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2020年5月22日

11903:インフレ亢進なら各国政府は個人による金保有を違法化も:記事紹介

オデイ氏、各国政府は個人による金保有を違法化も-インフレ高進なら

清澤のコメント:個々の事業者は経営持続のために手元資金の確保に走り回っていますが、政府が多くの資金を市場に出せば通貨への信用失墜による悪性インフレが社会を襲うという恐れを抱き始めている人も出てきています。かつて大恐慌のころ日本では金の輸出解禁に追い込まれ、間もなく再禁止しました1)。米国では個人による金の保有を禁じた2)ことがあります。また、戦時中には政府が戦費調達のため個人に貴金属の供出を求めたことがあり、市中には金はほとんどなくなった3)と聞いています。このように、個人が金を保有することには制限がかけられることはないことではないようです。

1) 1930年:日本においては、1930年(昭和5年)に濱口内閣によって金輸出が解禁された。翌年の犬養内閣は輸出を再禁止した、これに至る一連の経済政策をまとめて金解禁という。 

2) 1933年:アメリカでは、1933年4月5日から、当時のフランクリン・デラノ・ルーズベルト大統領が、行政命令として、アメリカ国民は、個人も企業も金融機関もすべてにおいて、金地と銀地(コイン、バー、証書まですべて含む)を保有、貯蔵してはならない、という大統領命令を発布した。

3)1938年: 金の買上げ運動: 軍備拡張に伴う基礎資材の輸入増加に対し、輸出不振・外貨不足により「日本銀行の金準備はまったく 底をつき 、金の買上げ運動が展開された。38 年 5 月の新聞社によるキャンペーンを契 機に、その後の政府による「第一回 金の国勢調査」(11 月)、「第二回 同」(39 年 7 月)を経て、「ネクタ イピンから金縁眼鏡まで金の買上げ運動が半強制的に進められた。37~41 年の間に民間から回収され た金は約 100 ㌧で、この間の海外現送分の約 1/3 に相当している 。

記事紹介:

Jack Farchy、Nishant Kumar 2020年5月21日 2:43 JST

欧州の著名ヘッジファンド運用者、クリスピン・オデイ氏は、新型コロナウイルス危機の余波でインフレをコントロールできなくなった場合、各国政府は個人による金保有を禁止する可能性があるとの見方を示した。

  オデイ氏は投資家宛ての書簡で「人々が金を買っていることに驚きはない。だが当局はどこかの時点で個人による保有を違法とする可能性がある」と指摘。その上で、「世界貿易のための安定した勘定単位を作り出す必要があると当局が考えた場合にのみ、そうした措置が講じられるだろう」と加えた。

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クリスピン・オデイ氏

  オデイ氏は旗艦ファンド「オデイ・ヨーロピアン」において、4月中に金のポジションを拡大。4月末時点で金先物6月限の保有高は、同ファンドの純資産価値全体の39.9%を占めた。3月末時点では15.9%だった。

  書簡によれば、オデイ・ヨーロピアンの4月の運用成績はマイナス9.5%。3月はプラス21%だった。オデイの広報担当はコメントを控えた。

  オデイ氏は、経済がやがて世界的なロックダウン(都市封鎖)の影響から回復する中で、各国の中央銀行はインフレをコントロールできなくなると主張した。

  「歴史を振り返れば、危機時において統治者が貨幣価値の引き下げという手段を用いた例はいくらでも見つかる」とオデイ氏。新型コロナ危機の後にインフレが高進し、金が恩恵を受けると予想する投資家はオデイ氏だけではない。ただインフレ期待に関する市場の指標は、そうした見方からは程遠い状況にあることを示している。

  オデイ氏は、15カ月以内にインフレ率が5ー15%になるとの一部予想を引き合いに出し、高インフレになれば長期債やグロース株が打撃を受けると予想。「当局はいかなる手段を講じてでもそうしたトレンドと闘うと予想するが、その闘いに負けてしまうとも私は考えている」と述べた。

原題:Odey Says Governments May Make Private Gold Ownership Illegal(抜粋)

現代の日本での金に関する知識をコンパクトにまとめた動画がありました。

Categorised in: 社会・経済