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2018年6月17日

9945:奈良県知事は、「地域別診療報酬」を積極的に検討する方針:記事紹介

奈良だけ「1点9円」は実現するか 地域別診療報酬、裏で糸を引く財務省


地域ごとに医療費1点の価格を10円から引き下げるという案を奈良県知事が出したというお話⇒元記事です(http://www.abc-nursing.com/810/)。少し長いので要点を再録します。
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医薬経済 2018/6/1

奈良県知事は、国が例外的に認める「地域別診療報酬」を積極的に検討する方針を打ち出した。ーー地域医療構想に基づく病院機能の分化・連携の推進、後発品の使用割合全国1位の水準(23年度)など適正化の取り組みを進め、それでも医療費目標を達成できない場合、国民健康保険の保険料水準を引き上げるか検討するのと併せて、地域別診療報酬を検討する。

個別点数でなく「一律下げ」
荒井正吾知事は3月28日の記者会見で、もしも医療費目標より上振れするような場合には「保険料を上げるのか、診療報酬を下げるのか。気持ちとしては保険料を抑制する方向でやりたい」と発言した。具体的には、診療報酬単価(1点10円)を一律で引き下げることをイメージしている。ーーこうした県の方針表明を受けて、奈良県の医療関係者の間では、蜂の巣をつついたような騒ぎになっている。

奈良県医師会は臨時代議員会を開き、地域別診療報酬の導入に反対する決議を全会一致で採択した。懸念したのは「医療従事者の県外への流出」「医療機関の経営悪化による廃業」だ。結果として「県民が安心して良質な医療を受けられなくなる」と導く。

仮に奈良県が、「1点9円」に設定した場合、府県境では京都府側の「1点10円」医療機関と、奈良県側の「1点9円」医療機関が近接することになる。同じ診療内容でも「奈良県側は10%オフ」という状況が生まれるわけだ。「経営努力で何とかやっていけている病院が、いよいよ潰れる」さらに診療報酬を「一律で下げる」という意味合いが、薬価を含むとなれば、影響はより広がる。(中略)

ーーその言葉の響きから、都道府県知事は、その権限で自由に診療報酬点数を変えられそうだが、幾多のハードルが課されているため、実際に適用するのは難しい建付けとなっている。

都道府県が、保険者協議会での議論も踏まえて国に地域別診療報酬に関する意見を提出。その意見に基づき、中央社会保険医療協議会での諮問・答申を経て、厚労省が検討することになる。厚労省が慎重姿勢を見せるのは、次のような危機感があるから。「1点10円でなく9円、8円と広がれば、全国一律で診療報酬を決めている意味が失われる」(保険局元幹部)

一方で、財務省は都道府県ごとに1点10円を下げるほうが効果的とばかりに、攻勢をかける。4月11日の財政制度等審議会で、地域別診療報酬について「具体的に活用可能なメニューを示すべき」と、厚労省に求めた。

厚労省に先んじて財務省がイメージする地域別診療報酬の活用例としては、1点10円という単価の調整以外に「病床過剰地域での入院基本料単価の引き下げ」「調剤業務に見合わない供給増(薬剤師や薬局数の増加)が生じた場合の調剤技術料引き下げ」を例示した。

奈良県医師会元幹部は、「奈良で地域別診療報酬を走らせて、全国に横展開しようと、財務省が糸を引いている」と憤る。

社会保障に精通した“刺客”
そうした見方の根拠になっているのが、財務省から出向し、副知事に就任している一松旬氏の存在。一松氏はーー国の社会保障予算全体に目を光らせる立場にいて、17年7月からは副知事を務めている。ーー

地方に“刺客”を送り込んでレールを敷き、中央でそれに基づいた提言を行う手法を取っていることになる。

奈良が蟻の一穴となるのか。それとも抵抗で話自体が潰れるのか。反対の声が強まれば強まるほど、耳目を集め、全国的に議論が喚起されているようにも映る。

どちらに転んでも、財務省が利するという寸法か。
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Categorised in: 社会・経済