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2016年9月19日

8142:小児患者のレーザーポインタによる網膜損傷:記事紹介

小児患者のレーザーポインタによる網膜損傷:小児科学 2016年9月
Kunyong Xu, Eric K. Chin, Polly A. Quiram, John B. Davies, D. Wilkin Parke III, David R.P. Almeida.Retinal Injury Secondary to Laser Pointers in Pediatric Patients:Pediatrics, September 2016

摘要

このケースリポートは、レーザーポインタ機器の取扱いミスのためにレーザー関連網膜損傷を片眼又は両眼の黄斑に持って硝子体網膜の臨床開業医を訪れた4人の男児(9-16歳)の報告である。レーザーポインタ損傷と関連した徴候には、中心視損失、中心暗点、および変視症を含む。レーザー関連の網膜損傷の臨床所見は、視力低下、OCT画像での光受容体エリプソイドゾーン消失、網膜の色素上皮萎縮、および脈絡膜の新生血管を含む。黄斑部のエリプソイドゾーン(光受容体の内/外節の間部分)の変化は、光学式網膜3次元断層装置の撮影画像で最も一般的な所見である。
3人の患者が潜在的な回復不可能な視力損失を示した。レーザーポインタは、子供たちにもすぐに入手が可能であり、適切な使用をしないと、潜在的に回復不可能な網膜損傷の原因になりうるから、危険が強調されなければならない 。健康に関連する専門職、学校教師、および両親は、レーザーポインタの危険について子供を教育してこの公衆衛生上の問題への公的注意を喚起すべきである。子供達の間でのレーザーポインタ機器は永久的な障害の可能性があるから規制され、制限されるべきである。これらの機器の販売と使用については、新たに法律を作ることも使用制限を強化するために必要であるかもしれない。

アメリカ小児科学会によるアクセプトは2016年7月6日。Copyright c 2016。

◎眼科医清澤のコメント;
89065 来年度の医学書院の出版物「今日の治療指針2017」に向けて(記事⇒8122:紫外線・赤外線・レーザー光線(非電離放射線)による目の障害 https://www.kiyosawa.or.jp/archives/54671624.html)のために依頼原稿を準備中のところ、より具体的な記事が出ていましたので、ここに引用します。

 最近であれば当然とはいえ、視力低下の他に最も軽微な変化を黄斑部のOCTで捉えて、OCT画像での①光受容体エリプソイドゾーン消失、②網膜の色素上皮萎縮、および③脈絡膜の新生血管発生:を明記したところにこの記事の意味があるのでしょう。
red-laser-pointer-650nm-250mw
この写真には目を疑いますが、高出力のもので焦点にマッチを置くとこんなことも起きるようです。
jkos-56-447-g002-l(http://synapse.koreamed.org/DOIx.php?id=10.3341/jkos.2015.56.3.447&vmode=PUBREADER)

Categorised in: 糖尿病網膜症・加齢黄斑変性 (網膜疾患)