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2021年9月4日

13079:スターガルト病に治療目的でビタミンAを追加補給することは勧められないが、それが有害だという証拠もない:QアンドA

最近、医院ブログに寄せられた質問と答えです。

https://imagebank.asrs.org/file/5121/late-stage-stargardt-disease

まきまきさんからの質問

はじめまして。 7年前にスタルガルト病と診断された39歳です。 日頃からビタミン添加されたルテインサプリ、ビタミ添加されたシリアルを愛用しております。 先日、スタルガルト病が、有害なビタミンAの蓄積により、黄斑萎縮につながり悪化するという文章を読みました。 私が十年近く、良かれと思って飲食しているビタミンAは、実は控えるべき行為だったのでしょうか。 ご教示いただけると幸いです。 尚、視野の歪み、色覚異常は、近年ますます進行しております。

眼科医清澤の見解

まきまきさん 最新の文献を探してみました。証拠に基づく系統的総説と呼ばれる現状では最も信頼できる報告です。結論としては、理論的には(stargardt disease)スターガルト病に治療目的でビタミンAを追加補給することは勧められないが、それが有害だという証拠もないという事です。以下にその文献の要旨を引用します。ビタミンA 摂取は中止されるのが良いでしょう。

「スターガルト病のビタミンA—エビデンスに基づく最新情報」Cecilie Aalund Federspielほか。オンライン公開:2018年6月25日 遺伝学とゲノミクスの研究という雑誌に掲載。
概要
背景:ビタミンAの大量摂取は、スターガルト病(STGD1)の進行の危険因子であると疑われており、多くの保健当局は、スターガルト病患者に、食品に自然に含まれる以外の経口ビタミンAサプリメントを使用しないことを推奨しています。本研究は、STGD1における補足ビタミンAの役割に関するエビデンスの現在のレベルの最初の系統的レビューを提供します。
材料と方法:視覚機能に対する経口ビタミンAまたは血清レチノールの効果を報告する研究について、Pubmedデータベースで体系的な科学文献検索を実施しました。
結果:動物実験では、スターガルト病のAbca4ノックアウトマウスモデルの高血清レチノールも低血清レチノールも網膜電図(ERG)に影響を与えませんでした。ヒトでは、ビタミンAの食事摂取量が少ない患者の横断研究で有意に優れた視覚機能が報告されましたが、前向き研究ではビタミンAの補給と視力の間に相関関係は見られませんでした。新たに導入されたビタミンA代替品(C20-D(3)-ビタミンA)は、スターガルトマウスモデルのERGに対して有望な効果を示しています。
結論:STGD1におけるビタミンAの効果に関する研究はほとんどありません。入手可能な証拠の不足と不確定性は、より自信のある結論に到達するためのさらなる研究努力を促します。現在、ビタミンAの栄養補助食品を避けるための推奨事項は、主に理論的背景に依存しています。STGD1の視力低下を予防または遅らせるための可能な治療アプローチとしてのビタミンA代替物に関する動物実験は有望であるように思われますが、結果を検証するためにさらなる臨床試験が必要です。

キーワード: シュタルガルト病(スターガルト病) ビタミンA

下の記事は、以前当ブログに記載したスターガルト病の説明文です。

Categorised in: 糖尿病網膜症・加齢黄斑変性 (網膜疾患)