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2018年11月2日

10235:強度近視眼における視野障害のマネジメント(吉田武史先生)を聞きました。


眼科医清澤の印象録:吉田武史先生(東京医科歯科大学眼科学教室、先端視覚画像医学講座准教授)のお話をウエブセミナーで聞きました。

強度近視に伴う緑内障眼観察の3つのキーワードが出揃った印象です。今後この体系がこのまま定着するのか?それとも更に何らかの改変が加えられてゆくものなのかに注目してゆきたいと思います。なお、来年8月には東京で、東京医科歯科大主催で国際近視学会が開かれるそうです


ICC:(JacquelineToranzoMD他の論文から借用)。
  • ICC (intra choroidal cavitation)は強度近視眼で視神経乳頭周辺の脈絡膜内にできる空洞であり、それが起こすマリオット盲点が拡大した形の暗点と、空洞自体の位置関係はマイクロペリメトリーによって確かめられる。
  • 強膜リッジは強度近視であって、スタフィローマ(強膜ぶどう腫)を持つ眼で、黄斑と視神経乳頭の間にできている山脈状の盛り上がりで有って、視神経乳頭黄斑線維はそれを横切る部分で損傷されやすい。この結果中心暗点状の暗点が作られる。
  • 篩状板局所欠損は(強度近視眼のみとは言えないが)、強度近視眼でしばしばみられる視神経乳頭部の篩状板の周辺一部欠損である。これはOCTの(5ラインズ)断層像でその存在を確認できる。これは強度近視緑内障眼における前駆的な病変で有って、視野眼軸長の長い目においては特に緑内障視野進行の原因となる。

演者は、すべての強度近視眼に対するハンフリー視野検査の施行を提唱していて、緑内障視野障害の有無によりまず分類して、異常が無ければ経過観察、異常が有ればその視野欠損が乳頭の形状と対応するか否かを次に考える。

ICCや強膜リッジでは眼軸の延長が視野に与える影響は眼圧が視野に与える悪い影響よりも強い。篩状板局腫欠損では眼圧の影響の方が緑内障性視野変化に対して与える影響は強い。

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