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2017年2月5日

8556:ミケルナ配合点眼液 発売記念講演会(新高輪パミール館)に参加しました。

無題ミケルナ配合点眼液 発売記念講演会(新高輪パミール館)に参加しました。 連日の眼科の講演会です。本日は高輪のホテルを会場に約600人が集まり多くの興味深いお話を伺いました。その印象録です。

第一部:

・ミケルナ配合点眼液の製剤開発のこだわり 加藤雄介  二つの緑内障点眼薬を合わせた強力で、かつ安全な配合点眼薬の登場です。保存料もBAKフリーです。瓶にも扁平な形状と成分にも画期的な工夫が加えられています。

・ミケルナ 第Ⅲ相試験の成績 山本哲也  AJOに掲載された論文の概要です。論文は2つの比較試験のコンポーネントが記載されました。(リンク⇒http://www.ajo.com/article/S0002-9394(16)30406-8/fulltext)  原著論文に現れてはいませんが、誇らしいことに、わが清澤眼科医院も新赤坂臨床研究所を通じてこの臨床治験に参加させてもらった研究です。

第2部

・ISAのフシギ 堀之内孝広  ISA(内因性交感神経刺激作用)という概念を詳しく説明されました。アゴニストにも3種あってというところからの詳しい説明でした。この短時間で繰り返しなく新しい概念を繰り出されると、私にはやや内容が多くて、聞き逃しが多かった印象でした。

(ISAとは:http://kusuri-jouhou.com/chemistry/partial.html参照)

・眼底血流改善作用への期待 相澤奈帆子  我が母校である東北大学からのご発表。レーザースペックルを用いて視神経乳頭の血流を測ると、緑内障点眼薬での視神経乳頭血流の改善が評価できるそうです。この測定法も一つの技術として確立された模様です。

・緑内障点眼薬主剤と基材の角膜への影響  相原一  押しも押されもせぬ東大教授のご発表。「角膜の専門家ではないが」、と謙遜されつつも、ミケルナが角膜障害の非常に少ない特徴のある点眼薬であることを理論立てて説明されました。この点からも使いたくなる点眼薬といえそうです。

第3部

特別講演

・緑内障眼のOCTアンギオグラフィー 杉山和久  金沢大学教授である演者は、留学中には視神経の鋳型標本を作る研究をされたそうです。現在のOCTアンギオグラフィーは、この鋳型標本に相当するものを患者の生体で見事にみているのだそうです。緑内障眼では視神経乳頭の周りの視神経走行に平行な血管が失われているという様子を、この講演では非常にわかりやすくお示しになられました。

・緑内障眼の視神経乳頭と視野のフシギな関係 新家眞  視神経の形を4つに分けて論ずるという方法は、先に仙台で行われた東北大学の研究会でも伺っていましたが、その分類ごとの臨床的な特徴がどうであるかを多治見スタディーと久米島スタディーの結果から読み取るとどうか?というお話でした。この分類の安定性は今一つではあるのですが、そこを分けて考えないと味噌糞一緒となってしまうという事のようです。大学主任教授を離れてなお盛んな新家先生の学問への情熱を感じました。

(以下追記)

FG: focal glaucomatou disc 局所的rim欠損かつ他部位のrimは正常

MG: Myopic glaucomatous disc  視神経乳頭にtiltがあり、かつ全体的な耳~下側の狭小化かつ耳側のPPAがはっきりしている

GE: generalized enlargement of cup 全体に一様なrim幅感小かつ局所的rim欠損がなくPPAは顕著でない。

SS: senile sclerotic disc 皿状のcuppinかつrimの全体的色調退色があり、PPAの面積および乳頭周囲における範囲が大きい。

(新家真ほか:あたらしい眼科32:(7)1013-1016,2015) 

 

清澤のコメント:

全国から緑内障に興味のある医師を集めたという事で、広大な懇親会場でも多くの仙台からの知己と旧交を温めることが出来ました。

以前、江東区を担当しておられ、今は担当地域を変わられたW氏とも、一年半ぶりにお目に掛ることが出来、当時の思い出や彼が離れた後の当医院の現況なども懐かしくお話しできました。

今回の演者の先生はじめ、企業幹部や研究スタッフの方々とも初めてご紹介にあずかることが出来たのも有益な出会いと思います。

そこで私のアイデアです:治験に参加した全国50ほどの施設に、それを記念するような院内掲示可能な文書(お礼状のような物?)を作って、手交するというのはいかがでしょうか?

それを見たら、自分たちもこんな素晴らしい新薬の開発の末端に加わることが出来たのだという自負が診療所の事務と検査、医療職を合わせた各職種の職員にも共有することが出来ると思います。

それがまた、全国での新しい薬剤処方の核となり、この製剤開発に多少なりとかかわることのできた医師や職員たちの自信にも繋がるのではないか?と思うのですが。

「下町ロケット」ではないですが、いまこの製剤が上市されたのを見ると、全国からこの製剤の第3相試験に加わることが出来た施設の職員は、それぞれに誇らしい気持ちを持てたことと思います。

(関連記事 8224:新しい配合点眼液ミケルナ®配合点眼液が製造販売の承認取得 2016年10月14日 ⇒リンク https://www.kiyosawa.or.jp/archives/54677826.html

(関連記事 8316:ミケルナ配合点眼液とは 千葉県葛南地区眼科勉強会 2016年11月11日⇒リンク https://www.kiyosawa.or.jp/archives/54683911.html


Categorised in: 社会・経済