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2019年4月5日

10610:レーザーポインターでの眼障害 :所敬名誉教授の記事紹介

清澤のコメント:
本日届いた東京医科歯科大学同門会だよりに所敬名誉教授が、 レーザーポインターでの眼障害 についてミニコラムを書いておいでです。

私も、当時担当していた学校の生徒がレーザーポインターで、眼に光を当てられたという事例があって、その時にレーザーポインターについて調査し、当ブログに記事を書いたことが有りました。( リンク:⇒ 4202 試合中にレーザー照射の記事とレーザーポインターのお勉強 : 2013年3月28日)やや詳しく書いてありますので、そちらもご笑覧ください。

所先生のミニコラム
レーザーポインターでの眼障害
航空機などへのレーザーポインターによる照射が危険行為として話題になったことがあります。レーザーポインターにはいろいろなクラスのものがあり、種々の分野で使われていますが、高出力のものは非常に危険です。
講演に用いられるレーザーポインターの危険性も指摘されています。JISC6802によれば、レーザーの安全基準は4つのクラスに分類されています。そして、それぞれのクラス間で2つに分類されています。クラス1は特別な基準はなく直接レーザービームを固視しても安全なごく低出力レーザー(赤光で0.39mW以下)、クラス1Mは集光しなければ安全なレーザーとされています。クラス2は瞬目(0.25秒)、眼球運動、頭の動きなどの回避運動により障害の発生を防ぎうる程度の出力のもの (1mW以下)、クラス2Mは集光するレーザーの場合です。クラス3Rは、直接あるいは鏡面反射でのビーム内の観察は危険なレーザー(5mW以下)で30秒以上見つめると一過性の中心暗点と網膜の凝固を起こす危険があるとの報告があります。3Bはこれより強く5~500mWでかなり危険です。通常、網膜の光凝固には100~500mWが使われています。クラス4は散乱反射も危険な高出力レーザー(500mW超)です。
レーザーポインターには波長が635~690nmの赤色光や532nmの緑色光があり緑色光の方が危険性を増します。今までに障害が報告されている症例は最大出力が5mW(クラス3)のものが多いのですが、Zamir(1999)によれば、クラス2のレーザーポインターを約10秒間凝視して旁中心暗点と視力障害を起こした症例を報告しています。我が国の消費生活用製品安全法によるレーザーポインターの規制によると、最高出力1mW未満(JISC6802によるクラス1-2)になっています。しかし、クラス2でも障害が報告されていますので、注意が必要です。
近年問題になっている高出力のレーザーポインターは輸入品です。
所 敬

Categorised in: 糖尿病網膜症・加齢黄斑変性 (網膜疾患)