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2018年1月21日

9538: 欧州経済が絶好調!その現状と日本への影響を把握しておこう:記事紹介

欧州経済が絶好調!その現状と日本への影響を把握しておこう

三井住友アセットマネジメント 調査部 2018.1.20 (要点抜粋)

昨年から好調の欧州経済 日本経済への影響は限定的

日本とEUの貿易量は世界の約36%。欧州は日本同様に機械、ロボット、自動車など機械製造を得意とするなど共通点もある。

ユーロ圏の実質GDP成長率は、昨年79月が前年同期比で+2.8%、1012月期も+2.7%で成長した。特に好調なのが輸出と投資。2017年通年の前年比の伸びを実質GDPの構成項目として見ると、輸出が+5.1%、固定投資が+3.4%。

景気上振れ:経済活動がいつもの自然体で推移しただけの中で経済見通しを大きく上方修正する事は大変まれ。その要因を「設備投資の回復を伴う世界的な景気回復」だと見る。

輸出型の欧州経済 中国・アジア向けが増加

景気先行指数は世界的に幅広い国・地域で上方修正。貿易統計:輸出の反対である輸入の前年比の伸びは、新興アジアを中心として幅広い地域の輸入が伸びた。

輸入元としては、特に中国などのアジアが堅調。中国やアジアは、日本からの輸出にとって重要な市場だが、ユーロ圏にとっても極めて重要。

輸出データ品目別で、化学、金属製品類、機械類の輸出が特に回復。これは世界的に設備投資が回復していることを示唆。日本と同様、機械製造の競争力が高い欧州にとって、設備投資の回復は輸出の回復に直結する。GDPに占める輸出の割合がユーロ圏ははるかに高く、輸出回復の経済への影響はユーロ圏のほうが強い。

③ECBの大胆な金融緩和効果が長続き、浮いた資金は不動産に流れ込む

ユーロ圏経済の上振れを脇役として支えているのが、ECBの金融緩和。経済の状況によっては、追加緩和を行わなくても実質的に追加緩和していることと同じ効果。

現在の欧州の金利水準は低い。ドイツ国債のインフレ率控除後利回りはマイナス。期待リターンが高いものへ資金は流れ込む。ドイツでは、資金の一部が不動産市況に流入し、住宅市況は活況。昨年の住宅価格の上昇率は前年比で+7.6%。

④ 先行きを占う「ユーロ圏総合PMI」、「ドイツIfo企業景況感指数」に注目

欧州経済の先行きを占うには、上記二指数に注目。「ユーロ圏総合PMI」で、ユーロ圏の景気の先行きを見、「ドイツIfo企業景況感指数」は、景気との連動性が高い。

リスクとしては、政治的な不安定さ。ドイツは、単独で過半数を占める政党が出ず、メルケル首相の連立協議が難航だが、ドイツで経済が失速するリスクは低い。イタリアも3月初旬の選挙の結果、どの政党も単独では政権がとれない見通し。どのような政権ができても、極端なリスクオフになる可能性は小さい。

⑤ パイが拡大するため、日本とは競合せず

日本から欧州への輸出:一般機械、輸送用機械、電気機械など。欧州でも設備投資が強まっていて、日本から欧州への輸出も堅調に推移する可能性が高い。世界経済が今のペースで成長なら、それぞれが十分成長できる望ましい状況が続く。

(三井住友アセットマネジメント 調査部長 渡辺英茂)


Categorised in: 社会・経済