お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2013年1月3日

3943 iPS細胞の実験に国産の製品を使わせようというお話だそうです

医療現場における国産品の凋落は目を覆うべき惨状です。しかしそれを補助金で救おうという発想はいかにも時代遅れなように思います。いかがでしょうか?

ーーー記事の引用ーー
再生医療産業支援で新制度導入へ
1月3日 10時55分今後の成長分野として期待されているiPS細胞など再生医療の研究に使われる日本製の医療機器を増やし関連産業の成長を支援するため、経済産業省は、研究機関などが日本製品を使った場合、研究費を補助する新たな制度を導入する方針です。

iPS細胞など再生医療の研究で使われている機器や薬品はアメリカやドイツなど海外製が主流で、日本製品の使用は一部に限られているということです。

このため、経済産業省は、今後、成長が期待される再生医療の分野で関連産業の育成を支援するため、日本製の医療機器の使用を促す新たな補助制度を導入する方針です。具体的には、医療機関や大学が行う再生医療の臨床研究で、日本製の機器や薬品を使用したり性能を調べたりした場合、研究費を補助することにしています。

さらに、経済産業省は、日本製の機器や薬品が製品化されるまでの審査期間を短縮するため、厚生労働省と規制緩和に向けた調整も進めたいとしています。

経済産業省生物化学産業課の江崎禎英課長は「日本企業の技術力を生かして安全でコストも安い製品をつくれるよう制度と財政の両面で支援していきたい」と話しています。
ーーーー
清澤のコメント:

 確かに医療現場における国産品の凋落は目を覆うべき惨状です。再生医療ではありませんが、眼科領域を見ても、白内障手術器具にしろ、眼内レンズにしろ、また薬剤でも血管内皮増殖阻止抗体製材にしても、眼科領域の主要な機材も薬剤もすでに外国製品に圧倒的なシェアを奪われています。

 ですからこの施策は、考え方としてはありうるのですけれど、よほど慎重に事を準備しないと海外からの批判を諸に受けそうに思われます。関税障壁が批判され、「世界中どこのものでももっとも品質が良くて安いものを平等に使えるようにしよう」という時代ですから、国内製品の安全審査を早く優しくするという程度ならば実効的にも有効でしょうけれど、「国産品を使う研究に補助金を出す」というような直接的で身勝手な話が海外に聞こえたら米国は黙ってはいないと思われます。そもそも海外の製品を現在扱っているのは日本人の勤める企業なのです。

 殊に今後TPPなどが発効しますと、このような考え方自体が否定され、海外の審査機関の決定に基づき日本政府が巨額の反則金を請求されそうに思われます。TPP自体、米国が障壁を崩し、世界市場を独占したいという無体な物では有りますが、TPP交渉に乗り遅れたら、日本が太平洋沿岸諸国の、そして世界の孤児となり、仲間外れにされるであろうことは容易に想像できます。第2次世界大戦に至る経過でブロック経済からつまはじきにされた日本が戦争に追い込まれていったことで日本は十分に経験したはずだと私は思うのですけれど。いかがなものでしょうか。

Categorised in: 社会・経済