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2021年8月22日

13055: 「赤ちゃん、頭を打たないで!!」 (岩崎書店)藤原一枝・西本 博・櫻井圭太・清澤源弘:著乳児虐待症候群と間違われる急性硬膜下出血に関する本を作っています。:

清澤のコメント:先日眼底所見に関する私の担当部分の原稿を提出した一般向けの書籍の発行に向けた原稿の修正が始まったそうです。大慶至極。このためのパンフレットが出来たとの連絡を戴きましたので紹介申し上げます。

親子分離が5カ月も続いた横浜の赤ちゃん

 2020年12月10日に一時保護された横浜の7ヶ月の赤ちゃんは、ただつかまり立ちから転んで11月半ばに後頭部を打っただけでした。虐待による頭部外傷を疑われ、親の正直な申告が全く受け付けられず、赤ちゃんは、年が明けた1月7日には、横浜西部児童相談所(児相)から「措置入所」を勧められました。しかも、入所している期間は半年なのか1年なのか分からないという説明でした。

信じられない展開に、両親は3月5日に児相を管轄する横浜市に審査請求を出しました。でも、業務の進行は遅くて、なかなか解放されそうにありません。

毎日新聞に4月初めに実情が掲載されても、変化はありませんでした。

2か月ごとにある一時保護の再々延長の審判が、4月13日に横浜家庭裁判所でありました。資料を揃えて、長期親子分離の害を訴えたところ、認められ、「5月12日までに自宅に戻すべし」と判断されました。そのような司法の介入で、5月6日に一時保護は解除になりました。

しかし、その後3カ月の児童福祉司による措置指導はついていて、2021年8月6日にやっと解除されました。やっと、児相との縁は終りました。

 この間に児相からは家族に何の謝罪もなく、児相の個人に対する業務だけは終りました。

 家庭裁判所は、長期保護の害を認めましたが、一時保護の妥当性を判断する任務はありません。ただ、児相が「さらに2カ月の一時保護の延長」を申し立てたことについては、「取り下げ」にしました。それまでは、行政内部での審査(都道府県行政不服審査会)で認められにくかったのが、司法の関与で変わってきました。この法律の運用は、2018年4月からでした。

  なお、2021年5月には、児相の判断による一時保護の前に、家庭裁判所が妥当かどうか判断するステップを完備しようという答申が出されました。行政の独走は許されません。

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 シカシ、シカシ。

 ここにご披露した「虐待による赤ちゃんの頭部外傷」を疑われ、一時保護になった人の問題の根幹には、

転倒や低い位置からの落下で、急性硬膜下血腫が起きていることをそもそも認めない医師のグループによって作られたガイドラインや教育があります。彼らは、子どもの頭のケガの専門家である小児脳神経外科医に意見を聞かずに現場を取り仕切っています。

 小児脳神経外科医は、赤ちゃんのこのようなケガ(中村Ⅰ型)は決して少なくはなく、年に100例前後あると推測しています。虐待と間違えられたら、大変です。

 事故予防を含めて、社会の認識を変えるために、「赤ちゃんはどんな頭のケガをしているか」を、小児脳神経外科医たちが書いた本が出版されます。

 「赤ちゃん、頭を打たないで!!」 (岩崎書店)

藤原一枝・西本 博・櫻井圭太・清澤源弘・著

Categorised in: 小児の眼科疾患