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2018年1月16日

9525:iPS移植で合併症 理研など、目の難病患者に除去手術

網膜へのiPS細胞移植で合併症が起きたことを報告する理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダー(右)(16日午後、神戸市)iPS移植で合併症 理研など、目の難病患者に除去手術 2018/1/16 20:07

眼科医清澤のコメント:目に関連の新着ニュース。最初は膜状に培養した短冊形の組織を移植すると伺っていたが、最近は液状の網膜細胞を網膜下に注入する方法に変えたのだろう。注入するのは培養した色素上皮細胞に分化したiPS細胞か? 黄斑前膜ならば、臨床的にも変視症患者でしばしば発見するもので、それならば、硝子体手術での除去は想定内の対応であろう。それにしても、iPS細胞を使った網膜再生という治療法も多くの難問に遭遇している模様。

--記事抜粋--

理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーと神戸市立医療センター中央市民病院などは16日、他人のiPS細胞から育てた網膜の細胞を目の難病患者に移植する臨床研究で網膜がむくむ合併症が発生したと発表した。iPS細胞を用いた再生医療の臨床研究で、手術が必要な合併症が起きたのは初めて。重症ではなく、今後の臨床研究に影響はないという。
 

詳細は今後調べるが、移植した細胞が網膜の上に散らばったのが原因とみられる。手術法などの改良を検討する。

合併症が発生したのは2017年6月に同病院でiPS細胞から育てた網膜細胞の移植手術を受けた男性患者。新たに膜ができ、4カ月後に「網膜浮腫」と呼ぶ網膜がむくむ症状が出た。放置すると視力の低下などを招く。

患者は薬物治療で改善しなかったため、膜を除去することにした。14日に入院し、15日に除去手術を受けた。患者は近々退院できるという。

記者会見した同病院の栗本康夫眼科部長は「iPS細胞由来の網膜細胞を移植する際に散らばった細胞の一部が膜を作った可能性が高い」と説明した。網膜の下に注射器で細胞を含む液を移植するが、手術中に一部が網膜の上にあふれ出たという。今後、手術法の改良などを検討する。

今回の合併症について高橋プロジェクトリーダーは「治療で入院を伴うため、分類は『重篤な有害事象』だが、失明につながる重症なものではない」と強調。「緊急性や生命への影響はない。今後の臨床研究に影響はない」と説明した。—

iPS移植は高橋プロジェクトリーダーらが臨床研究として世界で初めて実施。17年からは京都大学が備蓄する他人のiPS細胞から育てた網膜の細胞を「加齢黄斑変性」と呼ぶ難病患者5人に移植し、1年間の経過観察を進めていた。視力は大幅に改善しないものの、定期的な投薬が不要になり視力低下を止められる可能性があるという。

東京医科歯科大学の大野京子教授(眼科学)の話 網膜浮腫は合併症を含め、様々な原因で起こる。研究チームは当初、加齢黄斑変性の悪化が浮腫の原因だと考えてステロイド投与などの治療をしたのかもしれない。網膜の手術そのものが原因で浮腫が生じる可能性もある。細胞の移植が手術を必要とする以上、浮腫などの合併症は生じうる。合併症が起きたらしっかり治療し、原因を探ることが重要だ。

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Categorised in: 社会・経済