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2021年8月11日

13038:学校健診で色覚異常が疑われた児童の親にどう説明しようか?

私の応援先の病院を、「学校の検診で色覚異常が疑われた一人の男子生徒」が受診しました。デュータン(いわゆる緑色弱)と呼ばれるもので、、パネルD-15(パネルディーじゅうご)と呼ばれる視標を並べ替えるテストでは平行な誤読線がたくさん見られました。出張先の事ゆえ、色覚異常についてまとめた説明文もなく、「色覚異常は遺伝で生ずるが、その人の色覚の特徴のひとつであって、病気の様な意味合いでとらえるべきものでは無い。ただし、就職するにあたって、電車の運転手や警察官の様に適さないとされるものもある。清澤眼科医院通信という私のブログにいくつかの説明を書いてあるので、清澤x色覚異常で探して読んでみてほしい。」という説明をしました。

さて、たどり着くことはできたでしょうか?そこで、今日は、読んでいただくべき記事をいくつかここにリンクしておきます。

10749:学校検診で色覚異常が疑われたら?←リンク

以下のビデオは慈恵医大解剖学と眼科の先生がつくったものです。ご参照ください。https://www.youtube.com/embed/TSViVpbKkB0

◎色覚の異常はおおよそ男子の20人に1人、女子の500人に1人に見られます。
色覚に異常を持つ生徒の約半数は、検査をうけるまで色覚異常の自覚がありませんでした。(日本眼科医会調査)
異常のタイプや程度により、一部の仕事に支障をきたすことがあります。進路を決める前に検査をうけて自分の色覚を知ることが大切です。

先天性色覚異常の小児への対応 女子医大 中村かおる先生の話から

まず従来は一色型色覚、または全色盲と呼ばれていたものが1色覚と名付けられている。同様に2色型色覚は2色覚に呼び名が変わっている。3色覚では20-30%だけが授業中に困るような経験をした。しかし色誤認の自覚が乏しいと、間違いが理解不足や注意散漫と誤解されてしまうこともある。1または2型の3色覚(色弱)では気付いていた親は少ない。
色覚異常は診断するだけでなく、その後のカウンセリングが重要であり、それで対処法を準備したり、患児が精神的に落ち着いたりもする。
石原式38票とパネルD-15を使って診断するが、第1から21表だけを使って誤読が4以下なら色覚正常、5-7なら色覚異常の疑い、誤読8以上はパネルD-15で中等度以下色覚異常と強度色覚異常に分ける。パネル15の錯誤形式がプロタンなら1型、デュータンなら2型色覚とする。

P型色覚(1型2色覚)とは?:(岡島修先生監修の詳しいページから引用)

 すべての色は、光の三原色といわれる赤、緑、青の三つの光の組み合わせで作られる。色を感じとる視細胞も、赤に敏感なタイプ(L:長波長のL:long)、緑に敏感なタイプ(M:中間波長のM:middle)、青に敏感なタイプ(S:短波長のS:short)の3種類がある。色覚の異常は、この3種類の視細胞のうちのどれかが少なかったり、十分機能しないために起こる。

●2色覚…3種類の視細胞のうち、どれか一つが全く欠けている場合を2色覚(いわゆる色盲)という。赤を感じる視細胞がない場合が1型2色覚、緑を感じる視細胞がない場合が2型2色覚。

●異常3色覚…視細胞は実際に3種類あっても、そのうちどれかの機能が低下している場合は異常3色覚(いわゆる色弱)という。赤を感じる視細胞の感度が低い場合が1型3色覚(旧呼称では赤色弱)、緑を感じる視細胞の感度が低い場合が2型3色覚です(旧呼称では緑色弱)

色覚異常の程度による業務への支障の目安
※2色覚、(3種類の色覚に関する視細胞の内、2種類しかもっていない。)=(旧)赤色盲・緑色盲
※異常3色覚、(3種類の色覚に関する細胞をすべて持っているが、赤または緑に関する細胞が少なく色の感受が弱い)=(旧)赤色弱・緑色弱

○異常3色覚でも困難を生じやすい業務には次のようなものがある:鉄道運転士、映像機器の色調整、印刷物のインク調整や色校正、染色業、塗装業、滴定実験
○2色覚には難しいと思われる業務:航海士、航空機のパイロット、航空・鉄道関係の整備士、警察官、商業デザイナー、カメラマン、救急救命士、看護師、歯科技工士、獣医師、美容師、服飾販売、サーバ監視業務、懐石料理の板前、食品の鮮度を選定する業務
○2色覚でも少ない努力で遂行可能な業務:医師、歯科医師、薬剤師、教諭、調理師、理髪師、芸術家、建築家、電気工事士、端末を扱う一般業務
○2色覚でもまったく問題ない業務:モノクロ文書による一般業務、その他色識別を必要としない業務(色以外の情報がすべて付加されている業務を含む)

中村かおる:先天色覚異常の職業の問題点、東京女子医科大学雑誌 第82巻 臨時増刊号:E59-E62 、より抜粋

6006:色覚異常といわれたら、というパンフレットが届きました。←リンクしておきます

5059 色覚異常、半数は「自覚なし」:だそうです←リンクしておきます。

12995:色覚診療のアップデート 村木早苗先生(むらき眼科、滋賀医大)聴講印象記←リンクしておきます

パネルD-15で見つけられる異常は強い異常であることを意味し、このパネルD15は主に程度分類を目的とする。それは被検者の色弁別能が正常の10分の一である人を探す。だから、パスしたという事は10分の一以上の感度は有るの意味である。同時にこれで一型色覚と2型色覚を分けられる。

眼科医向けと、家族向けの記事が混在していて、解りにくいかもしれません。今日はここまでで終わりとしましょう。

Categorised in: 小児の眼科疾患