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2016年10月29日

8275:手帳で内科と眼科の連携さらに、糖尿病眼手帳と糖尿病連携手帳:記事紹介

DM手帳で内科・眼科の連携さ(清澤のコメント:当医院でも記載している糖尿病眼手帳と糖尿病連携手帳のお話です。2019年12月5日に加筆してアップし直しました。)

学会レポート | 2016.10.26 07:00

眼科医清澤のコメント:当医院でもこの手帳を取り寄せ、配布して利用しています。毎月おいでいただくと、視力、眼圧、眼底所見などの数字を記入しますので、定期的な来院の確保にも大いに役立っています。
 いつもこのブログに取り上げるべきネット記事を教えてくれるS製薬 Mさんにこの記事の所在は教えていただきました。

  --記事の採録---
 糖尿病合併症の1つ、糖尿病網膜症による失明は年間3,000人以上に達するといわれている。これは、同疾患が自覚症状のないまま進行してしまうため、糖尿病患者が放置あるいは治療を中断してしまうことが要因とされ、内科と眼科の連携による予防・早期発見への取り組みがなされている。東京医科大学八王子医療センター糖尿病・内分泌・代謝内科准教授の大野敦氏は、内科・眼科連携時の情報交換ツールとして2002年に日本糖尿病眼学会により発行された糖尿病眼手帳(以下、眼手帳、2014年第3版に改訂)について、眼科医を対象とした調査結果を示し、糖尿病連携手帳(2016年第3版に改訂)との併用がより連携を進め、患者教育にも効果が期待されると第31回日本糖尿病合併症学会・第22回日本糖尿病眼学会(10月7~8日)のシンポジウム「合併症予防を考えた糖尿病療養指導」で報告した。

眼手帳配布への抵抗感が減少、広まりを実感

 大野氏らは、東京都多摩地域の眼科医を対象に眼手帳に対する意識調査を発行半年後から定期的に実施しており、半年目、2年目、7年目、10年目、13年目の結果から意識の変化を検討した。

 その結果、眼手帳の利用状況は、経年的に増加傾向を示し、13年目は約70%であった。糖尿病患者に眼手帳を渡すことへの抵抗感は「かなりある」「多少ある」が半年目に30%近くあったが、2、7年目には20%を切り、10、13年目には10%以下となり、有意に減少した(P<0.005)。

 また、眼手帳は眼科医が渡すべきという回答は10年目以降減少し、内科医が渡しても良いとする回答が有意に増加した(P<0.05)。内科主治医を含めて他院で発行された眼手帳を見る機会が顕著に増え(P<0.005)、眼手帳の広まりが「かなり広まっている」との回答は7年目以前に比べ、10、13年目に有意な増加を示し(P=0.0001)、40%前後となった(図)。

図. 糖尿病眼手帳の広まり

(大野敦氏提供)

眼科医「糖尿病連携手帳は全ての患者に渡したい」

 一方、2010年に日本糖尿病協会により発行された糖尿病連携手帳は、第3版では眼科・歯科のページが新設され、時系列で4回の検査結果が記入できるよう大幅に改訂された。

 大野氏らは、東京都八王子市内の27眼科診療所を対象に、糖尿病連携手帳第3版持参患者に対する眼手帳の利用方針に関してアンケートを実施。糖尿病連携手帳では眼科の記入項目が少ないため、全ての糖尿病患者に渡したいとする回答が最も多かった。

 糖尿病眼手帳と糖尿病連携手帳の併用により内科・眼科連携のさらなる推進が期待される。同氏は「糖尿病連携手帳第3版を携帯する患者にも眼手帳20ページ以降の「お役立ち情報」の提供による教育効果も期待して、眼手帳の併用を積極的に勧めていきたい」と述べた。

(宇佐美陽子)

Categorised in: 糖尿病網膜症・加齢黄斑変性 (網膜疾患)