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2016年4月14日

7646」テロリストはなぜ「兄弟」ばかりなのか:という視点

テロリストはなぜ「兄弟」ばかりなのか(国末憲人)Foresight-新潮社ニュースマガジン:という記事が出ていました。

清澤のコメント:
 イスラム教徒が過激化したのではなくて、「過激派がイスラム化する」という見方ができるのですね。ロワは、イスラム過激派に入るケースが移民2世か新たな改宗者に限られ、移民1世や3世にはほとんど見られないことに着目しました。そこから、若者が過激派に走る原因が宗教になく、移民家庭内の世代間闘争と若者の反抗にある、との理論を導き出したということです。
 それにしても、日本での主要国首脳会談に当たってはテロ行為が封じ込めることを望みます。
 浅間山荘事件のころに兄弟で新左翼や赤軍派に投じた人がいたのを思い出しました。似た状況があったかもしれません。

  --記事の要点--
 ーー欧州でテロが起きるたびに「兄弟」が登場する。まるで、イスラム過激派は兄弟単位で動いているかのように見える。いったいこれは何なのか。

 そこにどうやら、現代のテロリストの特性を解く1つの鍵があるようだ。

◎「過激派がイスラム化する」

 兄弟テロリストについて、オリヴィエ・ロワが、昨年11月のパリのテロ後に『ルモンド』紙で興味深い分析をしている。ーー彼によると、兄弟で行動することはつまり、親と決別し、世代の違いを強調することだという。

 フランスのイスラム教徒と過激派との関係を調査したロワは、イスラム過激派に入るケースが移民2世か新たな改宗者に限られ、移民1世や3世にはほとんど見られないことに着目した。そこから、若者が過激派に走る原因が宗教になく、移民家庭内の世代間闘争と若者の反抗にある、との理論を導き出した。

 フランスに生まれ育ち、移民1世が保ってきた伝統的なイスラム教を引き継がなかった移民2世の若者は、礼拝をした経験などほとんどない。欧米文化につかり、酒を飲み、麻薬を試し、女の子を追いかけ回す。その熱が冷めた時、親のものでもなく欧米のものでもない文化として、過激思想を受け入れやすくなる。こうして親から離れ過激派に近づいた若者は、地域社会からも孤立し、新たに疑似的な家族をつくる。その際に、行動を共にする兄弟の存在が大きな支えになる、というのである。

 過激思想に魅せられる若者は、移民2世とともに、キリスト教からの改宗者にも多い。彼らは、イスラム教の文化とは本来無縁の環境で育ち、差別を受けた経験もないはずである。そのことも併せて分析したロワは、この論考で「イスラム教徒が過激化するのではなく、過激派がイスラム化するのだ」との結論を打ち出した。

◎難しい「兄弟過激派」の社会復帰

 一方、ファラド・コスロカヴァールは、兄弟が多いことについて「テロを実行する際の信頼関係が確保されるから」と考える。「血はうそをつかない。兄弟なら裏切られることがない」と説明した。

◎パトリック・アモアエルは、現代の若者の親にあたる世代が世俗化している点に注目した。「若者は、両親以上にイスラム教にのめり込む。父が失ったものを取り戻し、イスラム教徒としての家族のアイデンティティーを守ろうとするのでは」と推測した。

 アモアエルは、過激派を社会に復帰させる取り組みも続けているが、兄弟の場合には苦労するという。片方のマインドコントロールが解けそうになっても、もう片方が過激派の世界に引き戻してしまうからだ。

Categorised in: 社会・経済