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2018年9月23日

10127:「イソジン⽜乳」の怪 うがい薬入りの牛乳でがんが消える?メールと⼝コミで拡散も:記事紹介

医師が提唱「イソジン⽜乳」の怪 うがい薬入りの牛乳でがんが消える?メールと⼝コミで拡散も

眼科医清澤のコメント:国際的医学雑誌に掲載されたと聞けば、ピアーレビューを経て、公認された物と信じてしまいますが。世界的な出版社エルセビアが出す「医療仮説」という「医学での思いつき」を載せる雑誌も有るという事で、世の混乱の原因にもなっているというレポートです。最近はそのほかにオープンジャーナルと称して、掲載料を払えば、ボーダレスでフリーパスという雑誌も多い様です。インパクトファクターIFはある程度その信頼度の保証をするわけですが、そのImpact Factor: 1.120と無視できない高さと来ては??大学を離れても細々と学会活動を残そうと努力している私としては、この人騒がせな自己流学者にも、ある意味脱帽です。            

  ――記事抄出――

提唱者の医師「とにかく勧めているだけだ」→専門家「単なる空想と同じ」 長野 剛 NEWS 2018年09月09日 19時00分 JST  時事通信

うがい薬として使われているイソジン。だが、がんが消えるという「効用」が拡散してしまっている

牛乳にうがい薬のイソジンをたらし、毎日飲めばがんが消える。ちょっと信じがたいそんな情報が、一部のがん患者の間に出回っている。考案者は西日本の医師で、信じた患者からほかの患者に広がる、ということも起こっている。

―調べていくと、医師に自信を持たせた学術誌の安易にも見える編集姿勢にまで行き着いた。

■イソジン牛乳飲み続けるがん患者

■提唱者の医師「とにかく勧めているだけだ」

大学卒業後、研究者の道に関心があったものの帰郷。細胞組織学の知識を元に、様々な仮説を考えるようになったという。実験などは行わなかったが、1990年前後から、考えを論文にまとめ、学術誌に投稿するようになった。

「これがなぁ、さっぱり採用してもらえんのよ」

あるとき、「メディカル・ハイポッセシーズ」という学術誌の名前を耳にする。学術誌「医療仮説」は、医学に関連して「考えたことを書く学術誌」だと聞き、そこに投稿した。

「論文を送ったら大歓迎で」「掲載料はとられた。ナンボか忘れたけど」

初の論文掲載が1992年。その後もメディカル・ハイポッセシーズに投稿を続け、計17編の論文を発表した。そのうち2002年に発表されたものがイソジン牛乳についてのもの。独自のがん理論に基づく治療法の提案だった。

根拠のないまま患者に試す行為の是非については、「自分がしているわけではない。とにかく勧めているだけだ」と説明した。

■イソジン牛乳、専門家は「単なる空想と同じ」

「それぞれの仮説を証明する実験データもなく、単なる空想と同じです。科学的根拠としての信頼度は最低のレベルと考えます」がん専門家の視点に照らせば、全く肯定の余地がないイソジン牛乳療法。

メディカル・ハイポッセシーズのサイトは自誌について、「従来の学術誌に拒否されるような過激な仮説に、発表の場を提供する」と説明する。出版元のエルゼビアは、多数の専門誌を出版する学術出版界の大手。

「学術誌もピンからキリまであることは、残念ながら事実。編集方針を理解して読むだけなら許容範囲ですが、悪意がないにしても、論文投稿者らに誤解を生むようなことがあれば、有害と考えざるを得ません」

■「治りたい人の心をもてあそんでいる」

■根拠の薄い療法の問題点は

民間療法などの注意点を発信する厚生労働省「『統合医療』情報発信サイト」の責任者、大野智・島根大教授は、根拠薄弱な療法の問題点を3点、指摘する。

①健康被害の可能性

②高額な費用がかかる恐れ

③標準的な治療を遠ざける危険性

「このひとつでも該当する『療法』は避けるべきです」と話す。

大野さんは「①と③が該当する恐れがある」と指摘した。

「イソジン牛乳の場合、根拠薄弱な療法を医師が勧めるという点でそもそもルール違反。ですが、こうした療法が広がる現状には、通常の医療現場で患者さんの不安に対するケアが十分行われていない、という背景もあると思います。患者さんの心のケアをはじめとして、医療界全体で取り組むべき課題です」

Categorised in: 社会・経済