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2016年11月2日

8287:小脳の難病、iPS細胞使い再現 効果ある薬も特定:記事紹介

小脳の難病、iPS細胞使い再現 効果ある薬も特定:記事の要点紹介です

阿部彰芳 2016年11月2日03時28分

無題
iPS細胞を使った脊髄小脳変性症再現のイメージ

 小脳の異常で体がうまく動かせなくなる難病患者のiPS細胞を小脳の神経に変え、細胞レベルで病気を再現することに理化学研究所などのグループが成功した。この神経細胞を使って、効果のある薬も突き止めた。米科学誌セル・リポーツに2日発表する。

 この病気は「脊髄(せきずい)小脳変性症」で、国内に患者は約3万人いる。体の動きを調節する小脳の神経細胞が変質して減る異常が主な原因。数年から十数年で寝たきりになることもある。原因となる遺伝子は50以上見つかっているが、発症に至る仕組みはわかっておらず、根本的な治療は見つかっていない。

 理研の六車恵子・専門職研究員らは、原因遺伝子の一つに変異がある「SCA6型」の患者3人の細胞から作ったiPS細胞を元に、小脳の神経細胞を培養。細胞の成長に重要な物質を培養液から一時的に除くと、患者の脳で起きるような異常が見られ、健康な人の細胞よりストレスに弱いことがわかった。

 さらに、10種類の薬の候補を試し、神経難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の薬など二つの市販薬で、細胞の減少を抑える効果を確認した。六車さんは「この手法なら効率的に薬が探せる。別の遺伝子変異がある患者でも神経細胞を作ることができれば、どの薬がどんなタイプの患者に効くかも調べられる」と話している。(阿部彰芳)
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SCA6型とは:

脊髄小脳変性症6型(Wikipediaを見ると)

脊髄小脳変性症6型(Spinocerebellar ataxia type 6、SCA6)とは第19染色体短椀に位置する電位依存性Caチャネルα1Aサブユニット遺伝子(CACNA1A)のCAGリピート伸長により発症する常染色体優性遺伝性の脊髄小脳変性症である。

疫学

日本の優性遺伝性脊髄小脳変性症のうち20〜30%を占める。これはSCA3に次いで頻度が多い。日本の遺伝性皮質性小脳萎縮症(hereditary cortical serebellar atrophy:HCCA)のうち約半数がSCA6と推定されている。

疾患同定の経緯

 SCA6は従来のGreenfieldの臨床病理学的分類では小脳型に分類され、その中でもHCCAあるいはHolmes型遺伝性失調症に属する。ーー

  SCA6の遺伝子座は日本の石川欽也、水澤英洋(東京医科歯科大)らによって決定された。家系の集積、マイクロサテライトマーカーを用いた連鎖解析を行った。1997年に日本のHCCA15家系の連鎖解析の結果、9家系についてその候補領域を第19染色体短椀の13.3cM領域にまで狭めることに成功した。

 同年、Cheng Chi LeeらのグループからCACNA1A遺伝子の最終エクソン(エクソン47)に存在するCAGリピートが異常に伸長している脊髄小脳変性症が報告されSCA6と命名された[9]。

 最終的に石川、水澤らが解析した9家系は同様の変異を有していることが判明した。

臨床症状

発症年齢は平均45歳(20〜66歳)と比較的高齢である。経過は緩徐進行性で生命予後は比較的良好である。症状は小脳性失調性歩行、四肢の運動失調、小脳性構音障害、 注視眼振などのほぼ純粋小脳失調症を示す。

SCA31が鑑別になるがSCA31は発症年齢が10〜20歳より高齢であることが参考になる。また深部腱反射異常、足底反射陽性、痙縮、振動覚減弱、ジストニーなど不随意運動、認知症、外眼筋麻痺など小脳外症状も稀に認められる。

  眼振の出現率は非常に高い。SCA6の中には頭位変換時のめまいや動揺視などの症状を伴う一群があることが知られており病初期より小脳症状に先立って出現してくることがある。これらの一群では頭位変換時に垂直下眼瞼向きの眼振(down beat positioning nysTAGSmus)が特徴とされ、他の脊髄小脳変性症では稀とされている。

Categorised in: 社会・経済