『やり過ぎ、無駄』という批判が出てくる。大抵の人が、『反対できる空気じゃなかった』と弁明する。それは、かつて戦争に向かう『空気』に流され、沈黙し、戦後になされた弁明と同じ。『自粛』や『新しい生活様式』や、そこにへばりつく『正しさ』が気持ち悪い。個人の生活の中に公権力が侵入してきたら、『従うのはいやだ』というのは、民主主義の基本だ。社会に停滞感がある時、人は『新』に飛びつく。『3・11後の世界』とか『9・11後の世界』とか、同じ顔ぶれが『コロナ後の世界』を冗舌に語るだろう。『コロナ後の世界』をいかに政治利用するかという、『新しい』政治が始まる。

プロフィール

 おおつか えいじ まんが原作者。まんが史を軸に戦時下の文化研究も行う。研究書に「大政翼賛会のメディアミックス」など。

Categorised in: 社会・経済