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2016年9月3日

8096:第3回URAYASU MACULA CLUB聴講印象記

8096:第3回URAYASU MACULA CLUB聴講印象記

無題
第3回urayasu macula club(浦安黄斑研究会)を拝聴してきました。

(すみません、会場で取ったメモを、その日のうちにパソコンに落とし込んでしまわないで短期記憶の効く12時間を超してしまいました。このご講演では、網膜や硝子体注射の専門用語がたくさんあって、もう十分な話の再構築が出来ません。この文章は聴講36時間後にメモと配布資料を見ながら、内容を思い出しつつ書きました。間違いがありましたらご容赦ください。)なお、この講演会の後援スポンサーはアイーリア(アフリベルセプト)硝子体内注射液40mg/mlのバイエル製薬と参天製薬でした。)

◎『RVOの考え方と実際の治療』 瓶井資弘 愛知医科大学主任教授
網膜静脈閉塞症の治療における、抗VEGF抗体、テノン腔内トリアムシノロン注射、そして光凝固の使い分けをお話しくださいました。

〇基本的に初期の高度虚血型CRVO(網膜中心静脈閉塞症)は光凝固をする。
 演者の方針としては
 ・視力0.9以上なら経過観察 (本人希望なら治療施行も)
 ・高度虚血型、あるいは高齢者でRVO(網膜静脈閉塞)ならPRP(光凝固)
 ・自然寛解が考えられるなら:経過観察かSTTA(テノン嚢内トリアムシノロンアセトニド):小さい病変と耳川から回り込む形のもの。
 ・ほぼ全例に抗VEGF一回、1+PRN(pro re nata:悪くなればVEGFを打つ)、6か月まで毎月観察、その後はT&E(トリート&エクステンド)
 ・乳頭血管炎型CRVOならステロイド8錠内服、あるいはSTTAとバイアスピリンの併用。
 ・一年以上の遷延浮腫例には、漏出血管の凝固、STTA、ERM(網膜上膜)があればPPV(硝子体手術)

◎パネルディスカッション

網膜静脈閉塞と黄斑前膜と硝子体手術が既にしてある高齢婦人の目で、無裂孔性の漿液性網膜剥離が発生。テノン嚢内ステロイド注射で、漿液性剥離は一旦は軽快したが、そのようなエピソードを3回繰り返したという。今後の治療方針は?:という命題。

漿液性の網膜剥離がステロイド注射で引いているので何らかの炎症が起きているというのは間違いないだろうという考案には納得できました。しかし、陳旧性の網膜静脈閉塞で漿液性剥離が起きたという例には、わたくしは遭遇したことがありません。フロアで演者に聞いてみると周辺部の病巣から網膜下液が漏出することが有るのではないか?ということです。

 今まで、私が非定形的な漿液性網膜剥離(ないしコロイダルエフュージョン)を見て症例報告したのは、一つは先天性の小眼球で強膜からの排出に低下が考えられた例(2)、脳動脈海綿状脈動ろう(CCF)で眼科静脈圧の高かった症例(2)。もう一つは強い腎性高血圧で循環障害の考えられた症例(3)でした。

 あと、高さのある剥離ならば、網膜下のT2をMRIで測定して網膜下液の性状を推測することができます(4)。どれももうずいぶん昔の話ですね。

 何か、網膜下液が溜まるほかの疾患がないかが気にはなったのですが、私の専門は網膜ではないので、質問をするのには躊躇してしまいました。

(1)Recurrence of nanophthalmic uveal effusion. Morita H, Funata M, Kusakari T, Yoshino Y, Kiyosawa M. Ophthalmologica. 1993;207(1):30-6.

(2)Kitazawa Y, HoshiaiJ, YoshinoY, Kiyosawa M, Sano K: [A case of dural arteriovenous malformation associated with choroidal detachment]. Rinsho Ganka 48: 729-733, 1994 Jpn,with Eng abstract)

(3) Bilateral serous retinal detachment associated with Alport’s syndrome.
Yasuzumi K, FuTAGSami S, Kiyosawa M, Mochizuki M.
Ophthalmologica. 2000;214(4):301-4.

(4)Nuclear magnetic resonance imaging of subretinal fluid. Am J Ophthalmol. 1986 Nov 15;102(5):640-6. Okabe H, Kiyosawa M, Mizuno K, Yamada S, Yamada K.

Categorised in: 糖尿病網膜症・加齢黄斑変性 (網膜疾患)