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2019年5月17日

10728:5.15事件とは:5月15日を考えよう

清澤のコメント:或る国会議員のロシアとの戦争を望むかのような発言が永田町で咎められています。その動きに対して、当該議員が言論の抑圧だという趣旨の反発を唱えたことがまた話題になっています。「議員の発言が社会人として未熟で非常識な発言だ」との評価に私は同意です。議員とはいえ今の若い世代がこの様に身勝手な発言を平気でするように育っていることにも不安を感じないわけでもありません。さて、5.15が過ぎました。聞いたことのある5.15事件と2.26事件ですが、ウィキペディアはあまりに冗長でした。これに対し「二・二六事件と五・一五事件の違いをまとめました~実行犯とその結果」(https://bushoojapan.com/tomorrow/2019/02/26/15140)という記事が有りました。5.15と2.26は全く違うというその概要を抄出してまとめます。

 再び世界的な恐慌が起きそうなこの頃、皆さんは何を考えられますでしょうか?

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昭和11年(1936年)2月26日、その名の通りの2.26事件が発生した。日付がそのまま名称にされる――そんな特徴的なもうひとつが5.15事件。 名前が似ているだけで共通点は少ない

実は二・二六と五・一五という2つの事件は、共通点のほうが少ない。

◆「軍人が起こした」ことと「庶民の生活改善が目的に掲げられた」ぐらいのもので、実行犯達が所属していたところから当日の流れ、処罰までが全く違う。共通の背景としては、当時の日本がとんでもない不況だった。金融恐慌・関東大震災の上にアメリカ発の世界恐慌まで食らってしまい、にっちもさっちも行かないほどの状態であった。輸出等により一度経済は持ち直したが、今度は欧米諸国からやっかみを買って市場からも追い出されてしまった。

第一次世界大戦後に五・一五事件

さらに軍にとっては切実なことに、軍事費が削られることになります。日英同盟により戦勝国側に乗っかっていた日本も、海軍の軍縮条約が結ばれることになったところ、海軍から反感を受けた。

若手将校らは部隊を複数に分けて、次のような襲撃を企てました。第一組:首相官邸および日本銀行を襲撃。第二組:牧野伸顕内大臣邸を襲撃。第三組:立憲政友会本部を襲撃。結果、犬養毅首相が襲撃され、命を落としました。これが昭和七年(1932年)に起きた五・一五事件です。

この事件を機に挙国一致内閣へ

この事件、計画自体は物騒ながら、クーデター事件としては手口が稚拙だったと評されている。結果的に政権転換を狙うクーデターというより、一時的なテロで終わった感じ。実行犯達も数年の禁固刑で済んでいる。この事件を機に日本は挙国一致内閣へと傾き、終戦後まで政党内閣の復活はありませんでした。

二・二六事件「君側の奸」を排除すべし

4年の月日が流れ、昭和11年(1936年)。陸軍内では派閥争いが起きていた。①統制派(陸軍大学校出身のエリートら)②皇道派(若手将校らを中心とした過激グループ)事件は皇道派を中心に進んでいく。天皇陛下の「君側の奸」を排除すべしというもの。「いつまでたっても市民の生活が良くならないのは、政治家と金持ちが自分のことしか考えていないからだ! きっと陛下のお側にワルモノがいて、陛下のお慈悲が下々に伝わっていないに違いない!」

1,500名らのメンバーが実行へ

二・二六事件の始まり、1936年2月26日・将校20名以下1,500名ほど。総理大臣の岡田啓介(無事)や蔵相・高橋是清(死亡)、内大臣の斎藤実(死亡)らを襲撃すると、政治や軍の中心地となる永田町や三宅坂一帯を占拠し、クーデターへと邁進した。天皇は実行犯に対して激怒し、「朕(ちん・天子の一人称)が股肱の老臣を殺戮する者に許しは必要ない! 朕自ら近衛師団を率いて鎮圧に当たる!」(口語訳)と憤っていたと伝わる。これにより陸軍や警察は、襲撃犯一派を反乱軍として扱い、戒厳令を敷いた上で鎮圧に当たることをを決定した。

日中戦争の勃発など戦火の拡大に

上官が説得に当たったりラジオで投降を呼びかけたり、剛柔両面からの解決を図った。例えば「兵は原則として全員無罪」とし、主に将校らに責任を負わせた。二・二六事件が解決したのは発生から一週間後後、3月4日のことであった。首謀者たちは拳銃自殺した者、逮捕され裁かれた者・数十名が有罪となった。

事件としては一応終わったが、2.26事件は実行犯達も予測していなかったであろう悪影響を残した。皇道派の軍人たちの多くが左遷となり、主流である統制派が実権を掌握。政治的な発言力も増し、それが日中戦争の勃発など戦火の拡大に繋がったとされる。 (長月七紀氏の記事を参考に抄出 )

Categorised in: 社会・経済