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2017年10月18日

9283:不足だけでないインフルエンザワクチンへの懸念:記事紹介

不足だけでないインフルエンザワクチンへの懸念
(長いので記事を抄出します)
2017/10/16 http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/eye/201710/553225.html 

三和 護=編集委員 

生産が例年より遅れ、供給不足の恐れが指摘されている今シーズンのインフルエンザワクチンに、新たな懸念事項が浮上。

仮にAH3亜型ウイルスが流行した場合、ワクチン株と流行株との抗原性の合致度が良好でないことから、ワクチンの効果が十分に発揮されない可能性がある。医療現場ではAH3亜型でワクチンが効きにくいという最悪のシナリオも想定した準備が求められる。

インフルエンザワクチンは、鶏卵で増やすという工程をたどる。このため、ウイルスが卵の中で増える段階で抗原性が変化してしまう「鶏卵馴化による抗原変異」という問題が生じる。つまり、ワクチンの基になったインフルエンザウイルス株と、実際に流行する可能性が高いウイルス株の間で抗原性が一致していたとしても、ワクチン製造の過程で抗原性が変化することがある。――

昨シーズンも「鶏卵馴化による抗原変異」が起こり、――ワクチン株と流行株の抗原性が相違していた。

生産量確保を優先、AH3亜型の反応低下懸念は残ったまま

今シーズンの選定では、6月になって、この株の増殖効率が想定より著しく悪いことが判明した。A/埼玉/103/2014CEXP-002)を選定した時点では、昨年度比で「約84%のタンパク収量」だったものが、実際の製造過程において約33%程度と大幅に低下していた。このまま製造を進めると、ワクチン総生産量自体が低下し、昨年度比で約71%程度にとどまるというリスクが浮上した。

生産量を確保できなければ希望してもワクチンが接種できない人が相当数発生すると見込まれ、社会的な混乱を生じる可能性がある。このため急きょ、A/香港/4801/2014X-263)株に切り替えられた。AH3亜型に対する反応低下の懸念は残ったままだが、AH1pdm09亜型、B型のビクトリア系統と山形系統のそれぞれのウイルスには効果が見込めることから、このような決断に至ったと理解できる。

問題は、ワクチン株と流行株の抗原性合致度と、実際の有効率の間に一定の関連性が見られないということ。

医療の現場は:インフルエンザワクチンの接種を呼び掛ける際や接種時には、AH3亜型が流行した場合にワクチンの効果が十分でない可能性についての説明は必須

仮にAH3亜型が流行した場合、ワクチン接種者であっても重症化する症例が出てくるという最悪のシナリオを想定――。

今シーズン:現時点では混合感染の様相を示している。感染研がまとめているインフルエンザウイルス分離・検出報告数:AH3亜型が10件、AH1pdm09亜型が20件、B型(山形系統)が8件。現段階ではどちらが流行の主流となるかは見通せない。


Categorised in: 社会・経済