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2019年7月14日

10907:市販薬あるのに病院処方5000億円 医療費膨張の一因;日経記事紹介

眼科医清澤のコメント:医療費抑制につながる市販薬の利用が広がらないという。一律に保険を使える制度を改めて、必要度の低い通院を減らせという主張である。尤もではあるのだが、私は、数千万円もする新薬を際限なく国民健康保険に取り込んで行くいまの仕組みの方に、むしろ無理を感ずる。国民健康保険はセイフティーネットの働きを残して、米国の様な私的保険をメインにしてはいかがであろうか?それは、「貧乏人は麦を食え」というに等しいから、平等論者には強く排撃されるであろう。一方、この考えは今の日本の医療システムの縮小にも直結するから、医療者側からも賛同は得られまい。喜ぶのはグローバリストの米国保険会社だけという話で、実現の可能性は低い。

【イブニングスクープ】 2019年7月11日 (文章を短縮し収録します)

医療費抑制につながる市販薬の利用が広がらない。市販薬があるのに、病院で処方される医薬品の総額が5千億円を超す。処方薬は自己負担が原則3割と安いからだが、残りは税金や保険料で賄う。一律に保険を使う制度を改め、代えがきかない新薬に財源を振り向ける必要がある。

病院での自己負担、市販の4分の1

2016年度の医療費は42兆円で、うち薬の費用は10兆円。薬価が3349万円の白血病治療薬が保険適用となり、今後も高価な薬が相次ぐ。一般用で認めた市販薬を「スイッチOTC」と呼ぶ。古くから市販薬と処方薬の両方があったものもある。

処方薬に頼る人が多いのは自己負担が軽いから。湿布薬は市価598円、病院での3割負担は105円。アトピー性皮膚炎に使う薬は市販の4分の1以下の負担で手に入る。

トップは湿布薬

市販薬と同成分を含む医療用医薬品の処方額が、最新の16年度は5469億円だった。金額が最大だったのは湿布薬の702億円。2位は保湿剤成分の591億円だった。

薬剤費5%減は診療報酬改定で薬価が下がったことが一因。病院の処方量が増えたとみられ、市販薬への切り替えが進まない実態が浮かんだ。代替可能な処方薬を市販薬にすべて転換すれば、オプジーボ(1014億円)級の高額薬を5種類分カバーできる。

鈍い承認ペース

市販薬の承認ペースも鈍い。日本OTC医薬品協会は海外を参考に120種類の成分を市販できるよう国に求めているが、現在は86種。市販薬の購入費の一部を控除する税優遇が始まったが、18年の利用者は当初見込みの100分の1。小倉敏雄氏は「市販品が増えれば病院にくる人が減り、病院経営に響きかねない。あまり広めたくないのが医者の本音」と指摘する。

保険の一律適用は限界に

法政大の小黒一正教授は「すべての医薬品を一律で保険適用する仕組みを維持するのは難しい。使われ方に応じて自己負担を見直すべきだ」と訴える。参考になるのはフランス。

このままでは医療費の膨張にブレーキがかからない。深刻な病状の患者に医療費を手厚く振り向けるため、財源の配分を見直す時期にきている。(上林由宇太、久保田昌幸)

下記の動画はユーチューブにあったOTC医薬品の説明です。

Categorised in: 社会・経済