お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2020年6月13日

11980:アイスナー眼手術:古いが優れた眼科手術の教科書です

本日は外来診療終了後に医院で医科歯科大レジデントレクチャー(ズーム)で、杏林医科大学厚東講師の硝子体手術の基礎に関する講義を聞きました。①眼球という閉ざされた空間で適切な手術をするためには流入と吸引のバランスが常に保たれねばならない。②眼内に置かれた硝子体、空気、そしてフルオロカーボンやSF6などの人工の液体の比重(重いと軽い)を考えた手術をすることが必要という内容でした。

その話の中で、彼が紹介したのがアイスナーの眼手術書。まことに良い本を紹介してくださったと思います。日本では浜松医大渡辺郁緒教授が翻訳し、シュプリンガー東京から1992年に改訂新版が発行されています。私は先輩ではなくて親しかった本屋さんに強く勧められて学会展示で購入しました。確かにあったはずと院長室の暗い物置の中で探して漸く再会できました。

この本の優れた点は角膜に斜めに糸をかけると縫合後の炎症によってどのように糸が緩むか?とか、はさみに加わる剪断力がどう働くか?といったこと(表紙カバーの図参照)を理詰めで説いている点だと思います。私の恩師である水野勝義教授もこのような眼科手術の基本手技にこだわった手術を伝授することを好まれた事を思い出します。(図説眼科手術書〈上巻〉 (1985年) 水野 勝義 (編集), 永田 誠 (編集) )

そこで著者のアイスナー博士について少し調べてみました。職人として働いたのちにバーゼルとパリの医学校に入っていて、 ハンスゴールドマン先生が教授のベルン大学病院には1963年に入局。1975年にはベルン大学で専任教授になっていました。

履歴書  http://www.eisner-georg.ch/start-en.html

1930年バーゼル(スイス)生まれ4月8日
1949卒業バーゼル人文科学体育館
1949-52職人として働く
1952-59年バーゼルとパリの医学校
1960-62バーゼル大学眼科病院での眼科トレーニング(Fritz Rintelen教授)
1962年シャフハウゼンのカントンスピタルでの内科研修(ハンス・シュミット博士)
1963ベルン大学眼科病院での眼科トレーニング(ハンスゴールドマン教授、ピーターニーゼル教授、フランツファンクハウザー教授)
1971ハビリテーション
1975ベルン大学の専任教授
1989-91ベルン医学部長
1993年退職

1971アルフレッドフォークト賞
1979アルブレヒトフォングレーフェ賞
1989ベルン医学生協会による「Teacher of the Year」ノミネート
財団「クリエーターズアルター」(チューリッヒ)のコンペティションで2012年の賞
DOCの「Hall of Fame Opthalmology」に2016年に掲載

主な出版物
眼科のトピック

バイオ顕微鏡
-末梢眼底の生体顕微鏡検査(Springer Verlag 1973)
-硝子体の臨床解剖学(Duane’s Biomedical Foundations in Ophthalmology、J.B。Lippincott 1989)
-目の生体顕微鏡検査入門(DVDシリーズ、Haag-Streit、2002年)
-シャーロック博士の硝子体(DVD Schweizerische Ophthalmologische Gesellschaft、2007)
-内皮検査用角膜コンタクトグラス(1985)

手術
-眼科手術(Springer Verlag 1978/80、1990)
-硝子体外科の分野におけるさまざまな科学的報告

その他のトピック
-生理学的光学および芸術
-画家のダルトニズム
-絵画表現の聖書の禁止
-シンボルの移行
-西アフリカの金鋳造の芸術

-子供向けの本:カルミアの3羽の鶏

Categorised in: 糖尿病網膜症・加齢黄斑変性 (網膜疾患)