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2018年1月12日

9512:遺伝性網膜疾患の治療薬を販売開始、米で初

遺伝性網膜疾患の治療薬を販売開始、米で初

201814 11:50 発信地:ニューヨーク/米国

 

 遺伝性網膜疾患の治療薬を販売開始、米で初

2007424日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO / KAREN BLEIER

 

14 AFP】失明の可能性がある遺伝性網膜変性疾患に対する治療薬「ラクスターナ(Luxturna)」の販売が米国内で開始される。

 

眼科医清澤のコメント:遺伝性網膜変性症の患者数の合計がこれほどしかいないとは思えませんので発表元の会社のホームページを見直す必要がありそうです。この記事末尾に調査結果を記載しました。

関連論文は:http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(17)31868-8/fulltext です
Lancet Volume 390, No. 10097, p849–860, 26 August 2017

 

価格は片方の目につき425000ドル(約4800万円)、両目で85万ドル(約9600万円)と、世界で最も高額な治療法の一つとなる。米食品医薬品局(FDA)から昨年12月に承認を受ける前に予想されていた100万ドルは下回る価格となったが、特に革新的とみなされる治療法が高額であることについて米国内では議論が起きている。

 

スパーク社は批判に対処するために、治療が成功しなかった場合には患者に治療費を返金することを約束している。また治療費を段階的に支払うことを保健当局が承認するよう期待すると述べた。

 

欠陥遺伝子を修復する遺伝子治療薬は、米国では「ラクスターナ」が初とされる。米国内には現在約1000人の遺伝性網膜変性疾患の患者がおり、毎年10~20人の増加傾向にある。

(c)AFP
ーー引用終了ーーー

清澤の追記:この記事に関連する情報は上の記事に明記されている会社のホームページで見ることが出来ました。

やはり、特定の種類の網膜ジストロフィー(RPE65 関連遺伝性網膜症)だけが治療対象で有って、患者はまず最初にその遺伝子が2つとも同じ突然変異を持つ疾患であることの確定を受けなければなりません。

その検査や治療は、フィラデルフィア市にあるトーマスジェファーソン大学付属ウイリス眼科病院やペンシルバニア大学シェイ眼科研究所などの指定された施設でのみ行われるようにこの記事は読めます。

この治療法の開発で発表された研究の内容はランセット(http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(17)31868-8/fulltext)に発表されています。

関連のページを見ると以下の文章が出ていて、治療法の全貌が推測出来ました。

①RPE65 関連遺伝性網膜症(IRD)について

 

遺伝性網膜疾患(遺伝性網膜ジストロフィーとしても知られている)は、220種以上の異なる遺伝子のうちの1つによって引き起こされる稀な失明に至る疾患のグループである。 二重対立遺伝子RPE65遺伝子突然変異のためにIRDに罹患している人々は、小児期または成人期初期の光感受性の低下および眼振に起因する夜盲(nyctalopia)を経験することが多い。 病気が進行するにつれて、個人は、周辺視力の喪失、トンネル状視野の進行を経験し、最終的には中心視力も失って、完全な失明に至る可能性がある。 独立した移動は著しく制限され、日常生活の視覚に依存する活動は損なわれる。 現在のところ、この疾患に対する承認された薬理学的治療選択肢はない。

 

 

 

遺伝子療法について

 

遺伝子治療は、1つまたは複数の突然変異遺伝子を機能的コピーで増強し、置換または抑制することによって遺伝性疾患を治療または予防する研究アプローチである。 病気になった細胞の機能を回復させて病気の進行を遅らせる可能性のある様な、健康を回復させるかまたは有害なタンパク質またはタンパク質の生産を止めるために必要なタンパク質を産生することを可能にすることを目指す。機能的遺伝子を細胞に送達するためには、ベクターを用いて所望の遺伝子を輸送する。このため、静脈内(IV)または特異的組織に薬剤を注入する。 目標は、遺伝子療法の1回投与によって、持続的な治療効果を可能にすることである。

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Categorised in: 糖尿病網膜症・加齢黄斑変性 (網膜疾患)