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2020年3月10日

11600:暴れ出した「灰色のサイ」 リーマン危機なぞるか:記事紹介

清澤のたわごと:3月9日のニューヨーク株価は折り返したといっていますが、現状での各企業の負債は大きく、リーマンショックよりも重大な経済的な蹉跌でもあり、さらにコロナ感染症によるサプライチェーンの破断は終息がいつになるかもわからぬのですからリーマンショックよりも重大な不況になるものと私は考えています。いかに記事を抄出です。

川崎健 2020/3/10 11:56 本経済新聞 電子版

世界の金融・証券市場が、2008年9月のリーマン・ショック時をほうふつとさせる混乱に見舞われている。市場がおびえるのは、新型コロナウイルスの感染拡大という突然現れた「ブラック・スワン(黒い白鳥)」だけではない。目の前にいる「グレー・リノ(灰色のサイ)」が暴れ出す気配を感じ取っているのだ。

今週に入り、市場参加者の間では08年9月15日のリーマン・ブラザーズの経営破綻で始まった株価暴落と今の相場を重ね合わせる声が増えている。リーマン・ショックとの比較が大げさに聞こえないほど、コロナ・ショックの連鎖株安が深刻になってきている。

08年のリーマン・ショック以降にも何度か世界の株式市場は同時株安に見舞われている。

08年9月のリーマン・ショック、15年8月のチャイナ・ショック、18年2月のVIXショック、今回の4つについてダウ平均の推移をグラフで比較すると、リーマン・ショックの株安をコロナ・ショックがほぼそのままなぞっていることが分かる。

チャイナ・ショックとVIXショックの際は下落は株価下落が始まってから6日前後で10%前後下げ、そこで相場は反転した。リーマン・ショックと今回はそこで株価下落は止まらず、下落開始から17日後の下落率はともに20%前後に達した。

もし今回の株安の原因が、コロナウイルスの感染拡大に伴う個人消費など需要の減退やサプライチェーン(供給網)の寸断にとどまるなら、株安の深度はチャイナ・ショックやVIXショックと同程度にとどまっていた可能性が高い。時期は読めないにせよウイルスの流行はどこかで終息する。そこで止まっていた需要と供給はいずれ回復する可能性が高いからだ。それなのに株価の下げがリーマン・ショック並みに深刻なっているのは、コロナウイルスだけが今回の株安の原因ではない可能性がある。

「コロナウイルスという黒い白鳥の登場は、より影響が深刻な灰色のサイの存在を市場に気づかせるきっかけになったにすぎない」。馬渕治好代表はいう。

17世紀にオーストラリアで発見されたブラック・スワンに由来する「黒い白鳥」は金融市場で事前に誰も発生を予想できないが、一度起きると甚大な影響を及ぼすリスクを指す。今回のコロナウイルスはまさに「黒い白鳥」だ。

それに対し、「灰色のサイ」は黒い白鳥と違って灰色なのが普通だが、普段はおとなしいサイがひとたび暴れ出すと手がつけられない破壊的な被害を及ぼすことを指す言葉だ。

「市場参加者の誰もがその存在を知っていながら、これまで見て見ぬ振りをしていた『灰色のサイ』が暴れ出すリスクをコロナウイルスの流行を機に市場が突然意識し始めたのが、今回の株安の真相だろう」。

いま市場が警戒する「灰色のサイ」は、3頭いる。

1頭目のサイは、景気後退(リセッション)のリスクだ。

2頭目のサイは、中央銀行の金融緩和政策の限界だ。

3頭目のサイは、超低金利が長年醸成してきた企業や国家の債務バブルが破裂するリスクだ。

今回はリーマン・ショックの際の反省から金融当局が規制や監視を強め、金融機関がそうした高リスクの融資をほとんど手掛けていない。クレジット市場が多少混乱したとしても金融不安にはつながりにくい。「現在起きているコロナ・ショックは、金融不安に波及する瀬戸際のところでとどまっている」のは確かだ。これまで市場が見て見ぬ振りをしていた3頭の「灰色のサイ」。それぞれがどこまで暴れるのかは、現段階ではなかなか見通せない。

注:VIXショック:2018年米国株式市場でVIXショック」。

ダウ工業株30種平均株価(NYダウ)が2017に上昇。米長期金利の大幅上昇が株式相場の下落を引き起こした。VIX指数(「恐怖指数」と呼ばれている)が2/6に50%を超える水準まで一時的に上昇。NYダウは4/2に下落し、2018年の最安値を付けた。

Categorised in: 社会・経済