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2019年10月26日

11223:日本に厳しい視線、「弱い立場の韓国になぜそこまで」という記事を紹介

清澤のコメント:瀬口清之氏は「弱い立場の韓国にそこまでしなくても」という反トランプ派の意見を多く聞いた。従来の米国が重視した「ルールベース」と「マルチラテラリズム(多国間主義)」を求める。また、対韓国制裁は中国と北朝鮮の軍事的脅威に利するものだともいう。日本には対米追従以外の道も必要という。:韓国がデフォルトに直面する今、「そこまでしなくても」と思う日本人は多いと思います。一度見失った記事を採録します。

――記事の要旨―――

瀬口 清之キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の発言 2019年10月18日

 米国で様々な反トランプの有識者と対話した。日本政府の措置について「何か別のやり方を考えてほしかった」との意見を耳にした。その理由は大きく2つ。1)「トランプ政権と同じ」で、米国がこれまで重視してきた2つの理念、すなわち「ルールベース」と「マルチラテラリズム(多国間主義)」を疎かにしている。2)中国と北朝鮮の軍事的脅威が増し、東アジアの安全保障に日米韓の協力が重要な時期、それに逆行する。

1)‐① ルールベース。一連の措置はWTOのルールに則ったものと言えない。米国が重視する別の理念、自由貿易体制の尊重も阻害する。②マルチラテラリズム。経済制裁をしながら中国との「2国間の交渉」に持ち込むのは、従来の米国と違う。理念軽視は中国の習近平政権も同様。典型は南シナ海領有権争い。国連海洋法条約を無視し、バイラテラル交渉を求めた。日本はルールベースとマルチラテラリズムで国際社会から尊敬されて来た。韓国向け輸出の管理厳格化は、米国の有識者に「従来の日本なら取らなかった行為」と映った。管理厳格化はルール違反ではないが、「報復されても影響は小さいと考えた」との見解。「日本に比べて相対的に弱い立場の韓国になぜそこまでやるのか?」。米国有識者間で、元徴用工問題は理解されていない。関連有りとすれば、更なる批判。

2)中国と北朝鮮が軍事力を強める今、なぜ?:東アジアの安全保障に日米韓が一体となり地域安定を図るべき時。韓国を反発させ、一体化を妨げる行為が、米有識者の批判を招く。「韓国はこれまでも反日。今になって変わったわけではない。一方の日本はこれまでそんな韓国に対しても融和的だった。なぜ今、強硬な姿勢を取るのか?」と。

韓国世論に大きな変化がある。韓国大法院の2012年元徴用工問題判決;「日韓請求権協定によって個人の賠償請求権は消滅していない」。これは李明博(イ・ミョンバク)政権時代で、韓国世論の変化は文政権に因らず。日韓関係悪化は文政権の進歩派イデオロギーより、問題の根は深い。韓国政治リーダーが韓国社会とどう対峙するかが定まらない。

3)経済・通商政策を安保政策の一環に

 日本が米有識者を失望させる行動を取っている原因は、米政権に依存した日本の国の在り様にある。ファーウェイに対する日本の姿勢は、米国の情報に依存し、米国に近いスタンスを取っている。トランプ政権の「アメリカファースト」は、日本の利益を考慮しない。中国がアジアインフラ投資銀行(AIIB)を開設した時も、日本の判断が米国頼みであることが露呈された。韓国に関する情報も同様に、米国依存。日本は米国とさえうまくやっていれば問題ないと考えてきた。しかし、トランプ政権下でこのやり方は通用しない。トランプ政権の同盟国軽視は、米国有識者が強く批判する所。安倍晋三首相とトランプ大統領の関係は評価すべきだが、日本の国益を冷静に判断し自律的に行動すべき必要もある。日本は、経済・通商政策を安全保障政策の一環として扱い、独自の情報収集組織を構築し、自分の情報に基づき自律的に政策決定が行える体制を早急に整えるべきだ。

Categorised in: 社会・経済