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2021年3月16日

12703:小児臨床セミナー:近藤先生の小児網膜疾患10症例から:bradyopsiaとは

このセミナー最後の近藤峰夫教授の講演では、ERGが有用な小児網膜疾患10例が提示された。一度聞いただけでは、メモも整理もしきれませんでしたが、殊に小児の網膜診断には皮膚電極ERGが良いらしいです:再度聞くことが出来ると、自分なりのメモが完成できそうですが、メモできたところを採録し、少し調べて足しておきます。

1, 青一色型色覚:緑と赤が全く見えない。軽い眼振、(ブルーモノクロマート)

2, スターガルト病:初期に注意、ダークコロイド

3, 網膜色素変性:ブラディービードル症候群(旧ローレンスムーンビードル)は多指症や小太りを合併する。

4, 先天性停在性夜盲完全型:近視、強い近視眼底、夜盲を示す。

5, 優性視神経萎縮:進行する視力低下

6, レチノスキシス、車軸状黄斑が特徴。OCT5ラインズで決定。

7,錐体ジストロフィー:良かった視力が落ちてくる。色間違い。エリプソイドゾーンが弱い。錐体系が弱い、いずれ標的黄斑になる。

8,不全型先天定在夜盲:両眼の視力は0.4くらいしか出ない。陰性型ERG。スキシスは無い。男。縦長乳頭で、ちょっとコーヌスも示す。

9,杆体1色覚(全色盲):生後から強い眼振、まぶしがる。0.03などの弱い視力。一見正常な網膜:全色盲

10:ブラディオプシア:眩しがる。錐体ERG劣化、網膜疾患、RGS9(症例写真と西口の報告の抄録を採録)

疾患名の一つくらいは理解しておきたいのでbradiopsiaのことを調べておこう:

「遅視症」という用語は、ギリシャ語で視力が遅いことを意味する。影響を受けた個人では、目は変化する光の状態に通常よりもゆっくりと適応する。たとえば、この状態の人は、暗い映画館から日光の下に歩いているときなど、暗い環境から明るい環境に移行するときに数秒間盲目になる。最近、この病気の患者では網膜電図(ERG)で長期の反応抑制を示し、羞明の症状、明るい光への適応の問題、動く物体の見えにくい被験者がRGS9(Gタンパク質シグナル伝達調節因子9)の変異を共有していることが発見された。これは光受容体応答の非活性化に関与する遺伝子である。この障害は遅視症(遅視)と呼ばれた。

Nature 2004年1月1日; 427(6969):75-8。 Doi:10.1038 / nature02170.

光受容体の不活性化が遅い患者におけるRGS9またはそのアンカータンパク質R9APの欠陥

西口浩二 1  DOI: 10.1038 / nature02170

概要:RGSタンパク質は、真核生物のさまざまなシグナル伝達経路でGタンパク質の非活性化を加速するGTPase活性化タンパク質です。RGS9は、桿体および錐体の光伝達カスケードにおけるGタンパク質(トランスデューシン)を不活性化します。膜貫通タンパク質R9AP(RGS9アンカータンパク質)によって光受容体膜に固定されており、RGS9活性を最大70倍に増強します。RGS9が存在しないか、R9APと相互作用できない場合、マウスの光応答からの回復にはかなりの遅れがあります。RGS9またはR9APのいずれかをコードする遺伝子に劣性突然変異を有する5人の無関係な患者を特定し、それらの患者では錐体によって媒介される輝度レベルの突然の変化に適応するのが困難であることを報告した。標準的な視力は正常から中程度に低下していたが、特に低コントラストで動く物体を見る能力は、完全な視野にもかかわらず、大幅に減少していました。私たちはこの状態をbradiopsia遅視症と呼んでいる。私たちの知る限り、これらの患者は、あらゆる臓器のRGS活性の低下に関連する表現型を持つ最初に同定されたヒトを表している。

Categorised in: 糖尿病網膜症・加齢黄斑変性 (網膜疾患)