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2018年7月24日

10030: 医業の承継の話を聞きました。

銀行員に誘われて講演を聞いて来ました。
①新しい時代の医業継承 相続親族に対する事業継承・M&A(第三者譲渡)成功のメソッド:講師 岡田芳明氏
「医療機関のM&A:医療機関を取り巻く環境と実例を交えて」講師:金田和也氏
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新しい時代の医業継承 相続親族に対する事業継承・M&A(第三者譲渡)成功のメソッド:講師 岡田芳明氏

短いご講演でしたが、その結論は正しいと感じました。演者の岡田芳明先生は多くの著書もある税理士さんで、金沢大学の監査人なども務める有名人です。大きな医療法人から個人開業までの承継の相談に乗ることも多いそうです。

本日のお話の要点は以下の通り。:
医業の承継に変化が生じている。現実を可視化して対応を早くする。多様な選択肢を残せ。特に、持ち分のない医療法人への移行判断は慎重に。法人資産が換金可能なのを理想とする。相続税は「回避」でなく「コントロール」せよ。MS法人などの受け皿の活用が有用。大事なのは相談相手を間違えないこと。:だそうです。

殊に、わたくし共の様に、ぎりぎりの時限で持分有の旧システムの医療法人「経過措置型医療法人」を設立した世代は、最近になって税金対策から持ち分無しの「認定医療法人」への移行を勧められ、多く医療法人理事長は熟慮することなくそれに飛び乗ろうとしています。それに対して、このシステムは公益を目指す余りに、運営上の「自由度が制約される」事などを理由に、疑義を呈しておられたのが印象的でした。私もここ数年「認定医療法人化」を考えてきましたが、岡田先生の論旨は多分正しいと思いました。

②もう一つの講演は、「医療機関のM&A:医療機関を取り巻く環境と実例を交えて」:株式会社ストライク 金田和也氏

最近はあらゆる業種でM&Aが多く行われており、経営者が60歳代や70歳代になっても後継者がいない企業は約半数を占めているそうです。国内M&Aをした理由では後継者不在(59%)のほか、オーナーがEXIT(22%)(カーブアウト☆)するという例も多いそうです。直近の中小企業では親族への承継は30%しかできてはいないのだそうです。

この講演では、医療法人の売却の事例が説明されました。演者の説明ですと、M&Aの専門家ではない個人ブローカーが介在した場合に、譲渡が成立しないで終わるケースが多く、仲介者には要注意とのことでした。
譲渡企業と買収企業の絡んだ準備段階、探索段階、取引段階のタイムテーブルも講演では明確に示されていました。仲介成約の報酬は譲渡金額の5%程度であるようでした。
医療法人の承継は世の中小企業の承継とも多くの類似点が有ることが実感される講演でした。

☆注:カーブアウト:カーブアウト  【Carve-out】企業からその企業の核ではないが有力な部分を戦略的に切り出し(Carve-out)、外部資本や経営資源を積極的に注入することで、その成長を加速させ利益を上げることを可能にする手法。

Categorised in: 社会・経済