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2019年6月12日

10810:ファーウェイ、一夜にして独自OS:グーグルは米政府に包囲網解除を要求か:記事紹介

清澤のコメント:先日この著者の記事を見てから、中国製造2025の衝撃というこの著者の本を購入して読んでいます。中国で暮らしたことのある著者で、相当に新中国的立場で発言している方ではありますが、もしグーグルがファーウェイを支持するとなると、トランプ大統領の対中国の作戦にキズが生じたことになります。中国首脳は大阪のサミットには参加するのでしょうか?情勢は予断を許さぬ模様です。

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2019年6月11日(火)18時45分 遠藤誉

(⇒ニューズウウィーク記事抄出  https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/06/os.php )米国から締め出されアンドロイド提供も断られたファーウェイは一夜にして独自OSを発表し、中国ネットは燃え上がった。かえって安全を脅かすことを理由にグーグルは米政府のファーウェイ包囲網解除を要求している。

一夜にして独自OS「華為(Huawei)鴻蒙(Hongmeng)」を商品登録

5月15日に米政府からエンティティ・リスト(Entity List)(貿易を行うに好ましくない相手と判断された企業などのリスト)に挙げられたファーウェイは、5月21日に中国の中央メディアの集中取材を受けた。

任正非CEOが言った以下の二つに注目したい。

1スペア・タイヤは早くから準備している。
2.グーグルとは、いろいろ話をしている。その内容は今は言えない。

まず「1」に関して。

ファーウェイの頭脳のハイシリコンは、「ハイシリコンにはスペア・タイヤがある」とネットで書簡を公開していたが、任氏も取材で「スペア・タイヤ」に関して言及した。

それによれば、ファーウェイは米大手半導体メーカーなどから半導体の一部を輸入はしていたものの、「それは世界の市場に融け込むためであって、ファーウェイ自身は実は早くから同じレベルの半導体を準備している。だから半分は自社の半導体を使い、半分はわざと他社から輸入していたのだ。これは、いざという時の孤立を防ぐためだった」と語っている。

OS(Operating System)に関しても同様のスペア・タイヤは早くから準備していると言っていた。日本人の多くは「ファーウェイの失敗」に期待したが、その期待は裏切られた。

5月24日、中国の「国家知的財産権(知識産権)局商標局」はファーウェイがファーウェイ独自のOSの商標登録を終えたと発表した。

ファーウェイは2018年8月24日にすでに独自OS「華為鴻蒙」を商標登録すべく申請を出していて 、登録公告をしたのは2019年5月14日だとのこと。米政府がエンティティ・リストを発表する1日前のこと。事前に準備していたようだ。なんと、2012年から独自OS「華為鴻蒙」に着手していたという。

燃え上がる中国ネット

現在、ファーウェイは100万台のスマホを用いて、独自のOSをさまざまな端末に搭載した時の適応性、安全性などの測定を行なっている。その測定に中国中の大手IT企業、アリババ、テンセント、バイドゥ……などが次々と応援の手を差し伸べ、「真っ赤に燃え上がっている」ようだ。「華為加油(ファーウェイ、頑張れ)!」の応援歌に満ち、ファーウェイと人民の一体化が過熱している。

グーグルがファーウェイ側に寝返ったか? トランプ政権がファーウェイに対して半導体などの輸出禁止を発表すると、グーグルは直ちにファーウェイに対してアンドロイドのライセンス剥奪措置を宣言。完全にトランプ政権の方針と歩調を合わせていた(かに見えた)。が、ファーウェイの任氏は5月21日のインタビューでと余裕を見せていた。グーグルは既にファーウェイがOSを独自開発していることを知っていたのだろう。ネットでは、青ざめるグーグル・グーグルは慌てたのか?・グーグルはファーウェイに寝返ったのか?というが、要はグーグルは米政府(商務省)に「トランプ政権によるファーウェイへの攻撃包囲網を解除するように求めた」という。理由は、「米政府はファーウェイに安全上の問題があると言うが、しかしオープンソースを用いてアンドロイドに類似したOSをファーウェイが作れば、かえって米政府の安全を脅かす危険性がある」。AOSP(Android Open Source Project)として公開されると、オープンソース・ソフトウェア・ライセンスが適用され、自由に閲覧もしくは再利用できるようなルールになっている(らしい)。だからファーウェイに、それはルール違反だと言えなくなってしまう(らしい)。グーグルは自由に改良できるLinuxをもとに作っている。素人目には、知財権に関して大丈夫なのかと思ってしまうが、ファーウェイ包囲網は、かえって米国に安全上のリスクをもたらすという論理で、グーグルは米政府に抗議している。しかし、最初から仕組まれていたのではないかと、筆者には映る。

シリコンバレー精神か? グーグルには常に「良心」がある。だからこそ中国政府の言論弾圧と統制に抗して、グーグルは中国市場を撤退したのだ。グーグルの理念「邪悪になるな」(Don’t be evil)に関して、そのグーグルの魂は彷徨い続けているようにも見える。

一方、シリコンバレーの企業家たちには母国アメリカに対する「反骨精神」のようなものがあり、常に「グローバルの世界」の中に命を見出して生きているように映った。その彼らがトランプ政権の「一国主義」あるいは「保護主義」に共鳴するはずがない。

企業として生き延びるために一定程度は米政府に従うだろうが、彼らの魂は「グローバル」にある。それは中国政府に「いつ倒されるか分からない」として、全世界に拠点を広げていったファーウェイの運命に、一脈通じあるものがあるにちがいない。

「Hongmeng OS」搭載のスマホ発売日「Hongmeng OS」スマホは今年の9月22日、「方舟OS」と命名し登場するらしい。任氏の言葉によれば、米企業と30年間にわたって培ってきた「友情」があるらしいので、今後、一つ一つ注意深く考察していく必要があるだろう。

Categorised in: 社会・経済